第66話 矛盾の考え
お待たせ致しましたー
さて……さて。
ここに入れられて……数日経ちましたが。
主からの、呪の気配がしませんねぇ?
ええ……ええ、しません。
ふふふ……ふふふ。
泳がされているのでしょうか?
再生させられた、あの者と違う扱いをさせられているでしょうか?
もし……惨殺されても。
時蟲の能力があれば……再生させられるでしょうから。
(ふふふ……ここはうるさいですねぇ?)
声が。
音が。
飛び交うだけなら、まだ可愛い方。
憎しみ。
苦しみ。
後悔。
それらも交錯する場所。
そのような場所に入れられるのなら、罪を犯さなければいいのに。
とは言え、私も他人事ではありませんが。
私は魍魎に属してた存在ですからねぇ?
警察に捕縛された時点で、主からは見放されているでしょうが。
(……いっそ、死んだ方がマシか)
またその答えに行きついても……私は時蟲に再生されるでしょう。
善意の感情を蘇えらせたら……今の私はありません。
私は『私』でしょうか?
あの者のように、違う存在となるでしょうか?
それも……捕縛される前に、良いと思いましたが。
一度死ぬのは……あまり気持ちの良いものではないですからねぇ?
痛いのは嫌です。
矛盾してますねぇ?
私はどうしたいのでしょう??
とりあえず……うるさいですが、聴取されるまで寝ますか。気持ちの良い眠りは来ないでしょうが。
次回はまた明日〜




