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あの時の自分

作者: LEE

これは、(りか)が小学5年生の時の話です。

私は頭が良くて、運動もそこそこでき、何の不自由もなく育てられて来た普通の女の子。のはずだった。


私の親友は、同じクラスの まい みかこ みづほ あやなの4人だ。特にあやなとは仲が良く、なにをするにも一緒だった。

1学期のお楽しみ会、私達5人は一緒にダンスをした。とても盛り上がり、楽しかった。私達の絆は深まった気がした。 当時私の好きな人は同じクラスの ゆうせい で、まいとみかこもゆうせいが好きだと言っていた。

ゆうせいは頭が良くて運動が得意でカッコ良くて、優しいまさに完璧人間。 1学期も終わり、お祭りという夏の一大イベントが始まった。私は、まいとみかことゆうせい、それとゆうせいの友達である つばさ

こうきも誘って近所のお祭りに行った。とても楽しくて、時間が過ぎるのを忘れていた。親がいなかったので、早めに帰る予定。帰る時間の30分前、みんなで好きな人告白タイムが始まってしまった。私達女子は小さい声で ゆうせいの名前を言った。つばさとこうきは、からかうようにゆうせいに好きな人を言うように仕向けた。すると、ゆうせいの口から私の名前が出た。嬉しかった。でも、まいとみかこの表情が憎しみに満ちていた。

それからというもの、ゆうせいは私に近寄るようになったが、その分 まいとみかこは私からどんどん遠ざかっていく。

2学期、ついにまいとみかこは私を完全に拒否するようになった。私は、生きる意味を失った。どんな手を使ったのかは知らないが、ゆうせいとみづほまでが私を無視し始めた。

中秋の名月の日、月を見ながら私は泣いた。学校でも隠れて泣いていた。 ある日、泣いている所をあやなに見られてしまった。あやなの顔はとても悲しそうだった。あやなは私の話を黙って聞いてくれた。励ましてくれた。心の棘が抜けた気がした。

その日から私は涙を一度も流していない、あやなのおかげだ。

あやなの言葉で私は救われた。

友達はとても大切な存在だということに気が付かされたのだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] なんだかじーんときました。これが本当の友達なんだな。と思えました。 きっと、そのあやなさんはもしゆうせいさんのことを好きだったとしても、遠ざかることはなかったのではないでしょうか?本当の友達…
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