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第二十三話:M24



 2167年5月11日 7時 ロシア領・イルクーツク、マルニャ付近(チタよりおよそ1000km西方)

 

 嵐が去り、天候が回復すると、空に開く「穴」を探しながら進み、見つけるとそこに向かって全力移動。

 さらにそこから全力移動。

 そして速度を落として少しずつ進む。

 そうして5日。

 確実に、そして予定よりも早く進んでいる。

 

「これから先は全力疾走は止めてくれ、だそうだ」


 朝食の時間に顔を合わせたヘンドリックスが、そう磯谷に告げた。


「行程に問題ないなら、それでいいだろ」


 磯谷が答えると、ヘンドリックスは少し声を落としていった。


「先生連中は、この先も線量の急上昇は無いだろうと言っているが、一方でそれを保証はできないそうだ。

 安全を考えて進行速度を落とした方が良いって判断らしい」


「なるほど」


 行ってみないとわからない。

 事前からのお約束だ。

 予定よりも早く来たと思っていたが、その辺も織り込み済みということなのだろう。


「この辺はかなり墜落地点に近い。生存者がいるのは考えにくいだろう。

 それほど警戒はしなくても良いと思う。通常移動速度を10kmほどに設定して、平均移動速度を上げる方向で調整しようと思うが」


「嵐が無ければ3日ほどで到着する計算か」


「足止めせざるを得ないような嵐に遭えば、予定は大きく変わるが……まあ、動けないほどの強風は無いだろう。これは希望的観測だな」


「3日で到着できれば、その後にメンテを行える。理想的だな」


「ああ。俺たちの都合だが、そうなるに越したことはない。

 話は変わるが、少し気分転換をしてみないか?」


「気分転換?」


「ああ、前にも言っただろう。M24に乗ってみないか? 多分気に入るはずだ。ちょうど先に整備した1機の調整が終わったところだ。

 最終調整はバート……その機体のパイロットに合わせて調整しなきゃならんが、その前にお前が乗って遊ぶ時間ぐらいはある」


「妙に勧めるな。何か魂胆でもあるのか?」


「ねえよ。いや、ある。

 お前が合衆国陸軍に少しでも興味を示してくれるんなら、それに越したことはない。

 M24に惚れてくれれば、米軍入りも考えるだろう?」

 

「宣誓書にサインするつもりはない」


「まあ、サインしろとは言わん。騙されたと思って乗ってみろよ。JSDFで使っていたM18とは別次元だ」


 磯谷は少し考える。

 機械兵の流れをくむ戦闘強化服の最新モデル。興味が無いわけじゃない。

 最終的に磯谷の出した答えは、


「お言葉に甘えて遊ばせてもらおう」


「そうこなきゃな。朝の移動一発目からM495に乗ってくれ。そこでレクチャーとM24の調整を行う。

 休憩後の移動で、実際にM1167と一緒に出て、護衛任務だ。まあ、敵はいないだろうし問題はない」


 会話を終えて60式に一度戻り、今後の移動方針が変わったことと、今日は朝からM495に搭乗することを伝える。

 その会話を聞いた高山が磯谷に言う。


「既成事実なんじゃないでしょうね? M24の操作系とか軍事機密もいいところじゃないですか。無理やりにでも米軍に入隊させるつもりじゃないです?」


「お前の口から、そんな心配が聞けるとは思ってもみなかった」


 磯谷の返答に高山は黙り込む。

 確かに、無理やりでも磯谷が米軍に入れば、磯谷のキャリアは無駄にならない。

 この作戦ののちに、共に行動する機会もあるかもしれない。


「むしろ赤石さんに見せてくれればいいのに」


「おや、高山君、それこそ無理というものだろう。私は民間の技術者。磯谷君は特務ではあっても少佐だ。パラディンの技術開示があるだけでも奇跡的だよ」


 高山の言葉に赤石が答える。

 正論だ。

 返す言葉もない。


「了解しました。まあ、60式には私が残ってるわけですし、問題ないですよ」


「午後からはこっちに戻る」


 そう言って磯谷はM495に向かって歩き始めた。

 高山もそれについていく。


「話は終わったな。イソガイ、乗ってくれ。中で整備担当が待っている」


「分かった。高山、後を頼む」


 磯谷はそう言って敬礼をすると、M495-A2のコクピット後ろにある梯子を上って搭乗口から中に入った。

 高山は磯谷に敬礼で答え、その場に残るヘンドリックスに話しかけた。


「ジェイ。二佐を無理やりにでも米軍に入れるつもりじゃないでしょうね?」


 その言葉にヘンドリックスは笑いながら答えた。


「シンジ。お前はすでに合衆国士官だぞ? それが嫌なのか?」


「そうではありません。そうではありませんけど……」


「心配するな。イソガイの意向を無視するようなことはしないさ」


 そう言ってヘンドリックスも乗降ハッチに消えていった。


「なんで二佐が米軍属になるのが嫌なんだろう……」


 高山はポツリと漏らし、60式に戻った。


 磯谷は簡易的な居住区を抜け、後方のM24の積載部分へと足を進める。

 M495-A2は60式の倍以上の全長がある。

 その理由の一つは、居住区があり、壁面に8人分の簡易ベッドが設置されていることだ。

 もう一つは、目の前に広がる整備スペースだ。

 16機のM24を収納し、メンテナンスするためのラックが存在する。

 60式のように機械兵を収納するだけでなく、収納状態でメンテナンスが行えるのだ。その様子は精密機械の工場を思わせる。

 55式より大きなM24を倍も積んで、なおかつ人が狭いながらも通れるだけの場所がある。大きくなるのも仕方ない。

 ラックに固定されているM24の前に、そのフレームを利用していくつかのハンモックが吊るされていた。

 精密工場の印象は、これで帳消しになっている。

 磯谷とヘンドリックスが入ってくると、そこに寝ていた兵士たちが、そのままの姿勢で敬礼をした。

 

「なるほどな。無駄に広いわけじゃない」


 磯谷の言葉にヘンドリックスが答える。


「M495には車両運用と整備兵を含めて30人が乗ることになる。これでも狭いくらいだ。

 ハンモックはまだ良い方だぞ? 全員同時に寝るときはその辺に転がることになる。寝相が悪けりゃ、そこらを蹴飛ばしてケガするからな」


「単体での長期戦は考慮していないんだな」


「ああ。基本的に補給部隊が帯同する。デルタの任務で単体行動もあり得るが、その場合はM24は使わないケースが殆どだ。支援に必要ならバギーで持っていく。

 単独でM495を運用するときは、整備や車両運行要員は載せない。それで回すってことだ」


「多岐にわたる任務か。運用体系は整えられているか」


「さ、こいつがお前のおもちゃだ」


 ヘンドリックスは1機のM24の前で足を止める。

 整備担当者が数名、各部のチェックを行っているようだ。


「未来のパイロット候補を連れてきた。調整を頼む」


 ヘンドリックスがそう声をかけると、整備兵は短く「了解」と答える。

 磯谷はすぐにコクピットに入るように指示された。


「少佐、M24は初めてだと思いますが、M18系への搭乗経験は?」


 整備兵の一人がそう尋ねた。


「少しだけ動かしたことがある。機械兵操作のプロファイルと互換を考慮して一部操作系を変えてもらったが」


「そうですか。でしたら実際に少し動かせば、コツはつかめると思いますよ。早速ですが、少佐のデータを取らせてください」


「俺のデータ?」


「はい。操作系で少佐の脳波、筋電データが必要です。M24の操作系には義手や義足に使われる精神回路系を使っていますからね」


「そうか。どうしたらいい?」


「整備用で恐縮ですが、操縦用のブーツとグラブを用意しています。ヘルメットは調整式ですから、そのまま使っていただきます。

 まずはグラブとブーツを付けてください」


 磯谷は用意されたブーツに履き替えようとしたときに整備兵が慌てて声をかける。


「少佐。靴下も脱いでブーツを履いてください」


 磯谷はその言葉に従う。

 ブーツに足を入れると、靴下を脱げの意味が理解できた。

 中は最初濡れているのかと思うくらい冷たく、その内面にゲル状の物体があるようだ。

 磯谷の表情を見ていた整備兵が笑いながら解説する。


「実際には濡れませんよ。すぐに暖かくなりますから少しだけ我慢してください。末端の電気信号を拾う都合でブーツの中に通電性を高めるゲルが張ってるので」


 ブーツに足を入れ、脛の部分のダイヤルを捻って締める。ある程度は動くが足首はかなりきつい感覚だ。

 グラブにも手を通す。金属製のマニピュレータを想像させる手袋の内側も同様に湿ってひんやりした感触だった。


「それで、椅子の正しい位置に座っていただいて……」


 整備兵は、そう言いながらシートサイズを調整すると続ける。


「上にあるヘルメットを下ろして被ってみてください。

 頭を入れたら顎ひもで固定して、ヘルメットのおでこと右側のダイヤルで調整して軽く締めてください。

 締めすぎると頭痛の原因になります。動かない程度で大丈夫です」


 ヘルメット自体は機体に固定されているが、かなり自由度があって、頭を動かしても大丈夫だ。

 ヘルメット正面はカメラ映像になっていて、ほぼ視界と同じ映像が表示されている。


「で、両足のかかと部分をシートのロックに固定して……そうです。両足が終わったら、両手もひじ掛け部分のロックに固定してください」


 指示されたとおりに固定を行う。

 足も腕も可動域がある。特に腕の可動域は外側にこそ動かせないが、内側にはかなり自由に動かせるようだ。


「これで終わりか?」


「はい、搭乗は完了です。これからデータの採取を行いますので、画面の指示に従ってください。では始めます」


 画面の指示に従い、実際に体を動かす。

 歩く指示では、座ったままで歩くことに違和感はあったものの、何とか歩けた……と思う。

 画面上のM24が実際にその動作をする様子も映し出されるので、画面上のM24が歩くのであれば、歩く動作ができているのだろう。

 実際には座ったままで取れない姿勢も、例えば伏せる動作は、前に大きく体重移動をすると伏せる動作として認識されている。

 原理的なことまでは詳しく分からないが、実際の姿勢を取る際の両手足の筋電と脳波をパターンとして認識しているようだ。

 更に動作の補助をAIが行っているのだろうと思う。

 10分ほどで基礎データの収集は終了した。


「これで基本的な動作は殆ど可能です。細かい操作はグラブでのコマンド操作と音声入力など複数の組み合わせで行うことになります。

 この辺は実際に操作された方が分かりやすいでしょう」


「60式のある俺のプロファイルを、コマンド操作に割り当てられるか?」


「あ、はい。XM604から少佐のデータを引き上げてます。少佐の……隊長の指示で、準備してありますから、すぐにでも可能です」


 ヘンドリックスは磯谷がM24に乗ることを前から準備していたようだ。

 早い段階から乗せるつもりだったらしい。


「ダイレクトモードは音声入力で切り替えられます。両手の指を全部開いて爪を押す感覚があれば、それでも切り替わります」


 磯谷がその動作を実際にして確認していると、整備兵が何かを思い出して付け加える。


「機械兵のダイレクトモードとは意味合いが異なりますので注意してください。M24は基本操作はダイレクトモードオンの状態です。

 コマンドで動かすためにはダイレクトモードをオフにした状態でお願いします」


 確かにダイレクトモードの意味合いが違う。

 コマンドで動かすというのは、強化戦闘服の感覚からすればダイレクトではない。


「分かった。気を付けよう」


「出発まで30分ほどあります。少し出して動かしてみますか?」


「いいのか?」


「ええ。隊長はそのつもりみたいでしたよ」


「分かった。試させてもらう」


 磯谷がそう答えると、整備兵は頷いて前方に向かって声を上げた。


「12番機、リリース準備。箱を所定の位置へ!」


 そう叫んでから、再び磯谷に向き直るとこう付け加えた。


「少々無茶をされても問題はありません。まずいときには言っていただければこちらからフルコントロールが可能です。

 もちろん、まずいことをされたら、勝手にコントロールを移します」


「ああ、安心材料だ。ありがとう」


 磯谷がそう告げると同時に格納庫にスピーカーから声が響いた。


「位置に着いた。いつでも降ろしていいぞ」


 ヘンドリックスの声だ。


「ではハッチを閉めてください。今はダイレクトモードですが、ドッキングしているのでM24の腕は動かないから大丈夫ですよ」


 右脇にあるハッチの開閉スイッチをひねる。

 ゆっくりと目の前の両開き部分が閉じ、さらに上に上がっていた胸部装甲板が降りて閉じられた。

 同時にカメラの映像が、M24の頭部メインカメラの映像に変わる。

 通信が入った。


「出すぞ。車外に落とす形になる。ダイレクトモードをいったんオフに。着地は自動で行なわせろ」


 ヘンドリックスの声に従い、答える。


「OKだ。出してくれ」


「12番機、発進」


 その声と同時に再びハッチが開くと、かなりの速度で真横に移動し、次に落ちた。

 M24は地面に着地し、脚部で衝撃を和らげてバランスを取る。

 磯谷はそのまま歩行をコマンドで行いM495から距離を取った。

 そこでダイレクトモードをオンに切り替える。

 その瞬間に不思議な感触を足裏に感じる。

 あるはずのない、接地感。


「すごいな。足の裏の感触がある」


「すごいだろう」


 ヘンドリックスの声が聞こえた。通信は入れっぱなしのようだ。

 磯谷は気にせず、左右の足首の角度を変える動きをする。

 限りなく片足荷重に近い状態でも、AIの姿勢制御によりバランスを崩さない。


「お言葉に甘えて、少しラフに使わせてもらうぞ」


「壊さん程度に頼む」


「まっとうな兵器なら壊れんだろう」


 そう言って磯谷はM24をダッシュさせる。

 走るM24の足元は砂に取られ気味ではあるが、姿勢を崩すことはない。

 そこから砂の上にスライディングを試みる。

 左足を引きつつ右足を前に出す。同時に両手のバランスを取る姿勢をすることで、M24は動作の意図を理解したようにスムーズにスライディングの動作に移った。

 左足外側に地面に触れるような感触。右足裏は断続的に何かが触れる感触。更には左手のひらに砂面に手をついた感触が伝わってくる。

 その姿勢で停止したまま、左手を握りしめると、砂を掴む感触が伝わってきた。強く握ると、砂が指の間からこぼれ、握りが小さくなっていく。

 左足外側に体重をかけながら左手を強く押し、さらに右足で蹴り上げる動作をすると、M24は意図した通り倒れた状態からのローキックをして見せた。


「本当にすごいな。これが機械の感覚……フィードバックか」


 思わず口をつく。M18にもフィードバックは存在していた。だが、マニピュレータに限った感触を伝える機構だ。

 微妙な力加減を操作できるのは知っている。だが、足の感覚があるのは驚きそのものだった。


「反応速度も悪くないだろ?」


 ヘンドリックスの言葉が聞こえてくる。

 磯谷は無意識に返事をしていた。


「ああ、悪くない。生身の体と同じとはいかないが、それに近い感覚がある」


 言い終えるとM24は立ち上がり、中腰の姿勢を取った。

 両ひざに均等に力を加えると、中腰のままで姿勢を維持。そのまま右左の正拳突きを出して見せる。

 更に連続した動作で、左前蹴り、右後ろ回し蹴りと行った。


「なるほど。それがイソガイのベンチマークってところだな。だが、M24で蹴りは勧めない。足が短いのが、そいつの最大の弱点だからな」


 笑いながらヘンドリックスが言う。

 確かに人体型なら蹴りは射程と破壊力において有利な攻撃になるが、この比率では現実的な攻撃にはならなそうだ。

 磯谷はダイレクトモードをオフにして、コマンドモードで動作をさせてみた。

 外から見る限り、同じ動作を行っているようにしか見えない。

 だが、磯谷は何かを感じていたようだった。


「ヘンドリックス。M24がパラディンのベースになっているな。自律系の癖が似ている」


「それが分かるのか? 専門家ってのは怖いな」


「自律系をオフに出来るか?」


「できるが、やめたほうがいいぞ。重い分バランスがかなりシビアだ。ましてや足元が砂地と条件は最悪。うちの隊の連中でも立てるかどうか分からん」


「転んでも壊れないだろ?」


「ああ、転倒ぐらいは、問題ない」


「なら切ってみてくれ」


「どうなっても知らんからな」


 ヘンドリックスがそう言うと、自律モードが死んで完全な手動操作に切り替わった。

 同時にM24が前に倒れそうになる。


「いわんこっちゃ……」


 ヘンドリックスは言いかけて言葉を失った。

 M24が前に二歩ほど進んだところで、綺麗に立った。それだけではない。

 砂の足場の上で、右足、左足と足踏みする動作をしたかと思うと、右、左とシャドウボクシングを始めた。


「嘘だろ……」


 ヘンドリックスはわが目を疑う。

 M24がシャドウボクシングをしている。自律制御の無い状態で。それもダイレクトモードを切ったままでだ。

 足の裏の感触があれば、慣れたものは自律無しでも基本的な動作はできるようになる。

 磯谷はフィードバックなしにそれを行っていた。初めて乗るM24で。

 ヘンドリックスの驚きをよそに、磯谷はダイレクトコントロールを有効にする。


「なるほど。足裏の感覚があるとバランスは確かに取りやすいな」


 そう言いながら細かいステップを続け、左右のパンチを腕の動作で繰り出す。


「腰高のイメージだが、重心は安定している。足が短い賜物だな」


「俺は足が短いのは弱点でしかないって思ってたけどな」


 ヘンドリックスは答えるが、今見ているものを信じられなかった。

 急に我に返り、磯谷のヘッドセットに表示されている情報を確認する。

 短時間の間に、ヘッドセットに表示される情報がカスタマイズされているのを確認した。

 メインカメラの視界を中心に左右と後方のカメラが同時に表示され、各部に動作によって生じる圧力や負荷を表示させていた。


「イソガイ、お前、各部の荷重や負荷を見ながらバランスを維持しているのか?」


「そうだな。参考にはしている。だが、あとは勘だ」


 ヘンドリックスは、それに何百時間も乗ってる奴のセリフだろ。そう思った。

 時刻が9時に近づく。


「イソガイ、一旦格納するぞ。そろそろ出発だ」


「了解」


 磯谷はそう言うと12番機の格納位置まで移動し、両手を上げてドッキングクランプを肩に接続させた。

 ドッキングと同時に機体の制御がM495側に移り、すぐに引き上げられ、格納された。


「いや、初見だろ……」


 ドッキングクランプの真下に移動させ、クランプを接続させるのは普通フルオートで行う。クランプの接続は意外と精度が必要なのだ。

 それすら、自律制御を完全に落とした状態で、やって見せた。


「パペットマスターか。まさに人形遣いだな」


 目の前のM24の稼働モニターに表示されているパイロットプロファイルの文字が目に入る。


ーKUGUTSUSHIー


 ヘンドリックスは少し笑うと、格納ブロックに向かった。




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