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第160話 つまらない
お待たせ致しましたー
やはり……呆気なく終わった。
実に、つまらん。
つまらん……。
(……いつもそうだ。酷くつまらない)
飢えを。
渇きを。
俺は常に、潤すために求めているというのに。
手を貸しても、其奴らは俺に何も与えてはくれん。
いつも消えていくばかり。昇華していっているだけだ。
俺ばかり……悠久の時を残されているだけで。
実に……つまらん。
(蘇芳……時蟲め)
俺の渇きを、多少は刺激してくれるが……それだけだ。
俺の思惑を潰してくれたことには変わりない。であれば、この苛立ちを彼奴らに向けても……なんらおかしくはない。
俺の加えた術も、すべて跳ね返してくれたからなあ?
【……行くか】
身を潜めていた場から、立ち上がるように身体を起こし。
時蟲の潰れていく学校とやらの上に、瞬時に降り立ち。
彼奴らの歪んだ顔が、式神の上で見えたのを滑稽に思ったわ。
次回はまた明日〜




