第40話 ゆらめき
お待たせ致しましたー
ふわふわ。
ふわふわ、ふわふわ。
何か……身体がふわふわしていきます。
これは……何でしょう?
私に……何が起きているのでしょう?
赤い……お月様が、綺麗で目を離せなくて。
ずっとずっと……見ていたいと思っていると。
そのふわふわが起きました。
次第に……戻った足ごと浮いてしまいました。
気持ちが良い……。
浮かんでしまいたい。
あのお月様のところへ行きたいです。
手の届くところへ。
すぐ届きそうなのに。
遠い……遠いです。
私はどうしてしまったのでしょう?
浮いた身体が……ふわふわから、少しずつ熱くなっていきます。
でも、辛くありません。
心地よいのです。
ああ、お月様。
私に何をしたのですか?
私は、何をしたいのでしょうか?
役に立たないと思っていたけれど……役に立つようになってきました。
それが……もっともっととは思いました。
私のためだけでなく……そう、国綱さんのために。
ここに居て良いと言ってくださったあの方のために……私は役に立ちたいのです。
だって。
あの方は。
私……の。
『い゛っ……た!?』
幽霊ですのに。
まだ足しか戻っていませんのに。
頭が……痛いと感じました!?
これは……なんですか?
ズキズキと痛くて……両手で抱えても落ち着きません。
それと同じく……ふわっと何かが頭の中に浮かんできました。
誰か……二人の存在が、仲の良い様子でおしゃべりされている風景が。
あれは…………誰でしょうか?
私は、そこで痛みが増して……目の前が真っ暗になりました。
次回はまた明日〜




