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異世界帰りの最強魔術師、現実世界でも無双する。 ~唯一魔法が使える俺、なぜか英雄扱されて困ってます~【26年5月発売】  作者: 茨木野


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94/106

94.

【☆★おしらせ★☆】


あとがきに、

とても大切なお知らせが書いてあります。


最後まで読んでくださると嬉しいです。



 俺は足を止める。


『どうした、ももかたちを探し出すの、諦めたか?』


「いや」


 俺はニヤリと笑う。

 網にかからないプランクトンを見つけるなら、網の目を細かくする必要はない。

 海そのものを、揺らせばいいだけの話だ。


「魔力探知が駄目なら、生物としての本能に訴えかける手法をとる」

『なんじゃ、その不吉な言い回しは』


「見てろ」


 俺は息を深く吸い込む。

 そして、吐き出すと同時に、俺の中に眠る『勇者としての力』をほんの少しだけ解放した。


 ドォン!


 大気が震える。

 魔法ではない。

 純粋な生物としての、圧倒的な『殺気』による威圧だ。

 新宿の喧騒が、一瞬にして凍りつく。

 カラスが落ち、野良猫が震え上がり、そして歩いていたサラリーマンやカップルたちが、白目を剥いてその場に崩れ落ちいくのがわかる。


 バタバタバタバタッ!

 まるでドミノ倒しのように、視界に入る人間たちが気絶していく。


『ぎゃああああああああああああああ!』


 脳内で魔王が絶叫した。


『人間が! 人間がゴミのようじゃあ! って、お主、何をしとるんじゃああ!』


「索敵だ」

『これが索敵なものか! テロじゃ、ただのテロじゃろがい! 一般人が気絶しとる! 守るべき対象を攻撃してどうする!』

「安心しろ、死んではいない。ただ、ちょっと漏らしてる奴はいるかもしれないが」

『鬼! 悪魔! 勇者!』


 俺は悪びれずに、静寂に包まれた街を見渡す。


「選別だ。普通の人間なら、俺の殺気に当てられれば気絶する。だが、現在進行系で『死の恐怖』に直面している奴、すなわち戦闘中のももかたちや、殺す気満々の敵は、アドレナリンが出ている。俺の殺気の中でも、意識を保てるはずだ」


 俺の理論は正しい。

 静まり返った新宿の中で、いくつかの『意識の点』だけが、暗闇の蛍のように浮かび上がった。

 場所は、すぐ近く。


「見つけたぞ」


 俺が指差した先。

 それは、巨大な駅ビルの入り口。


 複雑怪奇な構造で知られ、冒険者(通勤客)を迷わせる現代の迷宮。

 あそこに、奴らはいる。


「行くぞ」


 俺は地面を蹴る。

 背後で倒れている人々を放置して、一直線に魔窟への階段を駆け下りた。


『まったく……どっちが魔王かわからんのじゃ……』


 魔王の呆れたようなため息が、誰もいなくなった夜の新宿に木霊した。


【おしらせ】

※1/30(金)


新作、投稿しました!


ぜひ応援していただけますとうれしいです!

URLを貼っておきます!

よろしくお願いいたします!


『奈落の【魔法杖職人】が、自分の作る杖は神話級魔道具だと気付くまで~「魔力ゼロの役立たず」と森に捨てられた元聖女、廃工房で物作りしてたら、いつの間にか世界中の英雄から神職人として崇拝されてた~』


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