表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/205

第131話 デート②

お待たせ致しましたー

 目指しているものと、それをコントロール出来る力は違うと思います。


 異能もそれに部類分けされるかもしれません。だからこそ、目的を見誤ってはいけないのです。それを目指し、私は手にしていたものを目標物に向けて投げました。



 カコーン。



 当たったのは当たったのですが、乾いた音が軽く鳴っただけでした。



「……久しぶり過ぎて、難しいです」



 カッコつけようと色々考えていましたが、ボーリングは久しぶりのこともあって、倒せたピンもたったの二本。国綱(くつな)さんはその前にストライクを決めましたのに、私は全然ダメです。ポンコツです……。



「力み過ぎだと思うよ。思いっきり力を解放してみたら?」



 アドバイスはくださるのですが、ところどころざっくりしている部分もあるので、コツが掴みにくいです。男性と言うこともあり、パワーは格段に上ですから勢いだけでも可能にしてしまうのでしょうが。



(思いっきりですか……)



 たしかに、慎重になってパワーがあまり出ていないボールしか投げれていません。であれば、もう少し乗せても大丈夫のはず。


 二回目の時には、戻ってきたボールでもう一度投げてみました。今度は強めに!



「お」


「あ」



 スペアまではいきませんでしたが、だいぶ倒れました!


 嬉しくなって、国綱さんのところに行きますと両手を出してくださったので、すぐにハイタッチしました。



「やったね」


「出来ました!」


翠羽(みはね)はコントロールの加減が分かれば、出来る子だよ」


「……子ども扱いしてません?」


「まさか。僕の可愛い人だよ」


「〜〜!」



 完全に二人きりでないとは言え、さらっとときめく台詞を言う方です。心臓に悪いです! けど、嫌では……ありません。



「ふふ。嬉しい?」



 そして、私の心を読んだかのような台詞もずるいです。蘇芳(すおう)を使ったからかもしれませんが、瞳の色は能力の名前と同じように赤く綺麗に輝いているだけです。あれは……能力は使っていないのでしょう。



「……嬉しい、です」



 だから私も、思った言葉を素直に口にしました。ハイタッチした手を離すと、国綱さんに頭をぽんと撫でられました。



「じゃあ、僕もさらにかっこいいところを見せなくちゃ」



 これ以上、私をときめかせてどうするのでしょう。


 もっともっと、好きになってしまうじゃないですか。


 学校のことも、事件のこともどれも未解決ですのに……こんなにも、幸せでいいのでしょうか?

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ