国王、謁見
受験やらなんやらで遅くなりました。
ごめんなさい!
これからはどんどん頑張りたいと思っています!
「あの日」はどうだったろうか。村のおじいさんは木を切り倒し、お母さんは水を汲んでいた。
でも突然あの害虫達が現れたんだ。あの忌々しい全てを焼き尽くすあの害虫が。でも本当はそれだけじゃ無かった気がする。いやそれだけと信じたかった。あの害虫が焼き尽くす様子を薄れていく意識の中、そこにいたんだ。
ーー背中にアルテミスの紋章を掲げた人が一人
アルバトス·デュランとクリアは王国へ向かっていた。赤髪美少女スミア·ドメインと共に...
(もおーー!!!何で寄りによってこんなやつなのよーーー。どうせなら?もっとこんな胸も有るけど私、美貌もあります、完璧です、私!みたいなやつじゃなくてーやぁお嬢さんお怪我はありませんでしたか?みたいな超絶イケメン男子が良かったんですけどーー!!しかも?地味ーにアルくんアイツに惚れちゃってそうだし!あんなやつのどこがいいのよ!)と、こんな敵対心を自分の精霊が燃やしているのも知らずに、アルとスミアは話していた。
「スミアさん!背中に背負っているのは何なんですか?」 アルはスミアが背負っている刃の無い剣を見て聞いた。
「おっ!良いところに目をつけるね、これはメタモルブレードっていう私の獲物でーす!」ジャーンと凄いだろと言わんばかりに見せつけてくる。しかし何度見ても刃はなく敵を殴ることしか出来そうになく、首をかしげる。
「そうだよねぇ、分かんないよねぇ!でもヒ·ミ·ツ!」と唇に指を当てウインクされ、はぐらかされてしまった。
うぅ...可愛いけど気になるなあ、と足を進めていく。
すると今まで黙りこんでいたクリアが声を上げた。
「おっーー!でかいなーー!」
そんな声を聞き僕は顔を上げる。確かに...デカい...
街では小さく見えていたものの、アルテミス王国が誇る城テルディア城だ。この城は防衛設備ともに全世界でトップクラスと言われている。そんなところにお招きされていいのだろうか...
そんなたわいもないことを思っていると、スミアはアルに言った。
「我が王国、アルテミスが誇るテルディア城にようこそ!アルくん!城の中では王様に会う予定だから静かにしてなきゃだめだよ?」と聞かされたてないことを言われて目が丸くなる。それを聞くとクリアは何か慌てたように水晶に戻って行った。
え...
まさかとは思ってたけどやっぱりですよねー...
「わかりました...ち、ちなみにどんな事を聞かれるんですか?僕!どうなっちゃうんですか!?」とテンパりながら聞く。
「大丈夫だよ!アルくんがどうやってクリアちゃんと会ったのかな〜とか、そんな事をきくだけだからさ。」
「私のことをクリアちゃんて呼ぶな!」とクリアがすかさず対抗心を露わにするがあまり気にもとめずスミアは歩いて行く。
城は水に囲まれていて、スミアさんが合図すると橋が降りてきた。やっぱりこういうのも防衛の基本らしい。
橋を渡りどんどん城の中に入っていくと兵士や行商人などいかにも王国らしい風景が広がっていた。階段を上り歩いて階段を上る。本当に王様のところまでたどり着けるのだろうかと思っていると、大きな扉が見えてきた。
「アルくん、ここからは気を引き締めてね。この先に王様がいるから。ついて行ってあげれるのはここまでなんだ。ちゃんとしてれば大丈夫だと思うけど...正直、に答えるんだよ質問には!」とスミアがあるに向かい忠告してそれを聞き心配になってきたアルは扉に近づく。
そして扉をあけ中に入っていくと、首が痛くなるほど見上げた先には人がいた。
アルは階段を恐る恐る上がって行き、手をつき頭を下げ「アルバトス・デュランです。この度は...」「堅苦しいことはよせ。我が名前は、レオン・アルテミス。アルテミス王国58代目国王だ。」
急に話をきられてしまった。
アルに緊張が走る
「さて、この度はそなたがここに呼ばれた理由はわかっておるな?」
「はい。精霊のことでしょうか...」アルは怖気つきながら話す。
「あぁそうだ。このアルテミス王国が誇る王族特務から連絡があってな、精霊術の反応がそなたから検出されたらしい...この国では精霊術は失われてしまってな。どこでどんな精霊か聞かなければならぬ。」
はい、とアルが説明をする前にクリアが顔を出した。
「この無の精霊、クリア様に何の用よ国王!」と見下して話しかける。
「ふむ、貴方様が無の精霊クリア様ですか。この度、クリア様とその精霊術師アルバトス・デュランを呼んだのは訳がある。君はまだ何処の国にも属していないだろう?」
思いもよらぬ質問にアルは慌てて答える。
「え、えぇ。何処にも属していませんが、どの様な意味でしょうか。」
「そうか。それは良かった、アルテミス王国、国王レオン・アルテミスの名を持ってアルバトス・デュラン、そして精霊クリアを王族特務6番〈シクス〉に任命したい。」
なんか、もう唖然...
しかしアルは思った。これはチャンスではないのか、あの赤い日を追求できる千載一遇のチャンスでは。
そう思っているとレオンは続ける
「王族特務は国の要求には絶対だか研究や調査には国から莫大な支援が出る。どうだね?やってみないか?」
「このアルバトス・デュラン、その話引き受けさせてもらいます。」
それを横目に見るクリアだがとめなかった。この場で唯一クリアはアルの目に宿る野望を感じ取っていたから。そして、彼女も然り。
野望のためにこの状況を受け入れようとしていたからーー