2012年 4月1日(後編)
出来れば感想よろしくです//
「君は今、何の為に生きているの?
私は君が生きている理由が聞きたいな」
「何でそんなことを……?」
「加藤 渚って子……知ってるよね?」
「えっ……!?」
何で、君が知っているんだ…?
「私も渚とは、大親友で……
渚が殺されたあの場所にいたんだよ。
私は渚の言った言葉…
「誰かが死んでも、それを受け止めるしかないんだよ、雫。
俺のお母さん死んでるからさ…。
それを受け止めようとしたから、ここまで生きてこれたんだ」
あの言葉を信じて生きてきたんだ」
凄い。
僕なんて受け止められなかったから、復讐しか考えなかった。
「復讐のため」
そう。
俺は、いつか渚を殺した通り魔を殺す。
それが今、俺が生きるために支えていた物だった。
だがそれは、雫の言葉によって消えていった。
「復讐はいけないよ、人は復讐により更なる復讐を呼んじゃうから」
それがどうした。
渚を殺した奴を殺す。
ただそれだけだ。
「それなら復讐を消すほど楽しいことを探せばいいんだよ。
過去のことは忘れて今を生きればいいのさ」
雫は、笑顔でそう言った。
雫の笑顔には、不思議な物があった気がした。
それは全てを包み込むような笑顔。
雫の言葉で、僕の頭から「復讐」の文字が消えていった。
「ね?」
「あ……うん」
そう言うと雫は帰っていった。
だが、僕は「復讐」の為に生きている。
僕から復讐を取ったらどうなる?
わからない。
おそらく生きていけないだろう。
「はぁ………」
とりあえず時間も遅いので帰ることにした。
その時、空を見上げると雫の言葉が浮かんだ。
「楽しいこと………か」
そして空は暗くなっていく。
だが、僕の心は、少し少し明るくなっていった。
四月一日 Fin~
更新遅れてごめんなさい…