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 この世界には絶対的な階級が存在する。

 圧倒的に縦長の地位制度は貧富の差、とゆう面で大きな開きを生んでしまってるのが現状だ。

 その大元締めとされるのが神と呼ばれる精霊の最上位階級に指定される化け物だ。

 世界に溢れるような人数を持つ人間は世界を被う精霊と悪魔にその魂を委ねている。

 神に対抗しうる存在である魔神は悪魔の最上位管轄であり、精霊や悪魔は人と融合することで生き長らえ成長する。

 奴等は結局のところ寄生虫と変わらないのだ。

 そんな2つの精神生物に器を与え変わりに力を得た人間が階級の上位へと登り詰めるのだ。

 精霊の国と悪魔の国、二つしかない国は世界の大陸を制している。

 これは、そんな二種族の永遠にも思える戦争の軌跡である。










「なんで、なんでだよカグヤ! なんで俺達を裏切った!!」

「なんで、か。 簡単だよ、俺はヒザシが好きなんだと思うから助けたんだ。 それは家族としての愛かも知れないけどさ、最後の家族とゆうだけで世界と天秤にかけるレベルの重要性を示してるんだ。 俺にとって世界の救済なんざなんの意味も示してはくれないんだ、だから壊れようが消滅しようが心底どんでもいい。 それだけの事だ、簡単だったろ?」


 俺は背中から心臓を貫かれ死にかけてるギルド仲間のアンドウに言う。

 コイツと俺が所属する『月影ギルド』は魔神の討伐を目標として第三位程度の悪魔契約者を何千と殺し三人の魔神を殺した実績あるギルドだった。

 現に俺とコイツ、それと一緒に来てた5人の仲間は第一位に数えられる魔神の一人アベルの城玉座に居るのだから。

 それにアベル自信も玉席で見下すようにの垂れる仲間たちを見下ろしてるし。

 そして隣に立ち刀を下げてボーッと俺達を見てるのがヒザシだ。


「ふざけるなよ、カグヤ! 何をしてるか分かってんのか! お前は人類に反逆してるんだぞ!」

「ははは、それは心外だな。 まるで魔族は人じゃないみたいな言い方じゃないか?」

「そう言ってるんだ! 魔族など異分子だ! 人である訳がない!」

「失礼な奴だな、俺に言わせれば精霊族の連中の方が人じゃないけどな?」


 俺は言いながら腰の刀を抜き、ボロボロながら俺を狙い撃とうとするライフルを構えたシンゴに振るう。

 その瞬間、飛来した刃は地面を抉り空気を抉りシンゴの細胞を超震動で分解する。


「友を盲目的に信じ寄生する生存方法もそうだが直ぐに人を切り捨てて不意打ちとか安全圏を好むんだ、死ぬ勇気もなく人を殺して死を嘲笑うんだぜ? なにより曲がった正義を掲げ洗脳で誤魔化す遣り口が気色悪いって言うんだ。 大義名分さえ有れば矛盾を感じすらしないだろお前ら? 前途有る若者に遊び半分の軽い気持ちで死を強制し弱者を蹂躙し力で支配する。 魔族が何十回何百回と和平の交渉を持ちかけて精霊族はどう返したんだっけ? ああそうだ、確か『これは戦争ではなく蹂躙であり神の御心を成就する聖戦である。 故に和平など有り得ず有るのは神の宿願が成就する事である。 よって戦争も終息とは魔族の消滅を意味することと知れ』だったか? 上の身勝手で死ななくて良い人間が何十億も死んだんだぞ? どちらが悪だか考えれば簡単にわかるじゃないか?」

「神の御心が俺らみたいな雑兵に計り知れない事は人類の常識だろう!? なにを思い上がってるんだカグヤアァァァァァァ!?」

「そうゆう所だよ俺が言ってるのは。 人を駒としか見ない存在が正義だと本気で言ってるのか? そんな理想の代償でヒザシは死んだんだよな? 死んだヒザシを助けたのは神だったか? 違うだろうが! ヒザシを助けたのも俺を呪縛から解き放ったのも崇高な神なんかじゃなく魔神のアベルだ! 世界の不条理を教えたのも本当の正義を教えてくれらのもアベルだった! 魔族への憎しみと嘘に塗り固められた正義で全てを正当化するような種族を俺は正義と思えないんだよ!」


 俺は気が付くと感情的に怒鳴っていた自分に苦笑いを浮かべると顔を軽く叩いて心を整理した。


「俺は、お前達みたいに純粋には生きれないんだよ」


 呟くと俺は、喚いていた男の首を一息に両断した。

 それが何を意味するのか、それを知った上で。

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