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ドナ  作者: 雨世界
1/12

1 ……ありがとう。さようなら。

 ドナ


 プロローグ


 君の優しさ。あなたの温かさ。


 本編


 モノ


 ……ありがとう。さようなら。


 世界は灰色をしていた。空は厚い雲に覆われていて、太陽は見えない。大地には緑色が残っているが、色彩のある花はどこにも咲いていない。

 遠くには石で作られた遺跡のような建物が見える。かなり大きな建物だ。それは古代の神々を讃える神殿のように見える。

 その神殿まで続く道の途中には大きな石造りの橋がある。白い霧の立ち込める巨大な崖に建設されたその橋は世界をこちら側と向こう側に隔てている。

 崖の端にある大きな丘の上に立って、そんな風景を見ていたモノは覚悟を決める。僕はこの大きな石造りの古い橋を渡って『向こう側の世界』にいかなければならないのだと思う。それは彼女を救うため。生け贄となった彼女を、もう一度、自分の手の中に取り戻すために、僕は向こう側の世界にまで行かなければならないのだと、モノは思う。

 モノは歩き始める。丘を下りて崖の淵を歩き、やがてモノは古い橋の入り口にまでたどり着く。そこにはモノを邪魔する人間や門のような建造物は置かれていない。通行は自由だ。モノは自分の意思で橋を渡って向こう側の世界にまで行くことができる。

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