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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第四章 それぞれの任務
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第五十一話 セントレイク救援戦

「集合!」


部隊長から集合がかかり、すぐに全員が部隊長の下に集まる。二時間の休憩が終わり、これからセントレイクの救援に向かうのだ。号令を終えて全員いることを確認したら、すぐに出発した。



「ヴィンデート、少しいいか?」

「何でしょうか?」


ディンビエラさんは辺りを気にしながら、俺に話しかけてきた。その視線は、やや後方にいるアンネリアに向かっている。


「......アンネリアの事でしょうか。」

「そうだ。......さっきの事について、どう思った?」

「......俺のせいなんです。」

「うん?」


なにか吹っ切れたような、そんな表情を浮かべて俺の提案を跳ね退けた。そんな表情の裏側には、俺が昨日の夜にしてしまった事が原因だと感じたのだ。


「そういえば、なにか話していたな......。」


なにを話していたのか説明しようとしたが、セントレイクが見え始めてきた。


「せめて、戦っている間は考えないようにします。」

「それがいい。......俺の代わりに、アンネリアを見ていてくれないか?おそらく俺は、そんな暇がないんだ。」

「......分かりました。暴走しそうになったら止めさせますね。」



「見えたぞ!作戦通りに部隊を分ける!」

「「「「はっ!」」」」


しばらくそのことを考えるのは止めだ。作戦に支障をきたさぬようにしないと。ちらりと隣を見る。そこにはにこにこしているエンディストさんが、剣を構えて今にも飛び出しそうな勢いで指示を待っている。


「命の恩人、ハルセンジアさんを救う......。恩を返す時です!」

「お、お、落ち着いて下さい。命令があるまで待機......」

「一、三班は出撃!二、四班は左右に別れろ!五班は待機だ!」


俺達は三班。出撃の命令が下った。


「さあ、行きますよ!ヴィンデートさん!」

「ええっと、単独行動はよして下さい!」


そうして俺達が出撃していく。その中、エンディストさんと同じように、焦って突撃しようとしている者がいる。


「アンネリア、せめて前線を合わせよ。」

「......分かった。」


聞く耳を持っていて良かった。ちゃんと言えば、おかしい事はなおしてくれる。それは、支える人が必要な事も意味していた。



「なんだあいつら......、なっ!騎士団だと!?」

「どこの騎士団だ!?このままではまずいぞ!」


王国兵がこちらに気付き、応戦する。しかし、セントレイクの騎士団に挟まれてしまい、あっさり討ち取られた。


「ヴィンデートか。援軍感謝する。」

「ファントレアル騎士団長......。」

「これでかなり楽になる。俺に続け。」


そう言われて、セントレイクに足を踏み入れる。そこには想像もしていなかった光景が、目に入ってきた。敵も味方も息絶えて、道に投げ捨てられたように倒れている。街も破壊され、かつての光景は、そこに無かった。


「っ......、取り戻してみせます。」

「ああ、行くぞ。」


どうやら戦況は混沌としているようだ。敵も味方も位置がばらばらで、少数どうしで戦い合っている。


「ちぃっ!」

「エンディストさん、カバーします。」

「いいです!前に集中してください!」


中央を押しているところ、左右の建物から王国兵が一人ずつ飛び出してきた。エンディストさんが片方を抑え、もう片方もアンネリアが抑えに行った。


「前に集中......。」


____________________

ハワンティーナ 27歳


攻撃力 43

守備力 26

魔力量 38

速さ  12

体力  61


獲得スキル


[基本剣術]

[基礎魔力操作]

____________________


少し高いが、一般程度。アルニエスや、ミラシュレインのような戦闘を任せられるような実力じゃない。他の王国兵を見ても、同じような感じだった。


「突撃してくる。いなすぞ、ヴィンデート。」

「了解しました。」


数は七人程度。ファントレアル騎士団長が敵の真ん中へ少し前に出て牽制する。そのおかげで王国兵の前線がずれたので、左右の王国兵が少し浮いた状態となった。


「やぁっ!」

「うぐっ。」


ステータスの変化が遅い。剣捌きも下手くそで、すぐに致命傷を与えられた。


「......覚悟は決めた。」


そして剣を突き刺す。すぐに引き抜いて、もう一人の攻撃を剣で受けて、少し下がった。帰り血を浴びた。鉄臭い。それでも、殺さないと......。


「ヴィンデートさん、後は任せて下さい。」

「私は覚悟を決めたから。だから下がっていいよ。全部殺してくる。」


エンディストとアンネリアが俺の左右に立った。俺の顔を見て、心配している事が分かる。


「そんな事、できません。もう覚悟は決めました。」

「そうだな。......中央を抑え、そこからそれぞれ別れて救援に向かう!まずはここを突破するぞ!」


ファントレアル騎士団長に鼓舞され、前を向く。それでも、少しの不安がよぎる。


......本当に、殺していいのだろうか。

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