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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第四章 それぞれの任務
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第六十五話 ホルス=デルタ区域

「アルニエス様、間もなくホルス=デルタ区域に突入します。」

「分かっている。伝令は送っただろうな。」

「ええ。」


ならば、良い。誰も悲しまず、幸せな国を作る。そんな民を守ってゆく人に、俺はなりたい。二度と民に刃を向けるか。もう散々だ。ミラシュレインから貰ったミサンガを見つめ、彼を思い出す。あいつがまだ幼かった頃、俺に向けて作ったお守り代わりだ。別々になってしまったが、元気でやっているだろうか。

「サイサンシュレイトから皆が帰ってきたら、俺達はデート・ガルディアに帰る。それまでにできることはやっていくように。」


明日の昼前になるだろうか。夕食を終えた後の定時報告で、それを警告しておく。


「エンディスト、決まったか?」

「はい。迷いましたが、逆毛の霊獣団に入団しようかと。」


住む場所が無くなったエンディストは、これからデート・ガルディアで生活する事に決めたようだ。今は戦力が欲しい状態なので、それはこちらとしても嬉しい。


「部隊長、デート・ガルディアから報告。王国兵の拠点はごく少ない被害で全て抑え、敵が使用していたと思われる地図等の証拠品を回収したようです。」


伝令兵の対応をしていたテッツァーレが会議室に入室し、報告を開始する。こちらの被害は最小限であり、包囲網を全て破ったとなれば、かなり嬉しい知らせだろう。


「私達の部隊が戻り次第、反撃に出るらしいですが。......あと、少し話が。」

「......とりあえず、これで終わりだ。明日に備えて各自準備を進めるように。」


一旦、解散の指示を出す。テッツァーレから話があるそうなので、俺は外に出て話を聞こうとした。


「カァリバルァも......。彼の国についての話です。」



「どうした?カァリバルァも呼んで。」

「テッツァーレ、何か用、ですか。」

「......伝令兵よりもう一つ。ホルス=デルタ区域で、王国兵が不審な動きをしていると、王都から逃れた商人から聞いたそうです。」


ホルス=デルタ......?元々王国が支配していた魔族の居住区域だが、そこに、ただの一商人に悟られるほどの動きをしているのか。


「それ、心配、です。」

「......カァリバルァの出身地だったよな。」


カァリバルァは魔族だが、限りなく人間の姿に似せる事ができる。訳あって茨の霊獣団に入団させ、街のほとんどの人が、彼の事を理解しているそうだ。


「どのような動きを?」

「兵を注ぎ込んでいるらしいですが......、ただ、戦闘が起こるような事態ではないと思っているらしいです。」


武力による制圧が目的ではないのか?ただ、それなら兵を注ぎ込んでいる意味が分からない。


「ホルス=デルタ、王都、近い。準備、かなり進まれます。」

「王都から東に五百キロメートル、か。移動速度上昇の魔術具を使えば、四、五日で到着する距離だな。」

「......こちらからできる事はあまりないです。何も起こらぬよう、祈るくらいしか。」


少し不気味な報告だが、こちらからできる事がない以上、気にしないのが良い。今できる事に集中していこう。


「カァリバルァ、あまり気に留めないでおけ。今は何もできない。」

「祈る、できます。皆さんも、祈る、できますか?」

「ああ。」

「ええ、貴方の故郷の無事を祈りましょう。」

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