なりたくない【詩】
私は貝になれないし、灰にだってなれない。
廃れた世界で息を殺して同調意識を持ったところで生きた心地なんてしないのに、それでも尚生きようと努力する意味なんてあるのだろうか。
美味しいものを美味しいと感じなければいけないし、楽しい時に楽しい顔をしなければならないと教えを請く癖に、辛い時に辛い顔をしてはいけないし、悲しい時に悲しい気持ちは隠さなければならないんだって。
笑っちゃう。ケラケラと、嗤ってしまう。
大人になりたくない。
全てを知らないままに大人になりたくない。
同じ下を向くのなら、年齢だけ積み重ねたところで胸を張れずに猫背のまま下を向いて生きていくより、子供のまま大人を見くびるために自ら首を吊ることにするね。
大人になる前に。
大人になりきる前に。




