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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第四章 それぞれの任務
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第四十五話 反撃、そして衝突

「名前はなんと?」

「......フィリアです。」


若いとは言えない。だけど、見た目なんかじゃない。

寄り添ってくれた彼に、私の心が奪われた。

それと共に、良くない感情を持っているとはいえ、団長に少しの罪悪感も覚えた。

「流石に遅いぞ......、シリアス。」


オスターがぽつりと弱音を零す。敵も籠城戦ということが分かっているらしく、威力がない魔弾で、俺達のバランスを崩しに来ている。今のところは保っているが、戦力がこちらに集中したのなら耐えられないだろう。


「食糧庫の中に入るか?」

「いいや、ここで耐えよう。」


元々魔力が高い方ではないため、一層この膠着状態が辛い。斬り合いが発生せずに、魔法を当てる状態だ。食糧庫に入れば魔法攻撃も防ぐことができるが、人数差が大きい為に、なだれ込まれるとどうしようもなくなってしまう。


「どちらにしろ厳しい事には変わりないか......。」


このことを説明し、オスターがさらに弱音を吐く。もう限界が近く、俺も持たないだろう。外からの狙撃があるとはいえ、ほとんど射線が切られている。シリアスが来なければやられると思った瞬間、屋根の上から誰かが斬りかかってきた。


「ぐっ!」


なんとか剣で防ぎ、弾き返して後退させる。五十代だろうか。なんとも他を圧倒するような雰囲気を纏っている。周りの王国兵達も盛り上がり、殺る気十分だ。


「スターディア様だ!」

「スターディア様さえ居れば、負けるはずはない!」


ここで敵幹部。こんな消耗状態でまともに戦えば、無事では済まないだろう。


「なあオスター。シリアス探して撤退しろ。」

「あんたはここに残るんだろう?却下だ。俺はあいつを信じる。」


じゃあ、お互い覚悟は決まったな。そう感じ取り、全てをぶつける決意をした時。思わぬ増援が食糧庫側にやって来る。スターディアに複数人分の魔弾が降り注ぎ、それをかわしたところに、ラッテルタの狙撃が命中した。


「足をやられたか!」

「誰だ......。ああ、お前らか。」


ファントレアル騎士団長と、部下のミラシュレインだ。


「よく頑張った。後は任せろ。騎士団長の誇りにかけて。」

「アルニエスの事は後で聞かせてもらう。今は切り抜けるぞ!」


ここから、反撃開始だ。

希望の色。朝日の光が空を包んだ。



「よう。俺のことは覚えているか?シリアス。」

「貴方は......。」


管理支部から逃げ出した奴を追うために、街を駆け抜けていたら、あいつに出会った。忘れるはずがない。母を殺し、故郷を奪った張本人だ。


「スティアビート。」

「上出来だ。あんな坊やが......、少しは成長したのか?」

「子供扱いしないで下さい。それに、今の貴方の立場を弁えたらどうです?」


くくくと笑い、そうかそうかと不気味に呟く。


「俺が討伐される立場、ということか?」

「どう見ても王国兵が不利でしょう?素直に降参すれば、殺しはしません。魔法を封じるだけです。」

「馬鹿か?手錠はもう使い物にならん。先程見ただろうに。」


こいつ、管理支部の中で起こった出来事を知っているのか?ということは、何かしらの方法で情報をやりとりしているのだろうか。


「......降参する気がないのなら、覚悟してもらいますよ!アグライト・スキュア・アルペネイン!」

「......。」


何も、起こらない。何度呪文を唱えても、魔力が消費されない。


「なあ。アグライトは、闇だ。なんか違和感がなかったのか?今は少し分かりづらいが。」


不自然な明るさ。魔法を無に帰す性質がある属性、闇。それを使った手錠が壊れた理由。そして何よりも、ビートの魔法が消えたように、アグライトの魔法も使えなくなっている。


「アグライトも、消えた......?」

「お前達の認識では、そうだな。」


この様子、スティアビートは何かを知っている。どうしようか迷っているところで、朝日が刺してくる。不自然な明るさも、それに掻き消されて気にならなくなった。


「口を割ってもらいましょう。何を知っているのですか?」

そろそろ主人公出さないとやばいとは、作者も思っています。

でも少しだけ我慢してください。もうすぐです。

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