表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
意地でも寝たい優等禁術生  作者: 天音ココア
1/9

序章 劣等生?優等生?

ここは《創造の都》ステイシアにある、エドワール高等学院。

この学院は、魔法科、法学科、普通科の3つに分かれている。

そして魔法科1年4組の教室にある1人の男子生徒がいた。

「··············」

その男子生徒は机に突っ伏して寝ていた。

「あんた、いい加減起きなさいよ」

「··············」

隣の女子生徒が声をかけるも男子生徒は起きない。

机に突っ伏し、静かに寝息を立てて寝ている。

「おーし、お前ら全員席につけー!授業初めっぞー!」

1年4組の担任。イギス・ロイ・アレイ先生が入ってきた。

それでも、この男子生徒はピクリともせず寝ている。

そして、我慢の限界を迎えたのか、女子生徒が席を立ち。

「お、おい?何するんだ?」

アレイ先生が止めようとするも遅かった。

ガンッッ!

その女子生徒は寝ている男子生徒の机を思い切り蹴っ飛ばした。

「ぬぐぉっ?!」

男子生徒はびっくりして、椅子から落ちる。

周りの生徒は(またやってるよ····)という表情で現場を見つめる。

「あんたねぇ、授業始まってんの!みんなの迷惑になるんだからさっさと起きなさい!」

クラス一同はこう思った。

(別に迷惑はかけてない気が·······)

口にするのは怖いので、みんな黙って見つめる。

「ん·······あぁエアリス、おはよう」

「おはよう······じゃないのよ!いつまで寝てんのよ!」

「ごめん····昨日もたっぷり寝たんだけど、それでも眠くて」

目を擦りながら冷静に対応する、男子生徒。

この男子生徒の名前は、アガサ・ヒュール·グラス。

授業態度は決して良いとは言えず。いつも寝ている。

だが、成績はいつもトップで、魔法の腕はピカイチである。

だが、彼の脳内はいつでも睡眠欲で満たされている。

「あんた、1回電撃魔法でぶっ倒すわよ」

ここでアガサに怒っているのが、幼なじみのメーベル・ミア・エアリス。

真面目で律儀な性格で。曲がったことが嫌いな芯の強い女の子。

成績優秀だが、いつもアガサには劣ってしまう。

それが、許せないのか、何かとアガサに突っかかる。

「エアリス〜貴方が授業の妨害しちゃってるよ〜」

エアリスを宥めるこの女の子が、アイリス・ユーミア・エイシア。

とある上級貴族の娘だったのだが、はぐれ者(異能者)ということが発覚し、家を追い出されてしまう。

今は、アガサの家に居候している。

「そうだぞ、エアリス。席につきなさい!」

「あんた、偉そうに········」

エアリスの目がピクピクと痙攣する。

そして、右手を前に出し。

「ライトニング・エンシェント······ボルト·メギス」

そう唱えながら、空に魔法陣を描くと、アガサの方に一筋の電流が走り直撃する。

「がはぁっ!」

アガサ終了のお知らせ。

ボルト·メギスを食らったアガサは机の上に気絶する。

「先生、こいつはもう放って置いて、授業しましょう」

「あ、あぁ。そうだなエアリス」

アレイ先生の表情は少しばかり強ばるが、授業を進める。






「アガサ······禁術は人のために使うのだ。決して私欲のために使ってはならぬ」

そういったのはアガサの祖父、カーギス・ロア。

自分の死ぬ間際にアガサに禁術ロスト・エンシェントを授けようとしていた。

「分かったよ、じいちゃん」

(禁術なんて教えて貰っても、何にも使えないっつーの)

欠伸をしながら、どうでも良さそうに聞く。

「禁術の名は□□□□□□」

アガサはその名前に聞き覚えがあった。

「?!それは前魔法歴5000年に滅びたはず····」

「···············」

祖父はもう答えることは無かった。



そして、その会話を最後に、祖父は息を引き取った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ