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アラフォーモブの異世界奔走記  作者: オウレイ
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待て、放り投げるな

プレーンな人間ねぇ。

どんな事情かわからないけどなぜ私だったのか?

もっとインパクト強めな人間の方が良かったんじゃないか?

アイドルとかスポーツ選手とか政治家とか。

地球に限っても70億人もいるんだから選びたい放題だろ。


「プレーンな人間って言ったじゃないですか」

「インパクト強めな人って大抵は我が強いくて、それだと私の言うこと聞いてくれないこと多いんですよね」

「でも諸事情あって私の言うことを聞いてくれる人が良かったんです」


それで自称美少女神様の言うことを聞きそうな私を選んだと?


「ええ、プレーンなモブってピッタリだったんです!」


はっきりモブっていたなこの自称美少女。


「ていうか!自称じゃなくて本当に美少女なんですってば!」

「あ、言うことを聞くって言っても洗脳したりするわけじゃありませんよ」


え?違うの?てっきり洗脳されていいように利用されるのかと思ってた。


「そんな非道な神様じゃありません!神様にも倫理観くらいありますから!」

「私からちょこちょこお願いをするのでそれを叶えてもらえればOKです」


話はわかったが、それを私が請け負うメリットは?


「まず、男の子なら誰もが憧れる剣と魔法の世界で冒険ができます!」


大して興味がないんだが。


「そうでしたね、あなたの人生にそんなワクワクはなかったんでしたね」


やめろ、憐れむんじゃない。


「それじゃあ強くなってお金持ちになってハーレムを築きますか?」


彼女はおろかまともな友達もできなかった男にできると思うか?


「無理ですね、誠に申し訳ありませんでした」

「私の言葉で大変辛い思いをさせてしまったこと、深くお詫び申し上げます」


謝るな、真摯な謝罪やめろ。


「えー、じゃあ私から提示できるメリットもう無いんですけど」


よくそんな貧弱な交渉カードで私が承諾すると思ったな。


「だって他の神様たちはほぼ100パーこれでOKしてもらえたって言ってたんですよぅ」


残念ながらマツダさんの交渉相手はそれじゃあ靡かなかったようだ。


「他人事みたいに言わないで貰えます!?あなたのことなんですけど!?」


わかったよ、行ってやるよその世界とやらに。


「え!?どうしたんですか急に!?まさか私の美しさにとうとう落ちちゃいました?」


見えもしない美少女に落ちるほど老け込んでない。

気まぐれだよ気まぐれ。


「ぐぬぬぬ、そうやって可愛げが無いから彼女も友達もできないんですよ!」


それでも30代後半までなんとかやってこれたからいいんだよ。


「ああ言えばこう言う!営業としての経験がこんなところで発揮されてる!」


とにかくあんたの世界に行くって言ってんだから早くしてくれ。


「おっとそうでした、この捻くれ者の気が変わらないうちに手続きをしちゃいましょう」


おい、段々私の扱いが雑になってきたぞ。


「私を雑に扱うからですぅ、こちらの世界で転生するにあたって何か要望はありますか?」

「あなたの魂をもらい受けた以上、ある程度の要望は聞きますよ」


とりあえず転生とやらをした途端に死んだら元も子もないから、生き延びられるだけの力なりなんなりをくれ。


「それもそうですね、それじゃあ転生先の肉体と精神にちょっと強めの力とスキルを持たせておきますね~」


あと現地の人間がいるなら意思疎通ができないと詰んでしまうからせめて会話ができるようにしておいてくれ。


「それはプリセットで入ってるから大丈夫ですよ」


スマホかよ。


「あとはありますか?なければ初期設定完了して送り出しますけど?」


なぁ、転生先の肉体とやらは人間か?パソコンとかスマホとかじゃないよな?


「そんなんでどうやって私のお願い聞いてもらうんですか、人間に決まってるじゃないですか」


ならいいが。


「ほら!他に何かありますか?なければ終わりなので送り出しますよ」


服装は?素っ裸で送り出されても困るぞ。


「ちゃんと服を着て街中に入れる格好ですから心配いりませんよ」


転生する場所は?海の中とか空中に放り出されたら即終了だぞ?


「ちゃんと陸地だから大丈夫です!ええい!行く気になった割に細かい!」


思いつく限りの注意点は事前に確認すべきだろ。


「だからちょいちょいビジネスマンの癖出すのやめてもらえます!?」

「ええい面倒くさい!滅多なことでは死なない肉体と精神にしておくので後は勝手にやってください!」


待て、放り投げるな。

私の魂を貰う受けて私に何かを依頼をする以上は責任を持って送りだすのがそちらの義務だろう。


「転生したらまずはどこでもいいので教会に来てください」

「そこで私からのお願いを具体的に説明します」


その前にまずもう少し詳細な打ち合わせと確認を。


「はい、いってらっしゃ~い」


そう言うと私の意識はなにかに引っ張られるような感覚を覚えた。

転生が始まるか?

白一色の空間に一瞬だけ美しい女性が見えたが気のせいだろう。

こうして私はマツダ神が管理する世界に転生することになった。

マツダは20代前半の責任感の薄い人物像をイメージして作り上げた神様です。

イラっとすることがあるかもしれませんがお付き合いください。

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