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アラフォーモブの異世界奔走記  作者: オウレイ
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美女でもウザいことは変わらない

真っ白な視界に一瞬驚いて目を閉じてしまった。

でも目を開けないことには何も見えないので恐る恐る目を開けてみた。

するとそこは転生前にマツダと話していた場だった。

あたりを見回してみても相変わらずの白一色。

そしてくるくる回りながら見回していると、突然仁王立ちの美女が現れた。


「あ、私の美しさがようやく理解できました?」


美女でもウザいことは変わらない。

安定のマツダクオリティ。

というか私は相変わらず口に出さなくていいんだな。


「別にどっちでもいいですけど口を動かすのって面倒くさくないですか?」


あんたのウザさと口を動かす面倒くささ、イーブンだな。


「相変わらずの減らず口を」

「っていうかや~っと来ましたね!どんだけ待たせるんですか!」


何と言う理不尽、打ち合わせと確認を求めた私を無理矢理転生させたのはそっちだろう。


「だとしてももっと早く来れたでしょう!」

「あの『魔竜の塒』もコロンバスの森もその肉体なら一瞬で脱出できるんです!」


魔竜の塒というのはあの最初に目覚めた洞窟だろうか?

一瞬で脱出できると言われてもどうすればいいのかわからなかった。

だから一歩一歩着実に歩くしかなかったんだが?

その辺りを説明せずに転生させたのはそちらだろう。

つまり瑕疵は私ではなくそちらにあるということだ。


「ぐぬぬぬ、無駄に積み上げたボンクラサラリーマンスキルを私との交渉で使うとは小癪な」


謝れ!全世界のサラリーマンに謝れ!


「せっかく超強化した肉体と精神で転生させてあげたのになんて口のきき方をするんでしょう?」


そう言えばあのステータスはなんなんだ?

間違えて政府の公文書でも張り付けたのか?

9と黒塗りだらけだったぞ。


「ステータスの数値はあの世界の基準を大幅に上回った数値で設定しておきました」

「いざという時に力技で解決できるように」


そんないざという時は来ないことを祈るばかりだ。


「スキルの黒塗りの部分はあの肉体でできることをいろいろ試せばすぐにわかりますよ」


最初からわかる状態にしておいて欲しいんだが。


「そこはほら、何でも分かってたら楽しくないじゃないですか」


楽しさよりも効率と楽さを優先してほしかった。


「相変わらずうるさい人ですねぇ、とにかくあなたにはこれからは私の指示に従ってもらいます!」


それは転生前に了解しているが具体的に何をすればいいんだ?


「そうですね、まず今あなたがいるピオニール王国が崩壊しますのでそれを阻止してください」


何で!?何で急にそんなことになる?

国王が急に暴君にでもなって反乱でも起きるのか?

それとも他国の侵攻か?


「いえ、一部の貴族と重要な役職に就く者たちが王家を裏切り、王位を簒奪します」


阻止するのが面倒くさそうな崩壊理由だなぁ。


「ピオニール王国の崩壊はこの世界の秩序の崩壊につながるのでそれだけは避けたいんです」


なんで1つの国が世界の秩序の要になってるんだ。


「前世の世界のアメリカみたいなものだと思ってください」


そう言われると納得する。

そんなに軍事力の高い国なのか。


「ええ、世界でも1,2を争う軍事力を持つ国なんですよ」

「王家が安定しているからその軍事力を行使することはほとんどないんですけどね」


平和なのはいいことだ。


「そんな国の秩序が崩壊しその軍事力が暴走したらあっという間に世界は戦乱に包まれます」

「それは非常によろしくありません」


なるほど。

とはいえ身元すら怪しい一介の冒険者にどうしろと。


「そこは自分で考えてください」

「輝かしい功績をあげて王族の目に留まるとかいろいろあるでしょう、冒険者なんだから」


そんなほいほいと功績なんて挙げられるか。

それが出来たら私は前世でもっと出世していた。


「たしかに、それができなかったから地味に前世が終わったんですもんね」


私はキレていいと思うんだが?


「とにかくやり方はお任せしますから止めて下さいね」

「あ、そうそう」

「ピオニール王国の崩壊は半年から1年以内くらいで起きますから」

「それを頭に入れて阻止してくださいね」


ふざけんな!そんな大規模プロジェクトを半年で収集つけられるか。

3年から5年はかけるべきだろ!


「そう言われても、私は人間のやることに干渉できませんし」


マツダが言うとなんか急に意識が遠のいてきた。

ヤバい、これは転生した時と同じだ。

また放り出される。


「何か困りごとがあったらまた教会に来てください」

「応答できるときはしますんで」

「といってもアポなしは困るんでちゃんとアポは取ってきてくださいね」


アポなしでも必ず出ろ!

そっちが投げた滅茶苦茶な仕事をなんとかしようとしてんだぞ!


「まぁまぁ解決出来たら何か報酬をあげますから」


その言葉忘れるなよ!

そっちが忘れてもこっちは絶対に忘れないからな!

ダメだ、意識が引っ張られてる。


「は~い、いってらっしゃ~い」


覚えてろ~!


こうして俺の意識は元の教会へと戻された。

10日ぶりにマツダ回です。

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