第2話:困惑
とある次元の狭間にて///
"ザバババァーン"
"シュー"
"ザバーン"
"ボコン"
んん、波の音・・・?
いや、最後のは違う気が?
だが徐々に意識が覚醒していき、薄っすらと目が開けていく・・・
いや駄目だ!ここで目を開けてしまえば折角の睡眠時間が削れる!昨日は寝不足なんだ!
負けるな俺!頑張れ自分!!
『お〜〜い』
ん?誰かに呼ばれてい・・る?
いや、気のせいだ!空耳、空耳!で、ても霊的な者だったら若干怖い・・・・
あ〜、あ〜、き〜こ〜え〜な〜い〜。
男は聞こえてない振りをしながら、再度夢の中に落ちようと模索している。
『お〜〜〜い、起きろ〜』
んんん?やっぱり空耳などではなく、誰かに呼ばれている?
『こりゃ!もそっとゆっくり振らんか!ところでこの白いのは美味いな』
「はいぃぃぃ、すみません〜。そ、それは○○○様の為に日本のケーキ屋という所で買って参りました甘味という物でございますぅ」
『名はなんという?』
「名は確か、ナタデ・・」
"ガバ"
その時、男は目を覚ました
「それはナタデココじゃなく、ババロアだよ!」
『ん?やっと起きたか』
男、覚醒である。
Side:主人公///
「えっと、ここは・・・?」
意識がはっきりとし、辺りを見回してみると、白いヒゲを生やした見るからにおじいさんといった風貌の人と竹籠のような物を持った女性が・・・
「お、お前はあの時の!?」
男は咄嗟に動こうとした・・が!
『こりゃ!』
男は老人の一声でまるで金縛りにあったかの様に動けなくなってしまった。
「クッ・・・」
『落ち着いたかの』
「・・・・・」
男は無言で老人を眺めつつ、観察をした。
なんだ!?
先程までは人の良さそうなThe・老人といった雰囲気だったのに、今は見るだけで冷や汗が止まらず、歯がカチカチと定まらず、身体が小刻みに震える!?
いったい何者なんだ?!
『すまんの。お主には理解し難い事であるが、落ち着いてお聞きなさい』
そう言って老人は己のヒゲを撫で、こちらを見てニコリと笑った。
ハッハッハッハッハッハッハゲホッゲホッ
『・・・・・・ゔ、ゔん、まぁ〜話は長いからの。おいホチや。お茶を1杯』
"ははっ"と側に控えていた竹籠の女は頭を下げた・・・が
「あの〜、お茶とは??」
『ハッハッハ、済まんの。言うてみただけじゃ』
ハハハと心の中で男は苦笑いをし、先程まで張っていた気が緩まったのを感じ脱力をした。
『さて、お主に分かりやすく説明すると、お主はそこのホチによって・・・・まあ殺されての・・・・まあ事故みたいなもんじゃが。だが、同時にお主もホチを討ったのよ』
「んんん?ど、どういう事ですか?」
男は疑問に感じた。
確かにアレにやられた記憶はある。
あるが、逆は無い
『まあこれは末端も末端なもんで、人間でいう所のストレス耐性が無いのじゃよ。このポンコツめ!コホン、その為あの程度の事で自我を失い、暴走し、消滅した』
「・・・・あの、その前に何故家に訪ねて来られたのですか?
それとあなた方はいったい・・」
『何故か・・・か、それはお主がダーツによって栄えある異世界交換留学要員に選ばれたからじゃよ。そして儂は神・・・或いは高次元生命体とも呼ばれておる』
「えっ、ダーツ?か、神!?高次元生命体!?なんでダーツ!?」
男は驚愕した?!
それと同時に困惑もした。
神というのを生前は全く信じていなかったが、このひれ伏したがる様なこの存在感は確かに神に準ずるナニカだと認めざる負えないと・・・
だが、高次元生命体とはいったい・・・・
てかダーツって・・・
『まあ今のお主に高次元生命体に付いて説明したとしても理解は出来んよ。いくらお主が神殺しを経て、人の枠から外れた者になってもの』
あれ?もしかしてワシ今、カッコイイこと言わなかった・・・
男は聞こえたが、あえてスルーした。
「神殺し!?
私がですか!?
い、いったいどど、どういう事でごさいまするか?!」
男は"神殺し"というワードに驚嘆し、言葉使いもかなり可笑しな物になってしまった。
何故自分が?
どうやって・・・と
『ほれ、そこに居るホチじゃよ。末端も末端じゃが、それでも神に連なる者の一部じゃ。経緯はどうあれ、お主は討ったのよ』
「な、なるほど?・・・・」
と、頷いたものの酷く混乱した頭では理解出来なかった。
というよりも理解する事を心が拒んでいたのかもしれない・・・
『という事で説明も面倒になって来たので、さっさと送り出したいのじゃが、ちと問題があっての・・・・』
「も、問題?」
『左様、本来なら適当にダーツで選ばれた者を順次送り出す予定じゃったんじゃが、そこのホチがやらかしての。お主を含め、ホチの爆発に巻き込まれた者30余名を、予定とは若干違うがまあいっか!という事で送ろうと思ったんじゃが、問題はお主よ』
「わ、私ですか!?」
『偶然とはいえ、神殺しを為したんじゃ。それは人という枠組みを外れ、新たな"人"即ち真人となったのじゃ。その様な者を異世界に送ってみ、リソースが全然足らんわ!クッ、ホチめ!余計な事を!!仕事が増えるでないか!!!』
「あ、あの、真人とは?」
『・・・・・はぁ、分かりやすく言うとお主の世界にゲームという物があるじゃろ?
で、逃げ足が物凄く速いが倒せばかなりの経験値をくれるモンスターがおるじゃろ・・それがホチで、それを倒したのが今のお主じゃ。あ、ワシ魔王ね』
全く、あの銀色の奴はすばしっこくて攻撃が全然当たらんかったわ!
儂、神じゃよ・・何で攻撃が当たらない・・
と、ブツブツと何かを言っているが、男は聞こえていない振りをした。
というかこの神は、あのゲームをやってたのか・・・と心の中で密かにツッコんだのだった。