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スキル・ステータスオープンはステータスを見るだけ  作者: ぐざいになったねこ
第一章 茨の城へ
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第二話 襲撃

「探知確認。[王の道]だ。」

「あそこだな。捕らえる。」

「スキル行使で面倒事が起こらなければ、大通りに出てみれば?」


ねーちゃんにそう言われたから、俺は朝の通勤時間に合わせて大通りに出た。

ねーちゃんはスキル行使が分からなかったということで、試しに人前で使ってみる。やはり、自分以外にはスキルの行使が分からないらしい。脳に文字が刻み込まれる感覚がする。


____________________

デリアル 32 歳


攻撃力 12

守備力 4

魔力量 22

速さ  7

体力  35


獲得スキル

[基礎魔力操作]

[基本弓術]

[柔軟性強化]

____________________



スキル対象のおじさんをじろじろ見ていたら睨まれてしまう。

その時、攻撃力が14、守備力が5に上がるのが見えた。

俺は少し震えると、おじさんは奥に早足で去って行しまった。

速さが9に上がったのが見え、その後、文字が消えた。


......視界から外れたらたら消えるのか。


そう考え、俺は歩き出す。

警戒されたから攻撃力と守備力が上がったのか。

そうだとしたら昨日ねーちゃんの数字が下がったのは、このスキルについて考え事をしていたからだと考察する。どうやらこのスキルは相手のステータスやスキルを見たり、数字の増減で行動が分かったりするらしい。

他のスキルも試してみようと考えたところ、はっとした。


......さすがにここで[基本剣術]と[基礎魔力操作]は出来ないか。


他のスキルの考察は諦め、[ステータスオープン]で他の人を観察しようと思う。



昼。しばらく人間観察をしていた俺は、路地裏に戻った。


「どうだった?スキル。」

「すごかった!人をめっちゃ観察してて......」

「詳しく聞かせて。はい、パンだよ。」


俺はパンを食べながら、ねーちゃんにこのスキルの考察を説明した。


「ふーん、確かに考え事はつい集中しちゃうからね。」

「うん。......ごちそうさまでした。」


俺はパンを食べ終わり、ねーちゃんも口にほうり込み、飲み込む。


「そういえば観察してて思ったんだけど......、ほとんどの人は[基礎魔力操作]と[基本]系のスキルを持ってるんだ。」

「魔力操作はほとんどの人が出来るの......?」


ねーちゃんは俯き、ため息をはいた。


「でもそれを持ってても魔力量が低い人はいたから、ねーちゃんだけじゃないと思う。」

「......そっか。ねえヴィンデート、魔力操作の練習しない?」

「教えてくれるの?」


そう聞くと、悲しげな顔で。


「ううん、一緒に練習しようかなって。」

「うん、ねーちゃんもきっと魔力操作できるよ。」

「ありがと。せっかく貰った[王の道]も使ってみたいから。」


そうねーちゃんが言った時、声が聞こえた。



「見...た。...のみ...だ...」



上。

声が聞こえた方向を向くと、上から顔を黒い布で隠した人が二人降ってきた。

辺りの空気が重くなる。


「......どちらさまですか。」


ねーちゃんは二人に尋ねるが、その質問には答えなかった。その代わり、互いに野太い声が辺りに響く。


「どっちだ。」

「分からん。両方捕らえろ。」


捕らえる?俺達は危険を感じた。


「ねーちゃん、逃げよう!」


俺はねーちゃんに手を伸ばし、抱えてもらう。


「大丈夫、足速いから。追いつかれないよ。」


俺はねーちゃんの言葉に頷き、追っ手の二人を見る。奴らは驚いたように声をあげる。


「速い、魔法だ。」

「了解。」


彼らはなにかを呟き、手の平を俺らに向けた。


「大通りで撒くよ!」

「「[属性拘束]」」


一人の手の平からは茨、もう一人の手の平からは光の紐のような物が猛スピードで伸びてくる。ねーちゃんはそれらに追いつかれる前に、路地裏から抜け、大通りの人混みに紛れた。


「きゃああぁぁ!」

「なんだ!?魔法だ!顔隠してる奴ら!」

「騎士団に通報しろ!」

「俺がやる!」

「やめろ!でしゃばらずに逃げろ!」


昼休みに昼食を食べる人達が多くいるおかげでうまく撒けそうだ。

その代わりに大通りは大混乱しているが。


「ヴィンデート、大丈夫?」

「うん。」

「私は騎士団に頼れない。事態が鎮静するまで逃げるよ。」


俺達は他人から盗みを働いて生活している。

顔を見られた事は無いらしいが、万が一の為に騎士団を避けている。

俺はその言葉に頷いた時。


ドォン!ドォン!


と、辺りが爆発した。


「え。」

「ヴィンデート!?」


浮遊感。いや、俺はねーちゃんから引き離された。


......熱い。


俺は地べたにほうり出され、奴らの一人に捕らえられた。

ねーちゃんも背後からもう一人に捕まれる。


「ちょっ......、ヴィンデートを離して。」

「......望み通りに。[王の道]は女の方だ。ガキはどうでもいい。」

「......了解。女を連れ去れ。」


[王の道]......。ねーちゃんのスキルだ。

ねーちゃんの方が危険と感じ、つい叫んだ。


「ねーちゃんを離せ!」

「......無理な相談だ。」

「......大丈夫よ、ヴィンデート。」


ねーちゃんはそう言い、手を払って回し蹴りを食らわせる。


「ぐふぅっ!」


すかさず俺を拘束している奴を的確に蹴り上げ、俺を救出した。


「ねーちゃん、ありがと。」

「大丈夫よ、自分の身は自分で守れる。貴方の事も私が守る。その為に神様からスキルを貰ったから。」



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