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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第五章 魔王アルニエス
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第六十八話 方針決定

「ファントレアル騎士団長、こちらについては話さないという事で良いのですね?」

「ああ。だが、ハルセンジアには話そうと思う。」


これについては、せめてサイサンシュレイトの事が終わってからでも良い。というか、そうじゃないと味方の指揮に影響する可能性があるのだ。


「特にヴィンデートか。......取り扱い注意だな。」

「ベルグラート領主から返答が返ってきた。」


エミラッシェさん、ハルセンジアさん、テレヴァンス、俺、サーテレラ、オスター、ラクタウト、ラッテルタ、ミラシュレイン、ファントレアル騎士団長が、茨の城団に集まった。お茶会部屋にある机の中央に蝋燭が灯っており、部屋を明るく照らしている。


「こちらが送った内容は、サイサンシュレイトと協力して、王国兵を押し返す事。余裕があるならば、アンデルビート国王を失脚させる為の起点を作る事等だ。もちろん、フウアンテルラの事も。」


そう言ってファントレアル騎士団長は、紙を開いて、読み上げ始めた。


「領内の王国兵は全て討伐し、フウアンテルラまで押し返している。そして既にフウアンテルラに兵を送り、討伐を手伝っているという事だ。しかし、フウアンテルラ自体のダメージが酷く、兵力についての協力を要請するのは難しいという。ただ......」

「何かあるのでしょうか。」

「ああ。知っている王国兵の事についての情報や、フウアンテルラ内の通行に関しての融通をしてくれるそうだ。フウアンテルラ内の王都への直通道については、無償で使う事ができる。ベルグラート領主から許可証を貰えばだな。」


王都への直通道というのは、移動速度上昇の魔術具が最大のパフォーマンスを発揮するために作られた整備されている道だ。ある程度自由に使えるとなると、王都へ向かう為の進軍スピードがかなり上昇する。


「それと、サイサンシュレイトに関しては自由にしてほしい、だそうだ。」

「仮にも領と領の間でしょう?」


サーテレラがそう言って首を傾げる。かなり投げやりな態度だと思うし、自分も疑問に思う。


「アルニエスが裏切った事についての情報も共有している。それに伴い、この街の一ギルドの団長が領主だった事も、だ。そういう事で、任せられるところは任せておきたいのではないだろうか。」

「納得......、できるようなできないような。」


そう呟いて、ハルセンジアさんを見て意見を言ってもらおうとしたら、ハルセンジアさんは硬い表情で固まっている。どうしたのだろうと思ったが、ファントレアル騎士団長は気付かなかったようで、話を続けた。


「そして、これからセントレイクがやることを話していく。ミラシュレイン。」

「はっ。」


ミラシュレインは席を立ち、全員に紙を配る。そこにはこれからやるべき事がびっしり書いてあった。


「上から順番に説明していこう。まずはサイサンシュレイト内の王国兵の討伐だ。ベルグラートからも少しの兵は出すらしい。」

「一番近い不穏分子を排除するという事ですね?こちらはどのような戦力で向かうのでしょうか。」


ラクタウトがそう言って、更に続ける。


「被害は少ない方が良いです。自分達もそうですが、特に今回は王国兵側の被害も少なくしなければなりません。」

「サイサンシュレイトの民である可能性がある、という事ですよね?」

「そうだ、ラッテルタ。......敵将のみを討ち、民を解放すれば、人員が増えます。」


自分達が不利な状況であるという事を知れば、寝返らせるのは容易だ。サイサンシュレイト城を奪還したという事を言い放てば、心は揺らぐだろう。


「ふむ、まあそういう事だ。しばらくはこれに専念する。メンバーとしては、今いる人の中から将として数人選ぶ感じだな。......一応その先も説明しておこう。同時平行でデベロバードに協力を要請。サイサンシュレイトの王国兵を片付けたのなら、ホルス=デルタ区域に攻め込んで、制圧し、最終的には王都へ攻め込む。」

「......何故ホルス=デルタ区域なのですか?」


ホルス=デルタ区域というものは知っているが、急に出てきたし、何故押さえなければならないのかがよくわからない。それについて、テレヴァンスが教えてくれた。


「そこは王都から五百キロメートル東にある、魔族の街です。魔族の中には翼を持つ者もいて、地形を無視して真っ直ぐ王都へ増援に向かわれます。多少回り道をしてでも、安全に進軍するために、押さえておきたい地域なのです。」

「なるほど。」


大体把握した。ファントレアル騎士団長は頷き、今回のまとめに入る。


「しばらくはサイサンシュレイトに関しての事だ。伝令を送るので、こちらも準備を進めておくように。」


解散の命令が下され、皆は次々と席を立っていく。もう夜も遅く、大分眠くもなってきた。俺も部屋に戻ろうと考えて部屋を出ようとしたところ、ハルセンジアさんがファントレアル騎士団長に呼ばれているのを耳にした。


「ハルセンジア、少し話がある。......の、フィ......。」

「......!」


ハルセンジアさんの顔が引きつり、強張っていく。ファントレアル騎士団長が何を言ったのかは分からなかったが、後で聞こうと考えて、俺は一直線に自分の部屋へ向かった。

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