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第一話:灰の雨


 2167年4月1日11:30 東京都新宿区内


 雨が降っている。

 一雨ごとに暖かさが増し、春の花が咲き、新緑が芽吹く。

 そんな季節のはずなのだが、世界は重い灰色に包まれたモノクロームだった。

 低く垂れ込めた雲が空を覆い、日が傾く時間であったが、普段以上に暗く感じた。

 建築物の外装は剥ぎ取られ、歪み、その骨格が巨大な骸骨のように佇んでいる。


 大災害後の東京。

 相模湾を震源とする巨大地震は、それほど深刻な被害を与えなかったが、そこを襲った台風並みの強風が都市に深刻な被害をもたらした。

 さらに、房総沖を震源とする第二の巨大地震が襲う。

 この都市が経験したことのない悪夢のような複合災害は、この街を廃墟同然にするほどの猛威を振るった。

 かつてのメガロポリスは見る影もない。

 それでも全国に目を向ければ、これでも随分マシな方だった。


 瓦礫や車の残骸が転がる、すでに道として機能していない場所を男は歩いていた。

 身長は180㎝ほど、レインコートを着てフードをかぶっている。

 レインコートの下に見え隠れするのは自衛隊の制服のようだ。肩に少し大きめのバッグ…筒形のダッフルバッグを担いでいた。

 その足取りは頼りなく、重く見える。


 廃墟と化したこの街は、それでも3000万人以上が生活しているはずだが、不思議とその気配を感じられない。

 淡々と降り続ける雨は、激しく雨音を立てているわけではなく、建物から滴る雫がピチャン、ピチャンと一定のリズムで鳴り響いている。

 この雨のお蔭で、粉塵も舞わず、活動する人がいても良さそうなものだった。

 なのに、人の気配がない。


 それを気に留める様子もなく、男は歩き続けた。

 かすかなホワイトノイズのような雨音。雨の雫。瓦礫を踏む足音。

 単調な三重奏に突然、不協和音が混じる。


「うわあぁぁぁぁっ!」


 廃墟の陰から、一人の男が飛び出してきた。

 鉄パイプらしきものを振りかぶっている。

 年の頃は17、8歳か。

 まだ若く見える。

 レインコートに駆け寄ると、背後から鉄パイプを思い切り振り下ろした。


 ドンっ!


 鈍い音を立てる。

 鉄パイプは担いでいたダッフルバッグを直撃した。

 レインコートはゆっくりと振り返る。

 二人の目が合ったように見えた。

 鉄パイプは地面に転がり、カラン、と金属音を響かせた。

 殴りかかった男は、その場に力なく座り込んだ。


「何だ、リュージ、度胸も無けりゃ腕っぷしも弱い。挙句の果てにへたり込んで、役に立たねえな!」


 リーダー格と思われる男が苛立たし気にそう口にしながら廃墟から出てくると、それに続くように数人の男が出てきてレインコートを囲んだ。


「おっさん。今のはホンの挨拶だ。もう少しバシッと決まるはずだったんだが…まあ、いいや。

 という訳で、その荷物こっちに寄越しな。

 なに、おっさんをいたぶって喜ぶ趣味はねえ。おっさんは生きながらえる。俺たちはあんたの荷物が手に入る。双方にとってハッピーだろ?」


 そう言いながら手にした特殊警棒をトントンと自分の手を2回打った。

 周囲にいる男たちは座り込んだ奴を含めて7人。

 それぞれ棒切れやナイフを手にしている。

 レインコートの男は小さく呟く。

 

「こんな奴らを守るために俺は家族を失ったのか」


 その声は誰にも聞こえなかった。

 

「なんだおっさん、ビビっちまって声も出ねえのかよ。仕方ねえな。おら、荷物を受け取ってやる」


 そう言って脇にいた男に向かい、顎を振る。

 その男は頷いてレインコートに近づいた。


「ガキども。専守防衛って言葉知ってるか?」


 不意にレインコートから声が聞こえた。

 ガキどもと呼ばれたことが、かなり癪に障ったらしい。


「このジジイ、なめやがって!」


 近づき始めていた男が手にした角材を大きく振り上げる。

 次の瞬間、後ろに跳ね飛ばされるように倒れた。

 レインコートの男が素早く踏み込んで、その顔面に強烈な拳を叩き込んでいた。


「やっちまえ!」


 リーダー格の男がそう口にすると同時に、もう一人、腹部を蹴られて地面にうずくまる。

 あと5。


 一人が背後からレインコートを羽交い絞めにしようとしたが、肘打ちを食らい力が抜けると、腕をつかまれレインコートの前方へと宙に舞う。

 羽交い絞めになるのを狙って近づいていた男に、投げられた男の体が直撃した。


 ボン、ドスン。


 ダッフルバッグが地面に落ち、男が地面に叩きつけられる音が響く。

 あと3。


 別の男が脇からナイフを勢いよく突き出してくる。

 レインコートはとっさに体の向きを変えたが、その体にナイフが突き立てられたかのように見えたが、レインコートの左脇に腕を挟まれる格好になっている。

 レインコートは腰を回しながら自分の左腕を右手で強く引くように動く。


 メリッ。


 形容し難い嫌な音が聞こえた。

 ナイフを持った男は自分の腕を抱えて地面を転がり回る。


 ドスッ。


 背後からレインコートの右脇腹に特殊警棒が打ち込まれた。

 鈍い音を立てる。

 だがレインコートは動きを止めることなく、警棒を持つ腕を蹴り上げると、その勢いのまま後ろ回し蹴りでリーダー格の顎を蹴り飛ばした。

 残り1。


 最初に殴ってきた男が地面に座ったまま動けないのを確認し、腰のフルカバーのホルスターから銃を抜いて真上に向けて引き金を引く。


 パァン。コンココン、コココココン。


 派手に銃声が響き、薬莢が地面を跳ね転がった。

 レインコートは周囲に向かって言う。


「これ以上遊んでやる余裕がない。それでもまだやるか?」


 男たちはジリジリと距離を取ると、一斉に方々に走っていった。


 廃墟に静寂が戻ると、小さな息遣いが聞こえた。

 警察機構も十分に人がおらず、周辺から大量の避難民が流れ込んでいる。

 そのうえ食料などどこにもない。

 こういう連中が増えるのも無理のない話だ。それは理解できる。

 地面に立っていたダッフルバッグを拾い上げて、レインコートは歩き始めた。


 雨は廃墟に降り続いている。

 世界はより濃い灰色に染まっていった。





 2167年2月15日 4時15分 鹿児島県霧島市国分駐屯地


 宿舎内の一室。

 磯谷(いそがい)景元(かげもと)は周囲に異変を感じて目を覚ました。

 地震?

 そう思ったが、揺れてはいない。

 わずかに揺れを感じた気がしたのは気のせいか。

 ベッドの上で体を起こすと、周囲は暗い。

 時間からして暗いのは当然だが、室内に見えるべき小さなパイロットランプ類も消えており、普段なら聞こえてくるはずの冷蔵庫のコンプレッサーの音も全くしなかった。

 停電か。

 そう思いベッドサイドに置いてある情報端末を手にして操作するが、小さく再起動中の文字が表示されたままだった。

 再びベッドサイドに手を伸ばし、充電式のランタンの明かりを灯す。

 部屋の中が薄暗く照らされると、すぐに着替え始める。

 任地に単身赴任で来てからずいぶん経つ。狭い室内だ。どこに何があるのかは体が覚えていた。

 壁に吊るしてある野戦服に着替え、最後にブーツに足を入れる。

 最後にバックルを回して締め、ランタンを手に立ち上がると、帽子をかぶって殺風景な部屋を出た。

 

 移動しながら情報端末を見ると、起動は完了していてスタンドアロンの機能は問題ないが、通信ネットワークはダウンしているようで、通話はできない。

 宿舎を出て駐屯地の指揮所へと向かう。

 正門の警備や、指揮所のある本部棟は照明がついている。恐らく非常用電源は生きていたのだろう。

 足早に移動し、本部棟正面の当直に声をかける。


「何かあったか?」


「現在、広域での通信障害および電源障害が発生している模様。詳細は不明です」


 当直の隊員は敬礼してそう説明した。

 磯谷は敬礼を返してから、


「ありがとう」


 そう告げると、本部棟へと入り、少し長い下り階段を駆け下りた。

 本部地下の指揮所に入る。

 この時間、ここに詰めている人数は多くはない。

 だが、その少ない人数が慌てふためいているのが見えた。


「篠塚一尉、現状を」


「磯谷二佐、それが、状況が分からないのです。状況としてはEMP《電子パルス》攻撃に近いのですが、早期警戒衛星からの警報は出ておりませんでした」


「EMPを伴う核攻撃が起きた可能性は否定できないな。笹川一佐は?」


「先ほどより連絡を試みておりますが、通信ネットワークが完全に落ちていて、連絡が取れません。政府の緊急回線も同様です」


 磯谷は腕を組み、一瞬考える。そして篠塚に言った。


「当面は俺が指揮を執る。一佐に連絡を試み続けろ。あと本省ともだ。状況が分からん以上、最悪独自に動く必要があるかもしれん」


「了解」


 そう言って篠塚一尉はその場にいた指揮所の当直に指示を出している。

 目の前の情報スクリーンには何も表示されていない。

 自衛隊のISYS《情報統合システム》は、動いていないようだ。

 当直の技官が回路のチェックを行っていた。電子的な検査機器は使えないらしく、シンプルなテスターを片手に回路を見ている。

 遠距離からのEMPであれば、通常はシールドで大きな影響は出ないはずだ。もちろん近距離であればその限りではないが。

 現状で近隣で大規模なEMP攻撃が発生した形跡も、ましてや核攻撃が行われた訳でもない。

 デジタルな機器が使えない以上、それ以外の手を使うしかない。


「篠塚一尉、誰か一人走らせて、屋上のサイレンを鳴らせ。非常招集だ」


「了解!」


 そう言うと指揮所内にいた一人が指示を受けて部屋を出ていく。


「非常時なのは間違いない。空振りならそれでいい」


 サイレンを鳴らせば駐屯地内にいる奴らは動き出すし、近隣に住んでいる奴も聞こえれば駐屯地に集まるはずだ。

 初動で後れを取る訳にはいかない。





 同 4時30分


 現時点で即応できる部隊は当直に当たっていた1小隊のみ。

 アナログなサイレンにより人員はそれなりに確保できたが、部隊として運用できる状態には至っていない。

 指揮所内には平時同様の人員がいる状態となり、各隊は今いる人数で緊急出動に対応すべく、準備を進めている。

 ただし、主要な電子機器類は復旧しておらず、通信ネットワークもダウンしたまま。指揮官も数がそろっていないので現場は混乱気味のようだ。


「通常通信で熊本総監部と連絡が取れましたが、向こうも状況不明だそうです。現状待機の指示が出ております」


「鹿屋基地から伝達。旧型の哨戒機で現在情報収集中。今のところ異変は認められず」


 通信担当の下士官が次々と報告してきた。

 現状待機? 即応体制を整えるのが優先だろ。

 磯谷はそう思ったが口には出さなかった。


「磯谷二佐、駐屯地内のネットワーク復旧します。ISYSもローカルで起動」


 技官が声を上げる。

 バックアップシステムもダウンしていたので、被害の少ない部分を継ぎ接ぎして、さらに一部修理を行うことで基地内のシステムが一通り使えるようになった。


「整備班、ご苦労だ」


 そう答えてから、指揮所のマイクに向かって言う。

 

「第三機械兵団、中村二尉、速やかに応答せよ」


 磯谷は当直で待機しているはずの中村を呼び出す。

 磯谷は、この駐屯地に置かれている第三機械兵団の団長である。部下の動向は頭に入っていた。

 すぐに返答がある。


「磯谷二佐、中村です」


「中村、60式は出せるか?」


「炉がコールドです。スターターの充電には、非常電力からですと10分ほどかかります」


「分かった、すぐに始めろ」


「了解」


 60式とは機械歩兵団の中核をなす60式輸送指揮車のことである。

 輸送指揮車は機械兵の前線基地の機能を持った軽装甲車両で、実用例の少ない超小型の融合炉を搭載している。

 動いていれば電気には事欠かないが、その心臓を動かすのには膨大なエネルギーが必要だ。

 そのために短時間で大電力を供給できるキャパシタが必要となる。

 この辺りも世界の軍隊で機械兵が使われなくなった一因であった。


 指揮所のスクリーンに駐屯地内の情報が表示される。これまで脇のホワイトボードに書き込んでいた情報も、システム側で一括管理できる体制になった。

 システムの推論機構が、現状で推測される状況を一覧で表示する。


ー 他国領土での核実験、もしくはそれに類するものが行われた可能性 35% ー


 最も高い可能性で35%。圧倒的に情報が不足している。いかに優秀なAIであっても、与える情報がなければその能力を発揮できない。

 

 磯谷は通信担当に声をかけた。


「沖縄の分遣隊に連絡を取りたい。繋がるか?」


「やってみます。少々お待ちください」


 通信アンテナを操作し、沖縄方面に向けると、オープン通信で呼びかける。


「こちら第三機械兵団本部。通信コードSZ2379A。分遣隊、応答せよ。繰り返す、こちら…」


「こちら沖縄分遣隊、野崎三佐。国分、聞こえるか?」


 何度かコールすると暗号通信で返答が入った。


「野崎か、磯谷だ。そっちの状況を教えてくれ」


 磯谷がマイクに向かって話しかけると、野崎は返答してきた。


「磯谷二佐、こちらは軽い混乱状態です。即応の準備は出来ていますが、基地内の電子機器が使えない状況にあります」


 野崎は磯谷を階級付きで呼んだ。言葉遣いも丁寧だ。

 野崎は階級は三佐だが磯谷とは同期で、普段は階級では呼ばない。

 つまりこれは比較的公式な通信を行っているという意味だ。


「了解した。こちらも熊本や鹿屋とは連絡が取れているが情報がない。そちらと似たような状況だ。

 もう一つ教えてくれ。米軍に動きはあるか?」


「米軍からの情報提供はないが、かなり活発に動いている。本省も何か知っているとは思うが連絡が取れん」


「了解。三佐は通常通り那覇の指揮下で動いてくれ。現地優先でな」


「了解。通信終わる」


 米軍は活発に動いている。

 だが、もし日本に対して攻撃の兆候があるのであれば、本省でなくとも那覇あたりには連絡がいくはずだ。

 という事は、日本には影響のない事態が起こり、その対応のために動いていると考えるのが筋か。

 考え込んでいるところに車両格納庫から連絡が入る。


「磯谷二佐、こちら中村。60式2号車、準備完了(レディ)です」


「中村、2号車から出力をスターターに送って、3号車を起動。起動後2号車はお前が動かして格納庫から出せ。3号車を使って4号車も起動させてくれ」


「了解しました。出庫の際に連絡します」


「わかった」


 磯谷は再び少し考え、指示を出した。


「篠塚一尉、今いる人員に通常兵装による出動準備を指示しろ。いつでも出動できる体制を整える」


「了解」


 磯谷としてはこの命令を出すことを躊躇っていた。

 磯谷は現時点で駐屯地の最上位者として駐屯地司令を代行しているが、自分の通常指揮下ではない第12普通科連隊に及ぶ命令を出すことに抵抗があったのだ。

 だが腹は決まった。

 米軍が動いている。なんらかの有事であることは間違いないという確証を得た今、最善の準備を行うべきと判断したのだ。

 駐屯地内の動きが一気に慌ただしくなる。

 武器保管庫のロックが解かれ、実弾が準備され始める。


「二佐、中村出ます」


 短く通信が入ると、磯谷はすぐに答えた。


「中村、格納庫前から少し前進して停車。凧を2機上げて周囲の警戒を行え」


「了解」


 60式輸送指揮車には8機の機械兵の他に、小型ドローンが4機搭載されている。そのドローンがホークアイ、通称「凧」だ。

 通信のリレーや上空からの偵察目的を想定しており、機械兵の情報支援を行うことができる。

 

 指揮所のISYSに60式2号車の情報が表示され、さらにHE1、HE2と表示された情報が追加される。

 すぐに2機のドローンからの赤外線および暗視映像が表示された。

 周囲の電源供給は行われておらず、広範囲が真っ暗だ。

 少数の人々が移動しているのが確認できるが、確認できる範囲で集団の移動などはなさそうだった。

 ドローンは駐屯地上空から東西へと移動し、駐屯地の外縁部分で周回移動に切り替わる。


 時刻は5時を回る。

 現時点で大規模な停電と通信障害以外は、報告されていなかった。





【作者メモ 機械兵団について】


 機械歩兵(人型ロボット兵)を運用する流れは2120年代をピークに廃れている。

 その理由は導入に高いコストが必要なことに加えて、前線での維持管理が非常に難しかったからである。

 被弾修理が必要な場合、戦線を維持するのに交換機が用いられる。少ない兵士で回せることが利点のように見えるが、膨大なコストを必要とした。

 それに加え実際に戦闘に投入された場合でも、人間の兵士と比べた場合の戦果は決して高くなかった。

 最大の難点は、人間が操作する場合は通信妨害でまとまって役に立たなくなり、AIによる自立行動は人間の反射的な行動よりも判断がワンテンポ遅れる。

 機械兵がいれば兵士は死なずに済むが、軍の戦略から見れば「それだけのこと」となってしまった。

 自衛隊においても導入されており、2140年代には最大8兵団が運用されていたが、現在は3兵団のみである。

 それでも現時点で常設稼働する世界で唯一の国であり、最も機械兵の運用に成功した国とされている。


 2167年時点で自衛隊には第一から第三までの三兵団が運用されている。

 第三兵団は鹿児島県霧島市国分駐屯地に本部があり、教導隊を兼務する形になっている。

 磯谷二佐は1話の時点で第3機械兵団長、機械兵団教導隊隊長兼務の状態である。

 第三兵団の半数が分遣隊という形で沖縄県那覇市に配備されており、磯谷が実戦で指揮するのは半数だ。


 機械兵団は通常の大隊規模の戦力として編成されている。

・機械化兵小隊 8 (一個中隊)

・機械化歩兵中隊 2

・支援火器中隊

・整備支援中隊

・支援管理中隊


 機械歩兵小隊は1台の60式輸送指揮車、8機の機械兵によって構成される。

 人員は3名で、小隊長は8機の機械兵を操作するパイロットが務める。ほかの二名は、60式の運転手兼固定機銃射手と、機械整備担当で構成される。

 

 60式輸送指揮車

 単体での作戦行動を考慮して設計された小型移動基地でもある。

 全幅2.4m、全長10.2m、総重量33.5t 日本の環境でも道路を走行し作戦行動が可能なサイズとして設計され、大型のトラック程度の大きさである。

 最前方にキャビンがあり、3名が並んで座ることが可能、そのすぐ後ろに機械兵のオペレーションシートがある。

 荷台側は小型核融合炉と左右に4つの機械兵の格納整備ユニット。上部に20㎜コイルガン。4機の凧の格納スペース。平面型の大型通信アンテナが装備されている。

 ほかにも後部ハッチは展開させると機械兵の整備スペースとして機能するように設計されており、必要な部品をその場で作ることができる積層型プリンターも装備されていて、単独である程度の機械兵の修理が可能だ。(ただし、プリンターで作成可能な部品は強度的にオリジナル部品よりも劣るため、あくまでも現場での応急対応を想定している)

 輸送指揮車という名称であるが、設計思想は宇宙船に近い。

 自衛隊内の愛称は棺桶。

 後部の独立した格納整備ユニットから来たとも、オペレーションシートの設置されている小部屋が狭くて何もないところから来たとも言われている。



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― 新着の感想 ―
とても骨太で読み応えのある作品だと感じました。 災害後の荒廃した世界観と、軍事的リアリティのある初動対応が丁寧に描かれていて、物語に一気に引き込まれました。 まだ一話目を読んだところですが続きがどう展…
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