序
ある日、修行している僕の前に、光とともに一人が現れた。
その人は一人の成人男性である。変な服装を着ていて、今少しボーとしている様子だった。
この男は誰なのかがわからない。だから僕は慌てて自分の手に持った剣を立たせ、あの男に向かっていた。
「あ、あなたは、誰ですか!」
僕の言葉を聞いて、男もわけがわからないような顔でしばらく周りを観察し、最終的に僕の方に向いて、知らない単語を呟いた。
「ショタだ……」彼は微妙な顔をして僕に言っていた。
「なん、なんですか!それ!」僕はもう一度力強く剣を握って、目の前の男を警戒している。
僕の全力の「威嚇」が全く効いていない……どうしよう。師匠様に教われていないけど、もし威嚇が効かないならどうすればいいって……
「こ、答えて!あなたは誰ですか!どうして突然現れたのですか!ショタという言葉は何ですか!」男は僕の問題に答えなかったため、僕はもう一度剣で相手に指して聞いてみた。
頼む!今回の威嚇は効いてくれ!
「いや、何でここにいるのかこっちも聞きたいですけど……」
き、効いた!よし!このまま――
「それと、ショタという言葉はそんなに気にしなくていい――」――男は話をする途中で、突然まじまじと僕の顔を見つめた。
そして、困惑な顔をし始めた。
「あれ?ちょっと待って。なんか君の顔、見覚えが……」
この男、何を言っているんだろう……僕、目の前の男と面識がない。見覚えあるはずがない。
じゃあ、この男の発言は……あ!そういえば、師匠様が言ってた!
「僕はあなたと会った記憶がありません!そうやって僕の警戒を解くつもりですか!」
そう!師匠様が言ってた。悪い人はこうやって、初対面の人に知り合いのふりをして、人の警戒心を解くんだ!きっとそういうことだ!
「ち、違う違うちがう!」男は慌てて手を振って否定した。
「とりあえず、話し合いましょう?実は私もちょっとわけがわからないですから……その剣、おろしてほしいな……」男は恐る恐る感じで言った。
どうやら僕の「威嚇」は効果抜群だった。これ以上威嚇しても意味がないし……
「いいでしょう。」と僕は少し剣をおろして、続いて「……それで、あなたは誰ですか?何でここにいます?」と聞いてみた。
僕はまだ警戒を解くつもりはない。だけど、勝手に攻撃したくもない。
だってこの剣、師匠様が僕にくれた遺物だ。この剣で攻撃するのはちょっと嫌……僕は少し自分の剣を見て、再び男のほうに向かう。
「ええと、じゃあまず、自己紹介しましょうか。私は井戸村 涼子。何でここにいるのか、私もよくわかりません。」男は堂々と自己紹介した。
「リョウコ……」変な名前。でも、やはり聞いた覚えがないし、知り合いのはずがない。
「うっ!」
「な、なに?」何でこの男は突然心臓を掴むの?そういえば、師匠様も時々そういう動きをするけど……
もしかして、この男も師匠様と同じく、心臓が悪いのか?
「い、いや……何でもない。では、君の名前は?」とリョウコという男は僕の名前を聞いた。
「僕の名前は……」僕は少し頭を垂れて、砂色の地面を見て、師匠様のことを思い出した。この名前は師匠様がくれた名前だから。
「アーベル。これは師匠様が僕に名付けてくれた名前です。」
「アーベル……師匠様……」
僕の名前を聞いていると、リョウコは突然何を考えているように呟き、「あ!」と驚いた様子で僕に言った。
「も、もしかして、君の師匠様って……ソランという名前ですか?」
「え?そうなんですけど……」まさかこの人、本当に師匠様の知り合い?いや。ありえない。だって――
「ま、まさか……外見は小麦色の肌をしていて、胸がとってもでかい女性なんでしょうか?」
師匠様の外見までわかっている。いや、それでも、この男は知り合いのはずがない!
――だって、師匠様は友達がいないもん!友達がいないから、僕はここにいたのだ。友達として育てるつもりって言ったんだし……でも、師匠様が勝手に……
師匠様の死ぬ前のことを思い出して、僕は首を強く振っていた。
とりあえず、この人は師匠様の知り合いのはずがない……
そう思うと、僕はもう一度警戒し直し、男の方に向いていた。
すると、「まさか……」とリョウコはずっと目を見開いていて、ぶつぶつと何かを言っている。そのほとんどの言葉は僕にわからない話だった。
“ソシャゲー”?“ヒロイン”?特に“ショタ”って……これらは一体何なのかがわからないけど、あまり良くない言葉だろう。
気にしないようにしよう。
でも、この人の言葉に一つだけわかっている。
それは“星”。
この世界に、人の頭上に“星”がある。その“星”は、人の強さに表している。
僕は、“星”一つだけの存在だ。
不定期に更新しまーす。