ソラン師匠1
もう!もうー!
まったく!本当にまったくだ!ソラン師匠様のことをバカにしやがって!
「ソラン師匠様は絶対そんなことをしないもん!」思わず口を膨らんで、家の近くにある池で自分が映っている水面を見ている。
あ……いけない。
自分の膨らんだ口をぐっとこらえ、頬がちゃんとしぼんでいくのを確認する。
こういうことをするから、子ども扱いされてしまうんだ……僕はそう思いながら、半身の鎧を脱いで、革服も脱ぎ始める。そして、自分の腕肉をプニと摘まむ。
リョウコはちゃんと強くなっているって言ったけど、自分の体を見てどうにも実感が沸かない……
「本当に強くなってるのかな」嘘をついていないよね……あの人。そんな疑問を浮かべて、僕は次にズボンも脱いだ。
秋の季節だから、池の水は涼しい。ゆっくり裸足から水に浸しつつ、腰まで浸ける。
「うおぉ……」やはり涼しいだけあって、冷たく感じちゃう。
「とりあえず、汗を流そう……」僕は震えながら、両手で水を掬い、しゃぶしゃぶと自分の肩、胸の順番で飛ばす。
まず温度を慣らして――身体に水温が慣れたら、ゆっくり肩まで浸る。
「うぃい……」自分でも奇声だと思う声を上げちゃって、何分を池の中に浸った。
ちゃんと汗を流した。
「でも、本当にびっくりしたなー」僕はちょっと顔を洗いながら、慣れた水温に少しずつ身体を動かしてみた。
二週間前、ソラン師匠様が突然現れた時、本当にびっくりしたなぁ……
でも、ソラン師匠様の技ができないから、あと言い方とかで、すぐリョウコだとばれてしまったけど……特にあの「ムフ」の笑い方、ソラン師匠様は絶対そんな笑い方しないもん!
それに、何でできるのか、リョウコはそのことについて何も言ってくれない。「スキン」は一体何なんだよ……
こう思うと、ちょっと腹が立ってきた。
「ふん!ふん!」僕は少し気を晴らすために、パチャパチャと水を飛ばした。
「ふぅ……もうリョウコなんかしらん!」
とりあえず、ちょっと泳いでみよ……
僕は、池の中に泳いでみた。そんなに大きくないから、すぐ一周しちゃった。
「……うん?」すると、僕は一つ思いついた。
ずっとこうして泳いだら、僕は強くなるかな?!
昔、ソラン師匠様にも誓ってたし、僕は絶対自分の身長をあそこの木に越えたいもん!
「いや、天まで届きたい!」年を取っていると、人は必ず大きくなるし。そうすると、僕は絶対強くなるもんな!
「よっし!」じゃあ!僕、泳ぐのも日課にしよ!
不定期更新だから、こんなに更新しなくても私は悪くありませんよね?
ね?
ね?(圧をかける)