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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第一章 茨の城へ
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第四話 テロ報告

「子供達は茨の城団本館へ保護しました。」


エデルジートは俺に報告し、自分のギルドに戻ると言って帰ってしまった。

騎士団長はぽつりと呟く。


「[王の道]は茨の城、か......。」

「じゃあ、何があったのか教えてくれませんか?」


シリアスと言う人は俺を寮の一部屋のベッドに寝かせて質問する。俺は襲撃され、逃げて、捕まって、応戦したとだけ言っておく。スキルは念のため隠しておこうと考えた。


「エミラッシェの報告とほぼ同じですね。フィリアさんも同じようなことを言っていたと報告されました。」

「......はい。」


ねーちゃんも質問を受けたのか。


「なんで襲撃されたのでしょうね?」


俺は襲撃された理由を考える。


......[王の道]だよな。


奴らは[王の道]を欲してた。何故だか分からないが。ただスキルの事を言って良いのか分からないので、一度ねーちゃんと話しておきたい。


「ねーちゃんに会いたいです。」

「そうですね。寂しいですよね。エミラッシェに許可をとってきます。」


シリアスはそう言って退室する。

しばらく経ったらドアをノックされた。


「いいらしいですよ、こちらへどうぞ。」



俺はシリアスに付いていくと、一旦外に出て、茨の城本館に通された。本館の隣に寮があるらしい。


「ねーちゃんは本館にいるんですか?」

「いえ、せっかくなので僕達も混ざろうかと。お茶も用意します。」


こっそりとスキルについて話したいのだが。


「あ、いえ。大丈夫です、ねーちゃんとお話ししたいだけなので。」

「そうなのですか。しかしお茶を準備するように連絡してしまったので、今回は出席してもらえませんか?」

「......はい。」

「すみません、このお茶会が終わったら許可を求めてみますね。......着きましたよ。」


扉を開けると、エミラッシェとねーちゃんがお茶を飲みながら話しているのが目に入った。音に反応したように、二人はこちらを向いた。


「ヴィンデートさん、こちらに座ってもらっても?」


エミラッシェが指差した席は、ねーちゃんの隣の席だ。

六メートルぐらいあるだろうか、縦に長い机の奥側に行き、ねーちゃんの隣に座る。


「ヴィンデート、怪我はない?」

「ねーちゃんの方こそ大怪我したでしょ。大丈夫?」

「大丈夫よ、エミラッシェさんが癒してくれたから。」

「じゃあ俺も大丈夫だね。」


そんなやりとりをしていると、エミラッシェがくすくすと笑いながら。


「お二人は仲が良いのですね。」


そう言った時、扉が開いた音がした。


「お茶会してるのか。すまないがお邪魔する。」

「エデルジート団長。いいですよ、おかけになって。」


騎士団長に報告し終わったらしいエデルジートは、皆を見渡せるように縦長の机の最奥に座る。その顔は真剣で、雰囲気を察した俺とねーちゃんも気を引き締める。


「とりあえずテロ犯人のことから。」

「捕まりましたか?」

「いや、逃げられた。」


逃げられたか。またねーちゃんが狙われる事態になりそうだ。

そう思った時、エデルジートの言葉で俺は混乱した。


「テロの目的はベルグラート領管理支部長の引退の強要。テロ発生前に脅迫文が届いたそうだ。」

「え?」


俺だけじゃない。俺達を狙ったと知っているシリアスとエミラッシェはすぐさま反論した。


「僕達はこの子達に聞いたところ、この子達は襲撃を受けて逃げたところに魔法を打たれたと報告されましたが。」


エミラッシェも頷いてその意見を肯定する。


「シリアス、テロの報告を持ってきたはお前じゃないのか。てっきり知っていたのかと思ったが。」

「管理支部にいたところにテロの報告が入ってきたので。動機は存じません。」

「その時管理支部では脅迫文が届いた事を認知している人はいませんの?」

「恐らく上層部でしょう。支部長、騎士団長と彼らの側近辺りでしょうか。」


エデルジートは目を伏せ、思考を巡らせた事が分かった。


「シリアス、お前にテロ報告を持ってきたのは誰だ?」

「管理支部で仕事をしていたところ、騎士団長が。」


少し唸った後、エデルジートはこちらを向いた。


「......フィリア嬢さん、ヴィンデート坊ちゃん、君達が狙われた理由は分かるかい?」

「ヴィンデート君の報告によれば分からないそうです。」

「そうか、フィリア嬢さんは。」


そう言いつつ、エデルジートはエミラッシェの方を向く。


「質問中にお茶会の予定が入ってしまったので、お茶会を優先しました。」

「はぁ、いつもの病的お茶会好きか。」


エミラッシェはかなりお茶会が好きらしい。なんと一日一回は巻き込まれるそうだ。


「えっと、じゃあ私から言います。」

「ねーちゃん?」

「彼らは私の[王の道]を狙っていました。[王の道]は女の方だ、と。」


空気が変わった。

シリアスは青ざめ、エミラッシェはカップを持ったままぽかんとしている。

エデルジートは唸るような、獲物を見つけたような目つきで。


「[王の道]、だと?」


ねーちゃんは空気が変わったことにたじろぎながらも「はい。」と、答えた。

エデルジートは低い声で。


「嬢さん達は保護する。そして命令だ。[王の道]の事は外部に漏らすな。場合によっては口封じに殺す。」

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