あの海のおもてに映った月のこと雪って何度も呼んだはつ夏
「裂けるからみてろ」といえば君はみるわたしが泣いて迷うとこだけ
海底の雪を飲みほす群れほたるどんなに儚く生きたとしても
歩道橋階段スズメの死体有 それでも朝日は幸せですか
僕の撮る月はきたないあきらめて自分で光ってしまったみたいに
神様がくれない季節背伸びした君の手つかんで引き寄せたりして
ときめきで急上昇して耳抜きができないうちに大事な言葉
罰ゲームみたいな音でレシートが出てくる待てよそれは嘘だろ
小説を後ろから読む少しずつ不幸になっていくんでしょうか
失って 虹の欠片を握ってるいまではただの青色だけど
6月を水色で塗るはじめから光をあきらめてる人みたい
紫陽花はどんなとこでも咲き誇る どんな色でも構わないのか
青くない鳥だからどこでも行ける不幸な君のとなりにだって
輪廻です時々眠ることすらも兎の小屋に降る花びらも
たいせつなことをたくさんかんがえてすりきれちゃってなくなっちゃった
清潔な夢に銀河は在りえない泣いたら透けて消えてくように
愛じゃないものを愛って呼んでいた ただものすごく幸せだった
シェルターに非常用ラブいざという時にあなたを放せるように
春に塩 海にアセロラ もしかして夏の花とか好きなんですか?
最果ての駅に着いても歩き出す喪服なんかは捨ててしまった
真っ黒な光で空を塗りつぶす君からもらった絵の具片手に
君からのハガキで成り立つラジオです ふつおたは無理ぜんぶ特別
かくれんぼしててもずっとそばにいてもーいーよっていわないでいて
往復の切符を買って投げ捨てて馬鹿だなお前 愛なんかない
きらきらの星の夜だしきみの声きこえなくても宇宙のせいだ
真空を言葉が進んでいく速度 返事がないのは宇宙のせいだ
夜だから何も見えなくなっている 正体不明の愛にもなれる
「後悔はひとつもないよ」と言うきみにこれからひどいことをするから
一生に一度のチャンスを目の前に後悔も一度きりだと気づく
藍色の夢と花束またいつかはじめようって何度も言った
洗濯物が乾かなかった日々だったどこに行けって言われたんだろ
くもりぞら冷たい風の匂いして窓には光も夜もいらない
がんばって黙って死んでいきたいね 救い合ったりできずにぼくら
僕の撮る月はきたないあきらめて自分で光ってしまったみたいに
雨なんか降ってましたか? もう虹の理由なんかは忘れてしまった
今日も花言葉わすれて歩いてるそこの紫陽花好きだって(君が)
深海をさあちらいとで照らされて曲がっちまった光を辿る
生きていることを息って言いかえてなんにもなくなっちまった夜明け
春はもう遠くなってた花言葉くじらの花を探す雨の日
天国に行かない電車に乗っている 誰の月でも欠けていく夜
幸せになるため生きるわけじゃない 貝殻の肉剥がして贈る
つかれたな自分をちゃんと幸せにしようとするって(努力だったよ)
夜が明けて眠る理由がなくなって悲しいなんて言えないでいる
ばってんをつけてばかりの日々だったダメになるほどあなたが近い
夏雲をくぐればふたり乗り雨の匂いに気付かないふりをして
またすぐに未来の話がしたくなる僕たちだけなら死なないはずだ
おまえってケトルと呼ばれているんだよ 結構愛されてたりするんだ
哀しくて泣くわけですか美しくない人たちは大変ですね
哀しみは月に似ている似ていないコンクリートに白い陽溜まり
うなぎだと思ってサンマを買ってきた 明日の晴れの予報が嫌い
ねえ、こんな終わりでいいの? 振り出しに戻らないまま六の目が出る
夏風邪を引いたらあの子になれるって サメの歯抜けたら海に浮かんだ
自転車を漕げばひとりの寂しさよ車輪はふたつペダルもふたつ
責任はどっちにあるか争って指差しあって友達になる
途中から急行になるそんな生 知らない場所を知らずに生きる
味噌バターラーメンおやつの匂いして食べることって娯楽だったな
扇風機だんだん私に見えてきた ナタデココってじゃがいものこと
桜餅の消えたスーパーマーケット 少し孤独になれすぎている
タイトルで動画開いて恋歌でちょうどよかった愛ほしかった
正解を伝えるまでの長い長いCMあるいはただの水族館
僕たちは寂れることもできなくて素敵なお兄さんと呼ばれる
夜になるまでに時間をかけすぎてたぷんたぷんになった夏海
あの海のおもてに映った月のこと雪って何度も呼んだはつ夏
ものすごく昔のきみが好きだった今はふたりで月を見つめる
描かれることを穢れと思ってた雪になるまで緑色の夏
たったいま水滴になる相づちを打てば静かな子どもだと言う
うつくしいひとだと思う哀しくて明るい歌を聴きだす君は
悲しくて悲しい歌を聴きだして月の無い夜に歌われる月
もし明日死ぬとしたって晩ごはんパック寿司だよこいぬだからさ
あの夏に踏まれなかったとこを踏むためにプールサイドに夜は
君に似た月が出ていて君を見ず月を見ている きれいだったんです
放たれた音符のようにさまよってぼくら揃って拍手を浴びる
幸せな夢をみたってあなたにも伝えたくって目覚めれば藍
水曜日うそを分別して捨てる木曜扉のまえに後悔
屋上の夏を二人で知ってしまう 好きじゃなくても好きだって言え
自転車を降りて歩いた僕たちの朝を終わらせていく方舟
眠ったら眠ったことをおしえてねわたしもおなじ夢をみるから
言葉にはできないことを声にしていちばん綺麗な音だと思う
壁と木のスキマに落ちていく布団 あとは生活上の問題
たいせつなものの名前を尋ねられ電話をずっと切れないでいる
カラオケの赤い看板あの奥でどれほど汚らしいんだ歌は
生活と暮らしの何がちがうんだ いつも生きてるからわからない
君はまた変わりだしてる青白く光る目と目の間の網目
山盛りのポテトそれからいつまでも国語辞典で欲求を引く
お前にはオタクになってもらうからやめろよそこの臓器は光らな
白昼夢見なくなったな最近は空を見るたび月が破ける
何事も月と名のつくものがいい 中途半端な努力をしよう
もうだれもいなくなってる たいせつなものはだいじにしてはいけない
宇宙から見ればどんなに小さいかてのひらに包まれたてのひら
砕けたら星屑になる生きモノでプールサイドは濡れ続けてる
向日葵を青く染めたら花言葉「私のものになるはずだった」
僕はこの人を好きにはならないし一生優しくしたいと思う
あなたはあなたのことを好きになる人と結ばれた方がいいよ
分別をします燃えないゴミそれと燃えるゴミあと大切なゴミ
夏痩せるたぬきの悲しい物語 昨日咲いてた花が枯れてる
あの頃の顔に戻ろうキャンペーン(初回特典:非実在過去)
思い出に生きるさよならばっかりが美しさって昨日も言った
さよならをさやならにしちゃダメですかいつも別れは夜に見えるし
何百万再生された音楽がテーマソングの僕の人生
咲いているうちに行ったら花畑枯れてからなら約束の場所
質問をしては真夏に逃げ出した せんせいわたししにたくないよ