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異世界帰りの最強魔術師、現実世界でも無双する。 ~唯一魔法が使える俺、なぜか英雄扱されて困ってます~【26年5月発売】  作者: 茨木野


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96.

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。

 新宿駅という魔窟は、構造そのものがダンジョンだ。

 だが、今の俺にナビはいらない。


 俺の感覚が、明確な「敵」の「殺気」の居場所を捉えていた。

 一般人が立ち入れない、地下深層のさらに奥。

 分厚いコンクリートの壁の向こうから、その禍々しい気配は漏れ出していた。


 バンッ!


 俺は鉄扉を蹴り飛ばし、中へと踏み込む。

 そこは、廃棄された資材置き場のような薄暗い空間だった。


「……だ、だれ?」

「こないで……!」


 部屋の隅に、ボロボロの衣服を纏った二人の幼女が身を寄せ合っていた。

 一人は怯えた目の少女。もう一人は、ぐったりとして意識がない少女を必死に庇っている。


 ……間違いない。

 その顔立ちは幼いが、面影がある。

 ももかと、玉姫だ。


「安心しろ。助けに来た」


 俺が二人に歩み寄ろうとした、その時だった。


「だめっ! 逃げて!」


 ももかが悲鳴のような警告を上げた。

 その直後。


 グンッ。


 俺の視界が、ガクンと下がった。


「……あ?」


 膝が折れたわけではない。床が抜けたわけでもない。

 なのに、地面が近い。

 着ていたシャツが急にテントのようにダボダボになり、ベルトが緩んでズボンがずり落ちる。

 


 俺は自分の手を見る。

 小さく、丸みを帯びた、子供の手になっていた。


「……なるほど。年齢操作エイジ・コントロールか」


 俺は冷静に呟いた。声変わり前の、高い声が出た。

 そんな俺の様子に、ももかが涙目で目を丸くする。


「な、なんで……? なんで、すぐに状況が理解できるの……?」


 自分たちと同じ目に遭ったのに、動揺ひとつしない俺が信じられないのだろう。

 俺はブカブカの袖をまくりながら、平然と答える。


「なんとなく、だ」

「はぇ?」

「マジでなんとなく。この体の縮み方、魔力の抜け方、そして関節が若返る感覚……。かつて異世界で食らった『若返りの呪い』や『時戻しの罠』の感覚と酷似している。戦闘経験カンがそう告げている」


 理屈じゃない。

 数多の修羅場を潜り抜けてきた俺の肌感覚が、「これは幼児化だ」と即断していた。

 今の俺は、推定十歳前後といったところか。


『言葉足らずじゃな、貴様は』


 俺の感覚的な説明に呆れたのか、脳内で魔王が補足を入れる。


『よいか小娘。こやつの直感は正しいが、正確には『時間搾取』の呪いじゃ。対象の生体時間を強制的に巻き戻し、肉体を退行させる高等魔術……。空間に漂う霊力の残滓からして、妖刀による固有能力スキルじゃろうな』


 魔王の解説を聞き流しつつ、俺は視線を闇の奥へと向ける。


「ふぅん」


 感心したような、それでいて粘着質な声が響いた。

 コツ、コツ、とヒールの音が近づいてくる。


「いきなり『時』を奪われて、パニックになるどころか冷静に分析するとはねぇ。生意気なガキ」


 現れたのは、喪服のような黒いスーツを着崩した、長身の女だった。

 ボサボサの黒髪の隙間から、爬虫類のように細い目が俺を見下ろしている。

 その手には、身の丈ほどもある長い日本刀――妖刀が握られていた。


「はじめまして、イレギュラーさん。アタシは上松あげまつみつる。……その若くて美味しそうな時間、全部アタシに寄越しな」


 女はニタリと唇を歪め、妖刀の切っ先を俺に向けた。

 小さくなった俺の体では、その女は見上げるような巨人に映った。


【お知らせ】

※2/5(木)


好評につき、連載版、投稿しました!



『【連載版】加護なしの第八王女は、前世が社畜だったので王宮生活がイージーモードにしか見えない』


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― 新着の感想 ―
 え? 世のご老人垂涎の能力?
上松……よりによって上松……なんつーか過去作の主要人物の縁者がことごとく妖刀使いになってんなあ…… そして悲しいのはどいつもこいつもものが見えてないという…… いやまあある意味過去作の主要人物たちも似…
若返りできるならあげまんさん老人どもに人気なんだろうな そして自分が老人になる?あんまりおいしくない能力じゃ?
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