待ち侘びた日、来たる
LINEの既読機能は、相手の生存を確かめられる。
あれからずっと彼女の文字を見ていない。
ねぇ、僕のメッセージは貴方に届いていますか?
未読のままのメッセージを見返すたび、
不安が尽きないんだ。
今日も変わらない画面を見返して。
その時だった。
既読
バッとベッドから起き上がり、次のメッセージが来るのを待っていた。
凄く緊張して、あぁ何を話そうか。
期待に胸が熱くなって、泣きそうになっていた。
「ずっと愛してるよ!遠距離でもずっと想ってる。」
あぁ、あぁ!
彼女の文字が気持ちを伝えている!!
ずっと届かないと思っていたのに。
ちゃんと、届いていたんだ。嬉しい!
僕らは空白の時間を埋めるようにやり取りを続けた。
「今は何してるの?」「何歳になったんだっけ?」
「ずっと大好きだよ、愛しているよ。」
今日からは連絡も取れるようになるだろう。
彼女がいなくなってから色が無くなった世界。
つまらない毎日の繰り返し。
そんな日々とも今日でおさらばだ。
健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、
悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、
妻を愛し、敬い、慰め合い、共に助け合い、
その命ある限り真心を尽くすことを誓いますか?
「はい、誓います」
僕らの物語はまだ始まったばかり。