黒塗りが多いな
ベリンダとコニーの疑惑も晴れたので改めてコロンバスの街に向かうことに。
2人が乗ってきた馬にはアリスとコニーが乗っている。
私も乗っていいと言われたが普通に歩いているだけでグラグラと揺れるので無理だった。
なので私とベリンダは普通に歩くことに。
アリスは徒歩で半日と言っていたがそこまでかからないらしい。
今から向かえば日暮れ前には到着できるだろうとのこと。
「そういえばコニー、ダリアの容体は?」
「魔術医の方に見てもらって解毒もできましたので問題ありません。」
「今は宿で休んでもらってます」
「そう、よかったわ」
あぁ、そういえば耳がちょっと長い小柄な女がベリンダとコニーに担がれて撤退していったな。
それがダリアって言ったっけ。
それはいいとして街に着いたらどうしよう、コニーに言って教会に案内してもらうか。
そんなことを考えていたらベリンダが声をかけてきた。
「プロト、アンタがマスカレードウルフを4頭倒したのはわかった」
「けど一体どうやって倒したんだい?」
「武器なんて腰の小さいナイフくらいだし、格闘スキルを持ってるわけでもなさそうだ」
「もしかして罠でも仕掛けたのか?」
どうしよう、普通に殴る蹴るで倒したって言っていいんだろうか?
「そういえば私も1頭を相手にするだけで見てなかったけど気付いたら全部倒れてたのよね」
「魔術を使った風でもなかったし、武器もないし本当に素手で倒したの?」
アリスからも突っ込まれてしまう。
変に誤魔化して後でややこしくなっても面倒だから素直に言うか。
ということで素直に殴る蹴るで倒したというと3人は私を先ほどより訝しんだ目で見つめる。
「ウルフ種は体毛が鎧の代わりになっていて、普通に殴ったり蹴ったりじゃあまず倒せないんだ」
「えぇ、防御力が高い割に軽くて保温性にも優れるので鎧にして好む冒険者も多いほどです」
「そのウルフの中でも上位種のマスカレードウルフを殴る蹴るで倒したって俄かには信じられないわよね」
「そう言われても実際殴って蹴って叩きつけて倒したんだから仕方ない」
3人は私を胡散くさいペテン師を見るような目で見つめる。
事実を言っているのにそんな目で見られるのは心外だ。
居心地が悪くなっているとコニーが俺に言った。
「プロトさん、ステータスを見せてもらってもいいですか?」
「ステータス?」
「はい、無理にとは言いませんが見せてもらえれば私たちの疑問が少しは晴れるかと思って」
ステータスって職業とか年収とか住んでいる場所や乗っている車、ではないよなこの感じ。
そもそも自分自身で見たこともないのにどうやって見ればいいんだ?
「ステータスを他人に開示したくない人もいますから無理にとは言いませんけど」
「あ、もしかしてステータスの開き方も分からないんじゃない?」
「え!そんな人がいるんですか?小さな村の子どもでも知ってることですよ?」
「だって私たちやその辺の人でも持ってる常識がないんだもの」
「ステータスの開き方を知らなくてもおかしくはないわ」
アリスの指摘にコニーが驚く。
田舎の子ども以下で悪かったな、こちとら転生してから間もないんだ。
生後数日経ったかどうかってレベルだよ。
「『ステータスオープン』って唱えてみな、自分のステータスが見られるから」
と苦笑いしながらベリンダが教えてくれた。
教わった通りに唱えてみる
「ステータスオープン」
するとパソコンのウインドウみたいなものが目の前に開いた。
名前:プロト・アポストル
種族:ヒューマン
Lv:■■■■■■■■■■
HP:99990/■■■■■■■■■■
MP:99999/■■■■■■■■■■
STR:99999
DEF:99999
INT:99999
REG:99999
DEX:99999
AGI:99999
SKILL:■■■■■■■■■■、■■■■■■■■■■、■■■■■■■■■■、etc
黒塗りが多いな、SKILLの欄なんて全部黒塗りだ。
なんだ最後のエトセトラは。
政府が公表する都合の悪い文書じゃないんだぞ。
HPがちょっと減ってるのは歩いたりしているからそういうことか?
とりあえずわかることは私のステータスは9か0か■しかないということ。
あとは何一つわからん。
自分で見ても何もわからんのでベリンダに見せたら固まった。
少しして復活してからもう一度見直しても、見えているのは同じ私のステータス。
ベリンダはスンとして顔になってアリスとコニーに声をかけた。
そして馬を降りてアリスとコニーも私のステータスを見る。
すると2人も顔がスンとなる。
何その顔?この世界で流行ってるのか?
その後何やら3人でひそひそ話すと再びコロンバスの街を目指す。
3人とも明らかに私のステータスを見る前より緊張している。
そして明らかに進むスピードが速くなった。
ついていけるからいいが、そういうのは事前に声をかけてもらいたい。
そうやって街を目指していたら日暮れ前には大きな壁が見えてきた。
モブのステータスが公開されました。
無駄に高性能で黒塗りだらけです。
黒塗りは徐々に明かされていきます。




