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第134話 廻るあの者
お待たせ致しましたー
廻る、廻る
くるくる、くるくる
廻る廻る
何処此処、彼処何処
巡って巡って
あの者は、あの子を手に入れようとしている
正確には、『私達』
させないさせない
そんなことさせない
私達は望んだ
あの子の母が望んで継承させたのだから
護るため、強くなるために
あの子に譲ったのだから
だから……させない
好き勝手にさせない
この世のすべてを……あの者の思い通りにはさせない
だって、私達は
巡り巡り、宿主を護り強くする『時蟲』なのだから
あの者は、愚かを通り越して……滑稽すぎる
手段を選ばずに、己のためだけにすべてを奪おうとするんだもの
そんな輩の好き勝手き付き合う気は全然ないわ
次回はまた明日〜




