第53話 様変わり
お待たせ致しましたー
「国綱さん、こちらです」
『けいさつしょ』に着きますと……あの黒い布を『再生』した場所ではなく。
もっと小さな……別のお部屋へと、乃亜さんに案内していただきました。
窓が奥にある……箱のようなお部屋です。
あの黒い布だった存在もいました。
手には、何か付けられていましたが。
「……乃亜さん、こいつは」
「安心してください。……現在は味方です」
「え?」
国綱さんも驚いていらっしゃいましたが……私も驚きました。
『味方』と言うことは……今この存在は悪いものではないと言うこと。
よくわかりませんでした。
「…………発言してください」
乃亜さんが存在にそう言うと……彼は、首を縦に振りました。
「……他の部位も戻っていると言うことは。真実に近づいていると言うこと」
あの不気味な声ではありません。
優しい……そう、穏やかな声です。
どうして……こんなにも変わったのでしょうか?
「……彼女をバラバラにした目的を聞いても?」
国綱さんのご質問に、彼は……首を今度は横に振りました。
「……私が、主と呼んでいた存在の思惑は知らない。ただ……力を得たいと『思い込まされて』いたのは事実」
「……今日、出会った奴は。『森羅万象』を壊すことが目的だと」
受け答えもしっかりしています。
あの気味の悪さがどこにもありません。
国綱さんの次のご質問に……ちょっとだけ身体が震えましたが。
一度首を縦に振って、顔を上げました。
穏やかな瞳が見えました。
「…………少女の能力が、理を如何様にも使えると言われていた」
「……そのために、この子に力を使わせたと?」
「私も再生されてからの……記憶は朧げな部分もある」
「…………そうか」
『もーりょー』のやりたいことは、あの白い布も言っていましたが。
すごいものを壊したいために……私の魔法が必要?
まだまだ記憶が足りないので……よくわからないです。
お話はそれくらいで終わり……国綱さんは琥珀さんのお家に行こうと言ってくださいました。
次回はまた明日〜




