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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

トランスジェンダーの日常

実録! 性別適合手術をして、男性のアレが女性のアレに変わった話

残酷な描写は保険です!(`・ω・´)キリッ!

タイの国からサワディーカー!(※こんにちは)


ついに男性器が無くなった療養(りょうよう)中のメスゴリラ…もとい、トランスジェンダーゴリラです!


どちらにせよゴリラなのは変わらない!?


まぁ手術をしても、変わるのは性器の見た目だけ。

元々ゴリラならば手術後もゴリラなのです(号泣)





さて、今回は男性から女性になるための性別適合手術についての実体験のお話にしようと思っています。


手術まで考えている方はどのくらいいるのか正確には分からないのですが、ニッチな需要(じゅよう)だと思いますけどねw


さて、私はタイで手術しました。


理由はやっぱり反転法にしたかったからです。

とはいえ、最近はS字結腸法の方が多いですね。


S字結腸法の方が手術は大変ですけど、(ちつ)が完全に(ふさ)がる事が無いのと、腸液が膣液に変わる、膣が充分な深さを作れる、ダイレーションが反転法よりも比較的楽なのがあります。


膣の深さって大切ですよ?


相手とエッチする時に先っぽだけしか入らなければ、相手にガッカリされちゃいますし。


なので、基本的には15cmが目安になる様です。


私の場合は、どうしても腸を使うのが怖くて、反転法にしたんです。

単純に気持ちの問題w


日本では反転法よりもS字結腸法を勧めているので、日本での手術は選択肢から無くなったんですけどね。





さて、タイで反転法をするとして、病院を選ばなければいけません。


とはいえ、反転法の場合はスポーンクリニックさんかガモンさん、ヤンヒー病院がメインです。


ダイレーションがめちゃくちゃキツいけど、かなり本物に近いとウワサされるスポーンさんは、予約がかなり多くて2〜3年待ちとか。

もしくは、キャンセル待ちで、急に1ヶ月後に出来るようになるという連絡が来るとか。


在職トランスにはそんな急に言われてもムリですし、私のメンタル的にも年齢的にも何年も待てません。(切実)


何よりも、男性器のサイズが大きくないと膣の深さがとれないんです。


私?


マジでポークビッツサイズですw

小学一年生といい勝負が出来ると言えばお分かり頂けるかとw


と言うわけで、スポーンは絶対ムリです。






では、S字結腸法含めて日本人に大人気のガモンはどうなの?と言うわけなんですが、ガモンの場合、皮膚(ひふ)移植(いしょく)も可能です。

ですが、取る場合が鼠径部(そけいぶ)と言って、足の付け根の部分から皮膚を取るんです。


…。


それで足りると思えない!


正直、今ある男性器のサイズでは、会陰部を作るだけで精一杯だと思ったんですね。


となると、膣は移植した皮膚から作るしかないんです。


結構大きめの皮膚が必要なのに、鼠径部(そけいぶ)だけでは絶対足りない!


そうなるとガモンも難しい。



と言うか、そもそもここまで小さいサイズなので、普通はS字結腸法になります。

皮膚移植したら大きめの傷が残りますし。


とは言え、私の場合、幼少期からのアトピーで、結構後が残るレベルで皮膚がボロボロになっているので、今更傷が出来るのは諦めてます。





なので、ヤンヒー病院でも確認したんです。


ところがずっとヤンヒーでMtFの性別適合手術を担当していた先生が独立したと去年の夏頃聞きまして…。

でも、その先生の場合だと、皮膚移植は希望すれば下腹部もしてくれる。


もちろん、S字結腸法を勧められますが、私の希望は反転法。


そんな訳で、その元ヤンヒーの先生の病院にしました。


ミラダって言う病院なんですけどね。


ただ、ここの難点は、ガモンと違って、病院にホテルが併設(へいせつ)されていないんです。


ガモンは、病院の上にホテルがあるので、退院しても毎日病院に行ってダイレーションしてもらえますし、日本人多いですからね!ホテルに何人か日本から手術しに来ている人とお知り合いになれます。


でも、このミラダの場合だと、アテンド出来るアテンド会社さんは限られるし、ホテルも病院から離れてます。


退院後のダイレーションは自分でするしかないんですよね。


結構不安になります。


まぁ選択肢としては私の場合はココしか無いので仕方ないですけどねw


そんな訳で、このミラダで契約しました。


アテンド費用と皮膚移植のお値段込みで約200万円!

(げふぅ…)





さて、私は3月4日に出国して、次の日から検査と入院になります。


検査はごく普通の健康診断みたいなものと、タイでも性同一性障害の診断をします。


もちろん、日本から英語で診断書を書いてもらってますので、ほぼ形式的な感じです。


で、ミラダで執刀(しっとう)する先生(形成外科の先生)に男性器を見てもらって、実際手術可能かどうかを確認します。


基本的にはアテンド会社の通訳さんがタイ語から日本語に通訳してくれるので、言葉に関しては心配しなくて良いですよ。


で、実際の男性器を見た先生が、思ったよりも小さくて悩んでましたw


まぁ無事出来ましたけどね。


その後は入院する個部屋に移動して、晩御飯を食べて、それ以降は腸の中身を全部出す作業です。

病院から出されるもの以外は口に出来ません。

飲み物もその日までしか飲めません。(日が変わるともう飲めない)


反転法の場合も中身を全部出します。


初めてイチジク浣腸(かんちょう)しましたね…(白目)

…3回も。


すっごい効果あります…アレ。


ガマンとかムリなレベルです。


その後は普通に寝たんですけどねw




翌朝、病院から出されたジュースを少し飲んで、もう一度イチジク浣腸…(白目)


その後にしばらく身体を洗えなくなるのでしっかりシャワーを浴びて、手術着に着替えます。


もう緊張して、心臓がドキドキです。


そしてベッドの上でドキがムネムネしていると、看護師さんがやって来て、手の甲に点滴針をぶっ刺します!


私、手の甲の血管ほとんど見えないんですよね…

それでも一発でブスッと刺して、ある意味感動です。


そしてそのままベッドで手術室の前まで連れていかれ、手術用のベッドに乗り換えます。


もう内心ドキドキし過ぎて、看護師さんが半笑いですw

タイの看護師さんに大丈夫!大丈夫!って日本語で言われた34歳です。(←笑えない)


で、手術室に移動するんです。

そして術着を脱いで待ってると、麻酔医が来て口に笑気麻酔?もあったと思うのですが、呼吸用のマスクを着けられて、意識が落ちて来ます。


どんなに(あらが)っても数秒で意識がフッとなくなりますよ!


人生で3度目の全身麻酔だったのですが、今回初めて夢の様なモノを見ましたね。


ほとんど忘れていたんですが、身体が分解されて大きな光の流れの中に入って世界とひとつになる様な夢です。


流れの中で、自分自身の生き方やこれからの覚悟を見直していました。





フッと意識が戻るんです。


その時は既に病室のベッドの上で、カテーテルやドレーンに(つな)がれた状態です。


身動きが取れないどころか、めちゃくちゃ寒いんです。


術後、目を()ますまで安置室(あんちしつ)に放置されているみたいで、内臓の芯まで冷え込んでるんです。


私が意識を取り戻した事に気がついた看護師さんが来てくれますが、寒いとしか言えないし、寒すぎてプルプル震えている事しか出来ません。


寒い寒いと日本語で言っていたら、看護師さんが肩までタオルケット?をかけてくれて、モルヒネか睡眠薬か何かを点滴に投入しました。


その後また意識がゆっくりと無くなって、夜中に目が覚めました。


時間感覚完全に崩壊(ほうかい)してますw


手術の時間は8時間ちょっとかかったそうです。


昼前に手術を始めて、気がついたら夜中です。


その後も何度か痛みで目が覚めるんですが、痛み止めや抗生物質を入れるタイミングで睡眠導入剤を入れてくれて、眠れるようにしてくれていたみたいです。


あ!その時一番最初に思ったのは、『まだ男性器がある様な感覚がある』でした。


この感覚、しばらくはずっと感じます。

その理由は、男性器の神経を残したまま女性器に変えたので、脳の感じ方としては男性器がある様に感じているんですw


無くなってもある様に感じるのは手術が(すご)いのか、男性器の執念(しゅうねん)なのかw


とても不思議な感覚ですw






翌朝、スープを少し食べました。


痛みはあるんですが、そんなに気になりません。


モルヒネが効いているんでしょう。


それよりも怖くて身体を動かせません。


スマホを見て、ボーッとしてるくらいしか出来ないんですね。


下腹部も切ってるので、寝返りとかも不可能です。


定期的に看護師さんが来て、点滴に抗生物質と痛み止め等を入れてくれるんですが、抗生物質がツラかったですね。


点滴に使ってる手の甲の血管ですが、強い抗生物質を入れることによってめちゃくちゃ痛いんです。


手首から腕の辺りまで痛みが来て、回を重ねる(ごと)に血管が弱っていきます。


途中で左手の甲から右手の甲に点滴場所が変わりました。


基本的には2日間くらいはスマホ見て、寝て、また起きたらスマホ見て、そして寝るを繰り返してました。


その後は本当に少しずつ回復してきます。

それでも、ドレーンが刺さっている所が痛いし、上半身でも胸から上しか動かせませんでした。


あ、後は足首から下を動かして、足の筋肉を(きた)えるくらい?


少しずつ出来ることが出来てきますし、術後5日には抜糸(ばっし)をしました。


尿道カテーテル以外は元通りになります。

(点滴も連れていかれる前に(はず)されます)


ただ、この抜糸が曲者で、膣付近に刺さってるドレーンが痛いのに、車椅子に乗せられて、死ぬほど痛い思いをして処置室に連れていかれます。


脂汗びっしょりです。


いや、ホントにコレが一番辛かった…。


で、産科にある様な股を開いて足を固定するベッドに固定されて、女性器の状態を見られるんですけどね。


いやん♪


え?羞恥心(しゅうちしん)


術後は(くだ)が繋がっているので、ずっと下半身丸出しで生活してたので羞恥心とかなくなってますw


そもそも、自分の女性器をまだ見てませんしね!

(※その当時の話です。今はダイレーションしているので、ガン見してますw)


感覚もまだ男性器がある様に感じてますしw





そして、足を固定されたら麻酔入りの睡眠薬を腕の静脈(じょうみゃく)に投入です。


数秒もしない内に意識が吹き飛びますw


ここでも抵抗は無意味です。




…またね、夢を見たんですよ。


身体が分解されて、大きな光の流れの中に溶け込んで、世界とひとつになる様な。


そしてその大きな流れの中で、自分の小ささや生命の神秘、何かそんな感じの悟りを開きそうな境地(きょうち)になってね。


また、その光の中で流されながら、これからの人生の事、偽物の女性器を持って生きていく覚悟等のこれからの覚悟を誰かに延々と問われ続けるんです。


全ての質問に答え終わった時に、大きな光の流れの中から意識だけが飛び出して、身体を再設計・再構成されて元いた場所に戻されるんです。


コレ、本気で不思議な夢でした。

うっかり悟りを開きそうになりますよw


人体錬成して真理の門を見た気持ちです。


残念ながら錬金術師にはなれませんでしたが。

(なったとしてもゴリラの錬金術師)





うっすらと目が開き、口が半開きになって『あ…あ…』とうめき声を上げて車椅子に座らされます。


時折、右手がピクピク動き、焦点の合ってない目をしたゴリラが病室に運ばれるんです。


ぼんやり覚えていますが、(はた)から見ると、(とら)えられたゾンビを解剖して研究されるために車椅子に固定されて連行されてるように見えたかも知れませんw



病室に戻ると、だんだんと意識がハッキリとしてきて、痛みが出てきます。


それに合わせて(ひど)い吐き気が襲って来ました。


昼食出されましたが、気持ち悪くてそのまま寝ました。


不思議な夢と言い、麻酔の力は本気で強いです。


麻酔を失敗すると目が醒めない事もある様です。


でも、麻酔して悟りを開きそうになるとは思ってもみませんでしたけどねw






コレが性別適合手術を受けて抜糸するまでの実体験です。


この後もダイレーションが始まったりカテーテルを抜いておしっこする練習があります。


未だに動き回ると、30分くらいで体の中が痛くて脂汗出ます。


その話はまた別のエッセイにしたいと思います。





今回のエッセイは、私の実体験です。


痛みや回復も人それぞれなんです。


骨盤(こつばん)の形や体重、筋肉の状態や腸の状態等、本当に人によって違います。


有名な病院ではほとんど有り得ませんが、それでも死ぬ可能性は0ではありません。

…ヤバい闇医者だともっと可能性は上がりそうですけど…


手術した後1週間くらいでかなり動けるようになる人もいるみたいです。


逆に私以上に回復が遅れてしまう人や再手術する必要が出る可能性もあります。



とはいえ、人それぞれだからと過信せずに、しっかりと準備と覚悟をして、手術に臨んで下さいませ!


それでは、良い性別移行を!

駄文すみませんでした。

あくまでもご参考までに。


では、またダイレーション等はまた帰国した後にでも書いてみます。


ご拝読ありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] ちなみにSRSと豊胸一緒にすると動けなくなるくらい痛いです! これ絶対やっちゃダメな例! 私の場合、いつも痛い方法ばっかしてる気がします(笑)
[一言] 感覚が麻痺してるとやっぱり、おしっこがどっちに出てるかって分からないもんなんですね(笑) 勢いが無いとお尻が濡れるって、邪魔物が無くなって女性器に戻ったって実感出来るような、羨ましいエピソー…
[一言] やっぱりおしっこの時って全く見えないんですね。 おしっこがどこの方向に飛んでるかって、視覚と女性器での感覚のどっちで分かる感じなんですか? なかなかAGの人のSRSって、どの記事も偽物を面…
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