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太陽系外居住可能惑星探査記録 No.【規制済み】

毎年恒例正月のホラー。


注意※分かりにくい表現、誤字脱字があるかもしれません。「そんな駄作見たくねぇよケッ!」と言う人は見ないでください。


ご了承下さい。

 地球上の、汎ゆる法則は解明された。


 全ての謎は解明され、未知と言う名のキャンバスの余白は全て失われていた。


 幽霊とは既に会話を重ねられ、嘗て神と呼ばれた存在は、最高効率の新たなエネルギー源として有効活用されている。


 人類の支配権は既に太陽系を埋め尽くし、それを危惧する異星人との戦争は埃が被る程の古代に終幕し、今や異星人の血は一滴も残っていない。


 もう、この世界の宗教は統一されている。人類の可能性と言う神を、誰もが信じ、それ以外の信仰は歴史の泥の中に埋もれてしまった。


 新暦5931年、元日。


 人類はその銀河系すらも飛び出し、新たな支配領域を探していた。


 その内の候補の一つ。それがここ、No.【規制済み】と言う名の惑星。


『えー、第三調査隊、記録担当、識別番号3099M50。現在、我々はNo.【規制済み】の調査に赴き、着陸した』


 赤い砂に覆われた地面の上で、彼は事務的に淡々と語った。


『第一調査隊、第二調査隊共に消息不明となり、急遽編成された我々は、これから第一、第二調査隊の捜索と、この惑星の居住優先度の査定を行う』


 カメラに映し出された彼の姿は、決めて合理的な宇宙服に包まれていた。


 吹き荒れる赤い砂がレンズに集まるが、一秒も立てば自動でそれが篩い落とされた。


『ああ、くっそ。何で正月にこんな……。……まあ良いか。えー、我々第三調査隊は全員で1200名。これは一つの惑星の調査で、過去類を見ない程の人数だと言えるだろう。隊員それぞれの質も非情に良いと思われる。パラメーター、耐久度共に全体員正常値。これから調査を始める』


 二十分後、風が吹き荒れる音が連続的に続く。


『えー、一時休憩を挟もうと思う。一人の隊員のメンタルパラメーターが異常な程に下がっている。特に何事も起こっていないはずなんだが……おかしいな。特に異常事態は何も……』


 数分間、彼と他の隊員との雑談の会話が続く。


『あー、メンタルパラメーター回復。原因は……あぁ? 何だって? えーと、罵倒する声が聞こえたかららしい。……こんなに大勢人がいれば一人くらい急にファックとか言うだろ……』


 三十分間、特筆すべき事象無し。


 その後、風が吹き止んだ。


『……ん?』


 カメラは急に後ろに向けられ、彼の後ろを歩いている人物を写した。


『……何だよ』

『いや、気の所為だ』

『幻覚の可能性は? メンタルパラメーターの確認は逐一にな』

『わーってるわぁーってる』


 二秒間、不明瞭な音声が挟まる。


 一時間後、第二調査隊が使っていたであろう拠点を発見。それを増設し、新たな拠点とした。


 二時間、音声映像記録無し。


 その後、彼の姿が映し出される。


『あー、メンタルパラメーターが低下した奴……識別番号1120I20が現在行方不明。規約に基づき我々は十二時間ここで待機……。これから――』


 三十秒間、不明瞭な音声に阻まれ、彼の声が不明確になる。


『……ん? ノイズか? 復唱する。現在、識別番号1120I20が行方不明。これから、自動駆動追跡捜索機器によって、監視カメラ及び目撃情報から捜索を開始する。……ようやく休めるか……』


 一分六秒間、不明確な音声が挟まれる。


 二時間、特筆すべき事象無し。


 その後、突如騒がしい声を確認。カメラが大きく動いた。


『あー、識別番号1120I20が発見、輸送中らしい。……様子見に行くか』


 四分後、識別番号1120I20の酷く怯えた姿が映し取られた。


 二十秒間、識別番号1120I20の悲鳴が響いた。


『落ち着けって……メンタルパラメーターは正常……何でだ?』


 三十秒間、識別番号1120I20の悲鳴が響いた。


『こいつ検査はしっかりしたのか? メンタルパラメーターは至って正常……』


 彼は自室へ戻った。


 一分五秒間、不明瞭な音声が挟まる。


 二十秒後、三分間、不明瞭な音声が挟まる。


 二分後、彼と他の隊員との雑談が始まった。


 その三十分間、識別番号1120I20の悲鳴が聞こえ続ける。この悲鳴には、呼吸音が確認されない。


 しかし、彼と他の隊員のその悲鳴に対しての反応は無し。


 二時間後、突然映像が暗転する。


 その間、不明瞭な音声が断続的に挟まり続ける。その音声に混じり、時折識別番号1120I20の悲鳴の声が挟まる。


 突然、映像は外を映す。


『……全く、嫌になる』


 一時間、不明瞭な音声が挟まる。


『……俺達は、きっと第一、第二調査隊と同じ目に合うだろうな。……正月だってのに……』


 二時間、不明瞭な音声が挟まる。


『現在、無事な隊員は約800名。とは言っても、どうせもうこの数字にきっと意味は無い。どうせ全部が……いや、違うな』

「そうかもね」


 不明瞭な音声が断続的に挟まり続ける。


 三十分後、彼はまた言葉を始めた。


『連絡が返って来るのは……画面には293って書いてあるな。これのどれだけが本物なのか……』

「大丈夫、何もしないよ」


 不明瞭な音声がより明確になっていく。


『ああ、クソ。違う、違うんだ。これはそんなんじゃ無い』


 彼は、カメラを石の上に置き、自分の姿を写し取った。


 今にも落ち行く一つの太陽と二つの衛星を背に、彼は語り続けた。


『恐らく、最後の生き残りが俺だ。そして、きっと俺の記録だけが残って、遥か遠くの人類圏にまで届くだろう。だからこそ言わせてくれ。もう誰も来るんじゃ無い』

「みんな、おいで」

『耳を貸すな』


 不明瞭な音声がより一層明確になっていく。


 解析した結果、不明瞭な音声の中の三つの単語が確認された。一つは「ここ」、二つは「待って」、三つは「遠い」である。


『……違うんだ。ここには何も無い。そう、そうだ。何も見付からないし、何も異常は無い』


 風が大きく吹き荒れた。


『だからこそ、駄目なんだ』


 彼のメンタルパラメーターが突然異常な低下を見せる。しかし、その直後には至って正常な値を見せた。


『この()()……いや、()()には、少し考えるだけでおかしな点が多かった。俺達は自惚れてたんだ。全てを知っていると思っていた』

「帰りたいの?」

『聞いてくれ。これは、誰が犯人だとか、何が原因だとかの報告じゃ無い。ただ、誰もが願っていただけだ。そうやって、思っていただけなんだ。頼む、これ以上の調査隊を出すな。俺達はもう充分にやったじゃ無いか。これ以上何を望む? 何が欲しいんだ?』


 カメラが不可解な揺れを確認し、自動で振れ補正を始めた。


『何もいない。何も出ていない。俺が分かったのも偶然だ。ただ……』

「君はすごい」

『ただ、俺は運が良かった。たったそれだけ。すぐに自らの自惚れに、人類の自惚れを理解したってだけなんだ』


 不明瞭な音声がぴたりと止んだ。


 非情にくぐもった声で、彼は言った。


「なあ、見ているなら答えてくれよ。俺達は、何処で終わる?」

最後まで読んで頂き、有り難う御座います。


ここからは個人的な話になるので、「こんな駄作を書く奴の話なんて聞きたくねぇよケッ!」と言う人は無視して下さい。


初めてのジャンル。けどSFかと言われると……うーんって作品。

けど、何時か出したいとは思っていました。連載中の作品に出すにしても、ジャンルが違い過ぎて渋っていたので丁度良かったです。


さて、何だか絶望みたいな雰囲気で終わりましたが、個人的にはこの話、人類の希望を思いながら執筆していたりします。そう言うことも考えながら、考察してみるのも良い楽しみ方かも知れません。


ヒント「未知への探求」


それでは、良いお年を。


いいねや評価をお願いします……自己評価がバク上がりするので……何卒……何卒……

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