第一章 エピローグ
「結局入れることにしたのですね。」
「育てられるほどの金はないからな。自分達で稼いでもらうかと。」
エミラッシェとシリアスに手伝ってもらいながら二人の資料を作成する。入団申請に必要なものだ。
「あとは、二年と一季節経ったら二人をテル教育校に行かせようと思う。」
「お金がないと言っていませんでしたか?」
シリアスがじっと見つめてくる。
管理支部中心で働いているからか、金に厳しい人だ。
「......まあ、ギルドの評価を上げる為にな。」
「危険では?アンテルビート国王の目につく可能性も。」
「......本音を言うと、この厄介事を他のギルドに押し付けたい。」
「引き抜きにあわせるということですの?」
少なくとも他の者と仲良くすれば、情で引き抜きに及ぶ生徒もいるからな。
俺はそのことを言い、エミラッシェの意見を肯定する。
「守るのは今の団員だ。二人も団員の待遇にするが、お前達とは違う。」
「いざとなったら切り捨てると?私達と違って。」
そうかもしれない。
そんな事を言えるはずなかった。
「押し付けるギルドを選び、より良い待遇になるような、価値をつける育てかたをしようかと。」
「つまり引き抜かれる前提で動くということですか。少し安心しました。」
エミラッシェは胸を撫で下ろす。あの二人を気に入っているのか。
「僕もです。......はい、できましたよ。」
「ああ、じゃあ提出してくる。留守を頼んだ。」
そして日が沈み、夜が明け。
フィリアとヴィンデートを新たな団員として迎え入れた。




