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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第四章 それぞれの任務
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第四十一話 アッツァディアの生い立ち

「くっ、寮すら押さえられているか。」


シリアスはセントレイクに侵入を試み、見事に気付かれずに入る事ができた。南は全壊。北に集中しているギルドも、王国兵におさえられている。人々は管理支部に、魔力を封じる手錠で監禁されているが、茨の城団の姿が見えない。


「どこですか......、団長!」

「そろそろ着くからね。」

「うん......。」


アッツァディアを連れて、デート・ガルディアに向かう。この丘を上れば、あの要塞のような壁が見えるはずだ。闇夜の中、急いで平原を駆け抜ける。


「見えた!」


丘を越えて見えたのは、異常に明るいデート・ガルディアだ。今はビート系の魔法が使えない為、蝋燭等でともしているのだろうが、何かあったのだろうか。


「今は着くことを考えよう。周りを見て。」

「魔獣は確認できないよ。急ごう。」


そう言われてスピードを上げた時、デート・ガルディア方面からやってくる複数の人影が見えた。少し身構えたが、顔を見て安心する。


「ディンビエラさん......。」

「ヴィンデートか。危険なので、急いで街に入りなさい。」


ディンビエラさん率いる逆毛の霊獣団に連れられ、デート・ガルディアへ走る。


「何があったんですか?あんなに明るいなんて。」

「襲撃があった。一度は追い返したが、警戒を強めている。」

「それって王国兵でしょうか?」


ディンビエラさんは少し驚いたらしい。何故分かったのかと問われ、こちらの事情もエデルジート団長の事は伏せて話す。


「なるほど。......着いたぞ、先に入るんだ。」


門をくぐると、なんだか物々しい雰囲気が漂っている。住人の姿はなく、ギルドに所属しているらしき戦闘員が街の中を走り回っている。高く、分厚い、街をおおう壁を見上げると、一定間隔に松明が置かれ、戦闘員が周囲を確認しているのが分かる。さらには魔導砲台も置かれ、前方角をカバーしている。


「初めて来たときには無かったと思いますが......。」

「対物用と対人用の砲台だ。対物用は対人にはオーバーパワーだとは思うが、門の方角一方向からやってくる可能性が高い為、門のみに対物用の魔導砲団を置いている。」


窓から家の中が見える。剣や槍が立てかけられ、回復薬も箱ごと詰められている。どこもかしこもそんな中身で、どれほどの事態かは容易に想像できる。この状態では、協力の要請など出来るはずがない。


「逆毛の霊獣団に到着だ。ここに避難すればいい。」

「「ありがとうございます。」」



「ヴィンデート!?何故ここに?」

「アンネリア......。」


逆毛の霊獣団に入って、一番最初に目に留まったのは、槍を振り回しているアンネリアだった。すぐに槍を背中に収め、こちらに近寄る。


「お父さん、何があったのですか?」

「今説明する。皆、座ってくれ!」

「「「「はっ。」」」」



それから、俺の説明した事を上手く要約したディンビエラさんは、すうっと息を吸って話しを終えた。ここにも、セントレイクも王国兵が襲撃してきたのは何か狙いがあるはずだと、ざわざわし始めてきた。


「とりあえず、管理支部にこの事を伝えて来ましょうか?」

「ああ、頼んだ。」


団員の一人がそう言った事で、この雰囲気は少し収まった。それぞれ解散し、武器や魔術具の作成を始める。そんな時、アッツァディアが不安そうに。


「街は大丈夫でしょうか......。」

「わからないと言うしかないね。」


この子には家族も居るはずだと思い、励ます言葉を探した。


「でも、家族は無事だといいね。」

「......家族は、いません。」

「あ......、ごめん。」


アッツァディアはか細い声で、ぽつぽつと自分の家族について話し始めた。


「僕も覚えてないんだけど、僕がまだ産まれたばっかりの時にお母さんが死んじゃったみたいなの。僕はお父さんと一緒に暮らしてたんだけど、でらす......なんとかが出てきて、その討伐に行ったお父さんは行方不明になっちゃった。」

「デラストレイレス......か。」


沢山の被害者が出たデラストレイレスの事件。討伐に出て行った自分も、悲惨な現場だということはこの目に焼き付けた。


「名前はシュクレイト。もしそんな名前の騎士がいたら、僕のお父さんだよ。」


逆毛の霊獣団に知らせるように、アッツァディアは少し大きな声で言う。

アンネリアが近づいて来て、俺とアッツァディアの間に座り込む。


「分かったわ、アッツァディア。皆ももう覚えたみたいだから、今日はもう寝ましょう?」

「......うん。」


アッツァディアに視線を合わせてそう言った後、立ち上がって俺の方向を向いた。


「そんな日は経ってないですよね。今日は寝れそうですか?」

「いえ......。」

「そう、じゃあ話したい事が沢山あるのです。」


そう言った直後、はっとしたように口を押さえる。


「そういえば敬語......。」

「そうでし......そうだったね。」


くすくすと笑い合い、その後俺達は情報の交換を始めた。

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