まちがい
まちがっている
まちがっていない
正しい
正しくない
誰が決めるのか
あなたはまちがっている
と
言い捨てて
何故か、の問いに
耳を塞ぐ、消え去る
何がまちがっているのか
聞くことは甘えだと
切り捨てられた
人に聞けぬのなら、と
天を仰ぎみた
雲が悠々と散歩していた
まっさらな青が笑っていた
道路の砂塵が舞う
答えは風の中だって?
何かの歌じゃあるまいし
何がまちがいなのか
では、なくて
何が起こったのか
なぜ起こったのか
もう一度
事の起こりをピンセットで
慎重につまんで
並べてみた
考えあぐね、のたうちまわって
正しい答え、ではなく
まちがいをみとめること
まちがった自分から逃げないことを
やっと、得た
天を仰ぎみると
明日の告知のような
華やかな夕焼けが広がっていた




