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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第四章 それぞれの任務
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第五十八話 シリアスさんの魔法特訓

今日の朝、思いもよらない知らせが舞い降りた。


「サイサンシュレイトがエデライブジートによって陥落、そして奪還されたようです!」

「何!?」


お茶会部屋でこれからの事について、騎士団と茨の城団メンバーで話し合っていたところ、エンディストがその知らせを持って走り込んで来た。サーテレラとラッテルタが立ち上がり、お互いの手を取り合う。


「団長......、はぁ。」

「さすがに驚きますね......。」

「ミレーマーシュとテレヴァンスは無事でしょうか?」

「二人は森で保護されたそうです。」


つまり、エデルジート団長一人でサイサンシュレイトを取り戻したということだろうか。少し考え込んでいると、ファントレアル騎士団長が立ち上がった。


「このことを人々に通告する。エンディストは伝令した者に、明日には着くと伝えてくれないか?」

「明日、ですね。了解しました。」

「明日、茨の城団員は全員行ってこい。その他のメンバーは今日中に決める。」


ファントレアル騎建士団長と共に、エンディストがすぐに引き返し、俺達はすぐに準備を始める。明日とは言ったが、なるべく早く着きたいはずだ。サイサンシュレイトを取り返しに来る王国兵がいるかもしれない。


「サイサンシュレイト......。戻っていいのでしょうか。」

「今は喜ぼう。」


シリアスさんがぼそりとそう呟き、ハルセンジアさんが肩を叩いて励ます。サイサンシュレイトの領民を殺した事で、気が落ちているのだろうか。



「後は僕達がやります。外で復旧の手伝いをしてきたらどうでしょう?」

「......はい。」


食糧と魔術具を持ってきたところで、俺の役目は終わりらしい。言われた通りにしようとしたら、ハルセンジアさんに呼び止められた。


「待て。エミラッシェと俺でやる。シリアス、ヴィンデートに魔法を教えてやれ。」

「......もうよろしいのでしょうか?」

「え、ええ?」


魔法といったら結界を張ったり、自然現象を起こしたりするあれだろうか。難しそうで、使いこなせる気がしないが。そんな事を言ったら、大丈夫ですよ、と言われた。


「暗記さえできれば、後は感覚です。」



まだボロボロの街中。南側が酷く平らで、皮肉にも魔法の練習にはうってつけらしい。端に寄せられている遺体を見て、吐き気を覚える。


「では、魔法の説明から。」


魔法には、それを扱う神様、魔法の形、範囲又は規模を指定して、詠唱すれば使えるらしい。ビート・ソード・アルペネインなら、巨大な炎の剣を呼び出すそうだ。もし、アルペネインがタイトレアなら、手に取れるサイズの物を召喚するらしい。実際に手に取れるかどうかは別問題だが。


「今はビートが使えませんし......。デートなら安全でしょうか。結界を張ってみましょう。」


デート・ヴァインド・タイトレア、とシリアスさんが唱えると、彼の周囲に薄い水色の壁が現れた。シリアスさんを囲うように、立方体だ。


「触ってみて下さい。危険ではありませんよ。」

「は、はい。」


そう言われたので、指先でつついてみる。ぷにぷにと弾力があり、弾かれる力が働いている。


「強度はあまりありませんが、半端な攻撃は反射されます。反射率は魔力量に左右されますよ。」

「俺もやってみます。......デート・ヴァインド・タイトレア。」


そう唱えると、体の中から何かが抜けていったように感じた。その瞬間、俺の周りにも水色の壁が出現する。内側からつついてみても、やはり反発した。


「あれ、消すときはどうするのでしょう。」

「念じれば切れますよ。」


ほお、と思った瞬間、それは消えた。同時にシリアスさんも、自分のヴァインドを消す。


「呪文を唱えた瞬間、体から何かが抜けていったような感覚があったと思います。」

「あれは魔力でしょうか。」

「そうですね。その感覚と同時に、魔法を展開できるのが理想です。練習あるのみですね。」


魔法を絡めて剣で戦う。これからの戦いで必要な事だから教えられたのだ。ちゃんと練習しないと、ついていけなくなってしまう。


「ありがとうございます。頑張ってみますね。」

「頑張る、と言われたのはいつぶりでしょうか......。もうしばらく言われていない気がしますね。」


シリアスさんは少し笑って、空を見上げた。

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