1/11
プロローグ
――世界はサブカルチャーを求めた。
それは、幼い子供の戯言でもなく、エイプリルフールに出した大企業の大嘘でもない。紛れもない事実がそこにはある。
――サブカルチャー。それは、アニメ、マンガ、ゲーム、ライトノベルなど、日本が誇るポップカルチャーと呼ばれる文化の一つ。
それを世界が欲した。日本が生み出したその文化を世界が欲した。
それは、情熱があるから。見るべき、知るべき、必要があったから。そのために、世界の人々は夢を求めて、今日も一堂に会す。
千葉県沖の海上に作られた人工の巨大な都市に。
――これは、サブカルチャーに情熱を抱き、愛する作品のために戦いに身を投じる、オタクとマニアと製作者達の物語。