今日は平泳ぎ
ゆっくりとココロが泳いでゆく
水面はおだやかに
太陽の光を全面で受け止めている
得意なのはクロール
ちょっとだけ自信がある
だけど、今日は平泳ぎ
ゆっくりと進んでゆく
わざと水しぶきをつくっては
わたしの思いが波乗りしたように
そのいくつかは
わたしの前方に顔を出す
それでいいのかい?
キミの思いにまちがいはないのかい?
「大丈夫だよ」
そう、わたしは答えた
夏はまだこれから、と思っているうちに
いつのまにか違う季節になっている
あせってみては
何も変わらない現実
だから、今年は
そんなことがないように
あなたに伝えることは
いまのうちに
伝えたい
だから、あせらないように
両腕を垂直に伸ばしては
横から後ろにやって
水をかいていく
水面の波紋が先にいって
わたしのココロのことを
あなたに届けてくれるかのように