第四章 其の一 合言葉はレッツパーティー
迷宮への挑戦も慣れてきた今日この頃、イチ達一行は栄光の塔の一室にいた。
いつものように受付で迷宮攻略の手続きを行おうとしていたが、受付嬢に幹部から話があると言われイスと机だけの窓すらない無機質な部屋へと案内された。かれこれ三十分は経つが幹部が現れる様子は無い。どの幹部が一体何の用で呼び出したのか、それすらも聞けず不安で落ち着かない様子で待っていた。
「…話ってなんだろうね」
我慢できなくなったサクヤがとうとう口を開いた。イチとアンジーは思い当たる節があるのか気まずそうな顔をする。学生時代に何度も見た表情にため息をつくことすら億劫なゾイドは淡々と言葉を発する。
「一応聞くが、心あたりがある奴。手をあげろ」
ゾイドを除く三人が真っ直ぐ手を頭上に掲げる。苛立ちを押し殺しながら可能な限り冷静に話を進める。
「…一人ずつ言ってみろ」
「この前攻略者の奴と酒場で揉めた」
「時々、元勇者の威光でご飯割引してもらってる」
「受付のねえちゃん三回口説いた。しかも三回とも同じ人だった」
「お前らな……」
「さーて、今回呼ばれた理由はどれでしょう」
「イチのやつだろ。晩飯かけてもいい」
「じゃあ私は自分のにかける」
「だったら俺はアンジーのやつだ」
「…全部だと思うぞ」
「大穴狙いだね。ゾイド」
「やかましい」
「まあ三つのどれかだと思うけど、実際どれが原因だとしてもヤバいよね」
「それなら全力で謝るしかないだろ。イチ頼んだぜ」
「おう。任しときな。何度も借りた金返せなくて謝罪した結果、巷じゃ土下座のアマノと呼ばれているぜ」
「そんな情けないことを誇らしく言うな。そもそもその謝罪の内、最低九回は俺に対してだからな」
「勝負は相手が部屋の入ってきた瞬間だ。まずは俺が先陣を切る。しっかりついて来いよ?」
「「了解!」」
「いつになく真剣な顔しやがって…まったく」
そうこうする間に部屋の扉が開く。人影が視界に入った瞬間、イチは目にも止まらぬ速さで動く。両膝、両手を地面に着き、遅れて少しの躊躇も見せず額をこすりつける。
そこにあったのは完璧な土下座。
イチに続いてサクヤとアンジーも同じ姿勢をとる。
「すみませんでした!」
三人は声を揃えて全身全霊で謝罪を述べる。部屋に入ってきた幹部、ビットは突然の土下座に状況が理解できず固まる。
「すいません突然。こいつらも、その、この通り反省してるんで今回の件は何卒、ご容赦を」
「…何か勘違いしてるんじゃないかしら。別に私、あなたたちを叱るために呼び出したわけじゃないのよ?」
「え?」
当てが外れた四人は揃いも揃って間抜け面を仲良く並べる。
「仕事の話よ。お仕事」
「仕事?何のだ?」
「その話をして欲しいなら、いつまでも床に張り付いてないで早く座って頂戴」
ビットに促され四人は素早く席につく。ビットは姿勢と服を整えさせ早速用件を伝える。
「まずはいきなりだけど、サクヤ・カグラザカさん。あなたには近々開かれるパーティーに参加してもらうわ」
「参加してもらうって、拒否権は無いのか」
「そうよ。残念だけどね。まずは資料を見て」
「船上パーティー?」
「ええ。ウチの社長主催で船上パーティーを開催するの。招待客はスポンサーや有力商人らのVIP客と抽選枠の一般客に分かれていて、攻略者から通り名持ちも何名か参加してもらうわ。例えば竜の爪からは『鬼殺し』と『絶命の魔弾』が来る予定。似たようなもの、勇者時代に参加したことあるでしょ?」
「そりゃあ…まあ。今回も『勇者』として、ですか?」
「いいえ。招待客はそれを望んでいるかもしれないけれど、私達は『自由の冒険団』のサクヤとして招待するわ」
「そうですか。それなら謹んでお受けいたします」
「パーティーか…俺もとうとう一流の仲間入りか。おめかししなくちゃ」
「船上パーティーなんて手にワイングラス張り付けて気取った連中ばっかりだぜきっと」
「盛り上がってるところ悪いけれど、パーティーに参加するのは通り名持ちだけよ」
「はい?」
「だから自由の冒険団からはサクヤちゃんだけ参加してもらうの」
「俺、リーダーなのに?こいつらの中で一番偉いのに?」
「誰が偉いって?テメエは名ばかりのリーダーだろうが」
「ああ?何だよアンジー。あんまり現実突きつけるなよ、泣くぞコラ」
「どういう脅しだよアホ」
「やめろ。…そうは言うがビットさん。サクヤだけじゃなくわざわざ俺達を呼んだってことは何かあるんだろ?」
「あら、鋭いわね。あなたたちにも船には乗ってもらうつもりよ。やって欲しいことがあるの」
「おお。極秘ミッションってやつ?」
「そこまで大袈裟なものじゃないわ。ちょっとしたことよ。ただ、一つ注意があるの」
「注意点って服装とか?確かにスーツなんて洒落たもん持ってないけど」
「違うわ。もっとシンプルなことよ。まず第一にあなたたちの常識に縛られない自由奔放さは攻略者としても人としても魅力に感じているの。それについて会社から何か言うつもりはないわ」
「それはそれはどうも」
「ただね、今回のパーティーは会社の立ち位置としてある程度の品が求められるの。TPOってやつね。あなたたちも大人だからそういうことわかるわよね?」
「そりゃそうですね」
「だから、もし酒場のような揉め事起こされたり、どこかの無職ちゃんのようにしつこく女性を口説かれたりしたら非常に困っちゃうの」
「もしかしなくても、怒ってます?」
「いいえ、怒ってないわよ?」
「目が笑ってないんですけど」
「そう?でも確かにこれ以上何かされたらこうしちゃいたい気分」
ビットは懐からコインを取り出すと、右手に握り込む。しばらく揉むような動作を繰り返し、手を開く。そこには紙屑のようにクシャクシャにされたコインの成れの果てがあった。
「うわぉ……」
「すげえ怪力…」
「…ビット姐さん、元通り名持ち攻略者だからね」
「サクヤちゃんも」
「はい!」
「勇者の威光を使うのもほどほどにね?」
「はい!肝に銘じておきます!」
「…全部バレてるじゃないか」
船上パーティー三日前。
サクヤは巨大な豪華客船をひたすら見上げていた。勇者時代に何度か乗ったことがあるが未だに大陸を切り取ったかのような巨大なものがどうして水に浮かぶのかわからなかった。一度技術部の人間に説明してもらったが話の一割も理解できなかった。学園の長い歴史でも上位に入るほど聡明と言われたアンジーなら理解できるのかと思い彼女の方へ目をやる。
「おいイチ!しっかり持てよ!重いんだよ!」
「ちょ、ちょちょ…待ち。一旦、休憩」
「ふざけんな!あとどれだけ残ってると思ってんだ!」
二人は何やら大きな機材を運んでいた。
「まさか俺らを呼んだ理由がバイトとはな」
ゾイドも何やら機材を担ぎながらぼやく。ビットの言うちょっとしたこととは機材の運搬やら掃除などの雑用のことだったらしく、サクヤを除く三人はパーティーに向けて少々安めのアルバイトとして雇われることになった。
「お疲れゾイド。間に合いそう?」
「なんとかな。それよりお前はこんなとこにいていいのかよ?」
「打ち合わせは夕方からだから、暇なんだよ」
「いや…それはそうかもしれないが」
ゾイドは周囲の人間に気づかれないよう声を潜める。辺りにはパーティー当日ではないというのに攻略者のファン達が数多く集まっていた。声こそ抑えているもののその熱量は確かに感じられた。
「いくら変装してるからって気を抜くなよ。お前がサクヤだとバレたら面倒だろ。前も熱心なファンに追いかけられたの忘れたか?」
「あれはあの人が特殊なだけだと思うけど。勇者辞めてそこそこ経つし、私だってバレても熱狂する人いないんじゃないかな」
「まだまだいると思うが…」
ゾイドが不安げに声を漏らしたその時、パシャリと強烈なフラッシュが二人の目を襲う。すぐそばにハンチング帽を目深にかぶった尖った顎が特徴的であるいかにもな記者がカメラを手に立っていた。男は友好でも示しているつもりか口角を上げ、無機質な声で質問する。
「失礼。勇者カグラザカですね。一つお聞きしますがなぜ突然竜の爪をお辞めに?」
男はサクヤを勇者として扱い、パーティーを抜けたことだけを執拗に詰め寄る。サクヤはそんなことには慣れていると言った様子で凛とした勇者の顔になり、記者へ対応しようとするが、そこへゾイドが割って入る。
「悪いがインタビューは当分受け付けていないんだ。遠慮してくれ」
「そう言わずにちょっとだけでも」
「すまない。ダメだ」
「金ですか?だったらこれくらいで…」
「そうじゃない。今はそっとして欲しい。申し訳ないが、さっさと消えやがれ…!」
それは突然目の前に牙を剥き出しにした猛獣が現れたかのようだった。下手なことをせずとも、吹いた風が気に食わないだけで喰われてしまうような獣の理不尽さ。ゾイドは語気を強めただけでそれを醸し出した。
「想像以上、だな。さすが大通りのゾイド」
ゾイドの威圧に男は冷や汗をかくが、不敵な笑いを浮かべ「いやあ、まいったな。たはは」と間抜けなふりでとぼけながらこめかみをかく。ゾイドとサクヤはあまりに下手なとぼけ具合にほんの一瞬警戒を解いた。すると何かがゾイドのこめかみ目掛けて猛スピードで飛んでくる。寸前のところでゾイドは身をよじり直撃は避けたが、気づくのに遅れたせいで眉の上を切る。
何かが飛んできた方向に目をやると男がパチンコを構えていた。男はもう次の弾を打ち出そうとしていた。ゾイドの背後にいたサクヤは足元の小石を素早く拾い男に向かって投げる。投げられた小石は男の指に当たり、怯んだ男は弾をあらぬ方向に打ち出す。
「ほお!今のに対応しますか!」
記者は興奮したように声を出しながら手を二回叩く。するとパチンコを打った男含め、周りの人混みから二十人ほどとても真っ当な職についてるとは思えない雰囲気をまとう者達がゾイド達を囲む。
「暴力沙汰はさすがにまずいんじゃねえか?」
「いやいや。自分は何もしてませんよ?荒くれ者が今話題の自由の冒険団ゾイドに突然襲い掛かる。私はその行く末を見守り記事にする。ただそれだけですよ」
「記事になれば中身は何でもいいと言った具合だな」
「それが記者ってものですよ」
「知ってるか?そいつは記者じゃなくてクズって言うんだ」
「残念ながらそのクズをやりきるのが記者ってもんですよ」
「犯罪者の常套句だな。テメエらもこんな割に合わない仕事で大変だな」
「そうでもねえさ。あんた大通りの兵士ゾイドだろ?あんたを倒せばここいらの悪党からの仕事がちょいと増える。そしてあんたを倒せなくても金はきっちり貰える。いいことづくめだ」
「つーわけで兄ちゃんどうするよ?大人しく殴られるか?それともこの人数相手に一暴れするか?」
「ゾイド、どうする?」
「…そうだな。こいつらの言うと通り一暴れするか」
「あれま。てっきり大人してろって言うのかと」
「もう兵士じゃないからな。やられた分はきっちり返す」
「大丈夫?あとで怒られない?」
「なに、そん時はイチ直伝の土下座で何とかすればいい」
「それもそうだね。じゃあ派手にいこうか」
サクヤは変装用の帽子とメガネに手をかけ取り外すと、勢いよく頭上へ投げあげる。騒ぎを遠巻きに見ていた一部の人々も、二人を取り囲む男達も視線が上へ向く。その隙を見逃さずゾイドが両腕でラリアットを放ち近くにいた二人を地面に叩きつける。
「テメエ!」
残った荒くれ者達が懐からナイフや銃を取り出す。男の一人が銃先をゾイドに向け、引き金に手をかける。ゾイドはそれに慌てる様子を微塵も見せず、先ほど地面に叩きつけた一人の襟とベルトを掴む。
「オラァッ!」
引き金が引かれるより早く男を投げつけ、残ったもう一人を盾に荒くれ者共に向かっていく。
「コイツ!ぶっ飛ばしてやる!」
「やめろ!俺のダチに当たる!」
「ああ!?盾にされる無能なんざ知るか!」
「んだとコラ!もっぺん言ってみろ!ドタマぶち抜くぞ!」
「やってみろや!カスが!」
「喧嘩してる場合か!奴が来るぞ!」
男の必死の叫びも仲間割れの喧騒に消された。瞬間、男達の間を小柄な影が通り抜ける。その影を目で追うことも出来ず、男達は糸が切れたように膝から崩れ落ち仲良く気絶する。離れた場所から一部始終を見ていた記者は何が起こったか理解できないでいた。しかし、これこそ勇者と呼ばれた者の戦いだと興奮していた。サクヤは顎、こめかみ、鳩尾と急所を狙い、荒くれ者を一撃で沈めていく。一発で気絶させる威力もさることながら、別格なのはその速さだった。相手の攻撃を躱す、間合いを詰める、重心が動くその流れで攻撃を加える。一度も止まる様子のないそれは水のように滑らかな動きだった。
ゾイドが暴牛さながら大立ち回りを演じ、サクヤが音もなく敵を沈めていく。
二十人以上いた荒くれ者で立っているものはもういなかった。
「素晴らしい!これを記事にすれば…いや!記事にするべきだ!勇者の力を腐らせてはいけない!」
記者は興奮した様子でゾイド達に背を向け勢いよく駆けだす。憑りつかれたように何度も「私がやるべきだ…!私にしかできない…!」繰り返し呟いている。
「クソ。やっぱ勇者信者か、あの野郎」
「うーんなんだかなー……とにかく止めないと」
「よっしゃ。まかしちょき」
「あ、イチ。いつの間に」
地面に突っ伏している荒くれ者から拝借したらしいパチンコでイチは記者の足を撃つ。
「命中」
全速力の途中で足を撃たれた男は派手に転がり、その先に待ち構えていた女の前で止まる。その女、アンジーは鬼の形相で男を睨みつける。ゾイドに感じた猛獣の気配が生温く感じる殺気。ギロチンに首をはめられたかのような、すぐ先確実に来る不幸を確信した。その恐怖からかつい彼女が嫌う酒場での異名を口にしてしまう。
「きょ、凶暴天使」
それが凶暴天使のスイッチを入れてしまった。
「ぶちのめす!」
そこから先は語るまでもない。
「なああれ、放っておいたらヤバい?」
「ヤバいね」
「誰が止める?俺は嫌だ」
「私も嫌だ」
「右に同じく」
「……じゃーんけーん!」
「誰でもいいから早く助けてくれええええ!」
男の悲痛な叫びが青空の元それはそれは響いたという。
その後三人がかりでなんとかアンジーを抑え込み、ボロボロになった男を縄で縛りあげる。そして周辺に転がっている荒くれ者達を積み上げ、その山の前に記者を座らせ記念撮影を行う。
「はーい笑って笑ってー。んもうみんな、表情が硬いぞ?まったく恥ずかしがりやなんだ・か・ら」
「なんだそのキャラ」
「空気が重いから和ませようと思って」
「これで笑える奴は狂人かマゾかのどっちかだ」
「どうでもいいからさっさと撮れよイチ。兵士が来るぞ」
「ちぇせっかくいい写真撮ろうと思ったのに。ほいじゃまあ、ハイチーズ」
「明日の一面が楽しみだね」
「これで何を書けっていうんだよ……」
「それを何とかするのがあんたの仕事だろう。それじゃあ頑張れよ」
カメラを男の前に置き、四人は船へ歩を進める。
「にしてもゾイドがこんな騒ぎを起こすなんて珍しいこともあるもんだ」
「お前らに比べれば可愛いもんだ」
「それもそうだな。はっはっはっは」
「あら~楽しそうね」
背後からかけられた優し気な声に四人は石のように固まる。
「……誰か後ろ確認してくれ」
「確認するも何も、ぜってえビット姐さんだろ」
「怒ってる?セーフ?アウト?」
「それもわかりきってるだろ。おい、イチ今こそ渾身の土下座だ」
「そうだな…。ここは謝罪で誠意を見せて…と見せかけて逃げる!」
「あ!この野郎!」
「ブハハハ!逃げるが勝ちじゃい!」
自身のフェイントにほれぼれしながら、イチはここ一ヶ月で最速の逃げ足を見せる。
「おおーめっちゃ早い」
「よほど怖いと見た」
「フンッ!」
ビットが気合の入った声を発すると何かがパチンコより速く弾き出される。呆れる三人の横を小さな金属が通りイチの背中に直撃する。
「ぎゃふん!」
絵にかいたようなうめき声をあげ、イチは派手に転がる。それは先ほど男が見せたものとほぼ同じでリプレイのようだった。数メートル転がったさきで止まったことを確認するとビットとサクヤ達はイチの元へ歩み寄る。そこでゾイドはイチを撃った金属を手に取る。
「これ、丸めたコインじゃねえか」
「マジかよ…もったいねえ酒が一杯飲めるのに」
「気にするのはそこじゃないぞアンジー」
ビットはイチの目の前に立ち笑顔を見せる。
「イチちゃん何してるのかしら?」
イチも顔をひきつらせながら笑顔を返す。
「いや~ちょっと抑えきれない衝動が身体を突き動かしまして」
「歌の一節みたいね」
「けどどこにも行けない現実が心に一つの影を生み」
「はい続けない。さてと…この前言ったこと覚えてる?」
「常識に縛られない俺達は魅力的!」
「そうね。でも今回こういうことされるととっても困るとも言ったわね」
「言い、ましたかね…へへ」
「そしてやらかしたらこうしちゃいたいって言ったわよ、ね?」
丸めたコインを懐からだしいくつも出し、イチの眼前に落とす。イチはどうすることもできずとりあえず笑ってみる。
「へへへへへへへへへ」
「あれはマゾ?それとも狂人?」
「あれは現実逃避だ」
「学生時代よくみたな」
「イチも大変だね」
「まったくだ。さて残りの仕事でも片付けるか」
「じゃ頑張れよイチ」
三人は仕事に戻るべく素早く踵を返す。
「何を帰ろうとしてるのかしら?もちろんあなた達もよ」
「ですよね~」
「こういう時どうする?」
「笑っとけ」
その後四人仲良くビットにこっぴどく絞られることになった。ちなみにコインのようになることはイチの土下座で死ぬ気で回避した。
また、騒然とした現場を鎮めるため人手が割かれ、作業が大幅に遅れたことは言うまでもない。結局騒ぎの原因となったイチを含めた三人のバイト代は大幅に引かれ、遅れた作業を取り戻すため深夜まで働くこととなった。




