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高音質のスピリッツサウンド  作者: 津島時泰
2/6

響き始めるサイレンが 

二話です。

この世界の魔術解説みたいな感じです!


「....っていうことね。わかった?」


と、精霊スピリッツクリアは言った。....幼女の姿で。


「あのー、さっきから触れないように我慢してたんですけど。何で幼くなってんですか?」


すると幼女はさも当然のように言う。

「だってあの姿疲れるんだもん!」


容姿だけでは無い、口調まで変わっている...


精霊スピリッツってもっと神聖なもんだと思ってたんだけどなぁ...」


「何か言った!?」


「いえ、何も...」

すでに初対面の時にあった緊張感は無い。それもこの姿のせいだろう。


僕たちはそんなこんなで今自分が手に入れたてあろうチカラの使い方を学ぶべく、王国の外の草原にいる。

ここもアルテミスの領地だが、「誰もいないところがいい!」というクリアの頼みで来ている。


説明は続き...

「要するに、契約を交わした僕たちは魔術師マジックマスターとは違って精霊術師スピリッツマスターと呼ばれる、精霊スピリッツ術師マスターの関係になった訳ですね?」


「アルくんお見事! で、精霊術師スピリッツマスター魔術師マジックマスターと違って! 己の体力を精神力マインドエネルギーに変えてから術を行使するのでは無く、空間保有魔力エリアエネルギーーを自身の精神力マインドエネルギーとして術を行使するとぉっても強いチカラなんだ!」


なるほど、と一度聞いただけでは何も理解出来なかった説明をなんとか理解した。


「ここまではいい? でね、術の行使には三つの要素が必要なの。」

ん、ここはたしか...

「<媒体>と<サウンド>と精神力マインドエネルギーですよね?」


「うん。アルくんは精霊術師スピリッツマスターだから精神力マインドエネルギーは私を介して空間保有魔力エリアエネルギーを使用するから大丈夫なんだけど、媒体とサウンドについてもう少し考えてみようか。媒体はチカラが干渉するものだから肉体でも、その腰に着けてるソレ、でもいいんだけどね。私は<無>っていう特殊な属性なの。」


僕は腰に着けてる青銅の剣を横目にやるとクリアの後に続いて教えられたことを復唱する。


「他のファイアウォタ自然ネイチャー...えぇと、ホワイトブラックとかの五属性と違って特異と呼ばれるレアな属性なんだよね、クリア?」


「そう!私は他みたいにポンポン出したりするのは得意でないけれど、肉体や剣の強化だったり他の属性に対しての耐性の向上をするかとができるわ。」

自慢げに言うが...


なんか地味だな...と思うと心の声は漏れていたのか「地味って何よっ!!」とすぐに反論が飛んできた。


「...んまあ...この剣...みたいのが...媒体ね...」

 「地味」 の一言は彼女を酷く傷つけたらしい。


「ご、ごめん。クリア、あと一つのサウンドっていうのはどういう物なの?」


「ふふっ、よく聞いてくれたわ!そうサウンドとは<心の声>なの。アルくん、貴方はさっき思わず地味と口に出したわね。それなのよ。言葉ならなんでもいいの。例えばその剣を強化したいとするわ。では、具体的にどう強化したいのか、そうね...貸してみて。」


僕のホルダーから青銅の剣を抜き出すとこう唱えた。


「《汝、求む。この剣に更なる導きを》」


すると淡い光が空気中から徐々に集まり光を纏った。


「振ってみて?」クリアがニヤニヤしながら言う。

クリアから渡された光を纏った剣を半信半疑で振ってみると、


突如、剣の斬撃が大きくなり地面に溝を作った。通常はあり得ない斬撃だ。

「......ッ!!!!!!」

目を丸くして振り返りクリアを見て言う


「これはなんなんですかッ!スゴすぎます!」

思わず子供みたいにはしゃいでしまった僕にクリアは自慢げに言い聞かせる。



「これが<無>属性のチカラよ!今のはほんの少しだけれども、もっとサウンドに求める強さと感情を乗せれば空間保有魔力エリアエネルギーは消費するけれど、大きなチカラを手に入れる事が可能よ。」


そんなことを聞きながら

「これだけのチカラがあれば、成し遂げれるかもしれない...」不意にそんなことを漏らしていた。

クリアが「...と、まあこれでクリア先生の授業は終わりね。」といいかけたその時だった。


王国内の音声拡大魔術器<ヘルメス>から慌ただしい「あの日」を思いだ出せるサイレンが鳴り響いてこう告げる。


「<ヒドラショック>ですッ!民間人は直ちに屋内に避難して下さいッ。繰り返します、<ヒドラショック>です。民間人は直ちに屋内に避難して下さいッ!」


思い出す、あの真っ赤な「あの日」。全てが消えたあの日。また街は燃える。


でも...今回はチカラがある。


「行くぞ、クリアッ。」いつもの口調は消えていた。今からいくのは害虫の巣。

全てを燃やすあの害虫ヒドラの巣。



燃えるは街。叫ぶは人。背には王族の紋章。



「あの日」を繰り返さないため、強くあろうと決めたあの日のために。アルバトス·デュランはクリアを水晶ホロウストーンに宿し、既に走り出していた。

マダマダ続きます。お楽しみに!

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