湊音の希い。
紬が倒れたのは
うちの学校全体での患者を増す火付けとなった。それはただ単なるこじつけかも知れないし、だから私は紬を責めるとか、そんな気はさらさら無い。
しかし、哀しいかな
第一人目が出ると、朝礼の時の咳よろしく、連鎖して行くものなのだ。
そうして一度起きた波は、たかだか指一本では止められない。
いまや、各クラス五人ないしは六人は必ずと言っていいほど欠席している。全て熱中症だ。大事に至る生徒が出てないのは、不幸中の幸いと言ったところか。
(んー…。でもなぁ〜…!)
思うところはある。自慢じゃないが、私の幼なじみは二人とも暑さにすこぶる弱い。サッカー部や女子剣道部なんて暑さとは切っても切れない関係だが、部活で汗を流すのと、何も無い所から突然のヒートアップでは意味が変わってくる。
対して、私は体温調節機能がバカなのか、暑いのも寒いのもドンと来いだ。
それはあの二人も知っている。
だからこそ、いま私が倒れるのは、時計の歯車が割れるのと同義。
咳ではないが、病は気からというように、確実に連鎖する。
さて。余談ではあるが、廉くんも暑さには強い。
だから、私ら各々で支える番だろうか。
そこまで深くは考えないにしても、体調管理は大切になってくる。
特に紬には心配かけらん…と、考えているうちに、当の本人・紬がこっちに歩いてきた。
「なぁに、ぼーっとしてんの?大丈夫?」
「…あんたの事考えてたのよ」
「何それ。え。引くわー。」
服の上から自身の体を抱くように腕を回し、半身の姿勢を取る紬。
「別に狙ってないわ。ぶす。」
「はぁ?ひっどーい!」
軽口の応酬にわざとらしくぶりっ子な態度をとる。
そんな幼なじみとの会話に自然と笑顔になっていく。私も、紬も。
(…紬、あなたは笑ってるべきなのよ。)
らしくない思考が芽生えた。
左手で髪を梳く。
お久しぶりです。イルミネです。
少し落ち着きましたので、更新させていただきました。
そして、また、更新ページが落ちそうです
見かけた時にでも、読んでやってくださいな。




