小説を初投稿してみて
初めて小説を投稿してみると、いろいろと学ぶ点があった。
1.投稿タイミングが大事
2.序盤を書くのは難しい
3.小説とは文芸なのだと実感した
まず投稿タイミングが大事、という点について述べたい。
第一話から三話までを予約投稿で冬休み最終日の18時に予約投稿した。すると同時刻に投稿された作品が五十以上あり、トップページにはまったく掲載されなかった。
第四話以降も、毎日18時に一話ずつ公開されるように予約投稿したが、それ以降の日も同時刻に二十話以上の投稿があり、トップページにはまったく掲載されなかった。
一瞬で流れたというようりも、一瞬で沈んだ。
それでもアクセス解析をみると一日に30から40回程度のアクセスがあり、むしろそのことに驚いた。
第六話からは、手動投稿で12時35分とかの半端な時間に投稿することに変更した。すると日間のビュー数が100弱まで増加した。読んでもらいたければ手動投稿が必須だとわかった。
予約投稿は、ビュー数を気にしない作品の投稿用か、人気作家さん専用の機能なのだろう。
次に序盤を書くのは難しいという点について述べたい。
アクセス解析を毎日追っていくと、ストーリーが進んでいっても閲覧者数が増えていかないことに気付いた。毎日一話ずつ投稿して固定読者がついてくれているなら増加していくはずである。それが増えていかないということは、序盤だけ読んで切られているということだろう。
第一話ぐらいは盛り上がらなくてもいいだろうと安易に考えて、キャラクターや状況の説明、伏線張りなどだけしか書いていないのが問題だったのだと思う。(そもそも二話以降も面白いのか?という問題もある)
だが、ストーリーの展開上の都合で、伏線張りなどを第二話以降にまわせない。ならば、プロットそのものの修正が必要なのだと思う。
第一話に読者のフックをもってくるように、時系列を逆にしようかと考えたが、どうにも話の接続がうまくできない。
唐突な展開になっても、猫でも助けたほうがよいだろうか?
最後に小説とは文芸なのだと実感した点について述べたい。
まず、最初に私の課題意識として、状況説明などをどのように書けば、読者が楽しくすらすらと読めるものになるかというものがあった。
上の話の続きで、第一話のプロットを変えられないなら、文章の技巧を用いることで、第一話を楽しくすらすらと読んでもらえないかと考えたのだ。
同じ情報量の文章を読むなら、できるだけ脳への負荷が小さいほうが良い。一応、短文でくぎるとか、漢字をひらくとか、改行をいれるといった、模倣が簡単な技術はつかってみた。
だが読者が文章を読んだときに、文の意味を理解さえできれば楽しいのかというと、それは違うだろう。もし理解さえできれば楽しいならば、契約の条文を読んでもわくわくしてきそうなものだ。しかし、実感としてそうではない。
いろいろと調べると、文章のリズムが大切なのだということを知った。語尾の文字数の工夫や、同じ語の繰り返しなどを活用するとよいらしい。私の想像では、おそらく一つの文章中では時系列順に、因果関係は順接で書いた方がよいのだろう。
このように、様々な点を同時に考えながら、一つの文章を作らねばならない。
ある意味、文章を書くのも多目的最適化問題の一種なのだと思う。
この多目的最適化問題を解き、真に最適な文章(厳密解)の近似解を求解するのは容易ではない。
この辺りは天性の勘でできる人もいるのだろうが、私はそうではないようだ。リズム感のよい文章など、人を魅了する文章を書く技能も芸事の一種で、それで文芸とよばれているのかと感じた次第だ。