夏雨に濡れた手首の花言葉『好きですだけどもうだめみたい』
空き缶に夜は込もって雨粒はぜんぶ足しても整数じゃない
約束もないのに走る夜になる よーいドンがきこえたのかな
眠りから覚めつづけては夢をみる資格何重にも滲みゆく
羽根よりもさびしいものを残してく ね、名前 ちゃんとつけておいてね
風のこと緑色って呼んでいい季節小さく咳をしてみて
欠けている世界の端で硝子だま割ればそれこそ自意識だろう
わからないこと一千のピアノ線満足したら一緒に死のう
完璧な紺碧の空 潔癖なあなたの歌う「べき」の重たさ
地球儀を鴨川デルタでけっとばす年に3回卒業記念日
「人生をたいせつに」って最後まであなたを捨てる人にも言うの
100回と101回の間からむくむく生えるコーラの空き瓶
雨の降る星で生きてる 自由意志あったのかなって思ったりする
言葉たち細く短く美しく わたしもおなじようでありたい
落ち着いているとき見る夢見ない夢死んで後悔ないのが怖い
もう夜でいいから何もなくていい結末なんか見なくてもいい
やくそくの「約」の字「結」と間違えてなんでもいいから傍にいたいよ
もしかして運命ですか? 前世から写真にやたらとあなたが写る
早く死にたくて負け犬みたいです煮ればなんでもいいと思った
階段の一番下で待ってますお墓も作って待っていますね
生ごみを捨てる日からが一週間それが正しい生き方でした
ぼくたちはいま今現在が大好きで春の雨にも気付かないでいる
忘れたりしながら生きる忘れたりすること以外はみんな忘れた
めでたしを言うから本を閉じてくれぶっちゃけ言うとさもう飽きてんだ
神様のふりをしながら雨霰人より死んだ数が少ない
この雨がじゃーじゃー降るから生きている理由がなくても気にしなかった
これが死のようですやだなもしかしてどんどん惨めになるんだろうか
永遠に眠ることすらあきらめて小さな闇のふりをしている
夏雨に濡れた手首の花言葉『好きですだけどもうだめみたい』
いつまでもやまないね、雨 もしかしてわたしたちってもう終わりなの
春バスで窓の外みる人たちに明日なんかは絶対こない
青い鳥食べてましたか七階で往生際の悪い人だな
もうなにもいらないのではないですかしにたしにたたしにたたたた青
パン焼くねあと手を焼いて顔焼いて空から鳥の欠片が落ちる
ツギハギの天使の羽にうろこ雲貼っては僕と海にいこうよ
月青くないね何にもなくなるねそれでもどこかに行きたい 行こう
君と手を繋ぐ日までの長い長い翠色した地球の歴史
テーブルの下に集めた不安感揺らしてようこそこっくりさん
もう歩けないよ雪原まんなかで足跡つける覚悟をしなきゃ
順調にすべてが落ちてくる夜に何を消したか思い出してる
春の月円いばっかの人生で何が悪いか教えてくれよ
記憶喪失になったらはじめから蝶に名前をなづけて暮らす
歩道橋上がれば白い線消えて何度もきみに出逢ってみたい
朝ぼらけ死んでいいのは一人だけ星はぜーんぶ白色だった
滅びれば滅びた分の愛なんて都合よくても夜明けを待った
向かい風紙飛行機を手送ってなんだろうもうどうでもいいや
星々を星と呼んではいけないのそんなに孤独なものなのですか
願い事ばっかか俺は 結局は面影辿るなら今ここだ
氷降る夏に青空重ね合いもう夜かよって何回も言う
コンビニの肉まん横にバス停が温められてもう夏なんだ
あの星のたった一人の住人が宇宙で輝く俺を見ている
春は馬鹿夏は最高パーフェクトブルースカイでお茶しませんか
青い鳥家に370羽交配しつつ終わらん世界
青くなきゃ愛せねえのかそんなことないがこの手を放す気もない
幻覚が見えてて鳥が飛び回る 深層心理で前向きか俺
草笛でジムノペディを吹き散らし俺だけ土の匂いを嗅いだ
お前夏じゃなくても生きていられんのすっげえ意外えっマジ冬も?
ペンギンじゃねえのか俺は鳥ですらねえのかかなり惜しかったのに
Close the door 完成したのなら空気に触れないように包んで
日記帳燃やせば燃える だけど夏、一度触れたらもう忘れない
身体ごとシャボンの虹に包まれて淡い嵐の行く末みてる
人として大事なものが足りてない人としてという言葉も嫌い
風船のようにいけるかいけるかも手放してみてすごい速度で
いいっすか愛してるとか言ってみてなんなら先に謝りますけど
卒業の後の放課後春夏と秋冬越えた季節を生きる
ポケットに夜を詰め込みつらいとか過ってきたらよく舐めている
ごみ箱に入れたときからごみになる泣くのは仕方のないことなんだ
息をすることに意味はないけれど君の呼吸はひどく綺麗だ
「死ぬ勇気あるからなんでもできるのです」先手を打って走り出してる
もしかしてここでおわりの夏の川 ひかり小さく灼けば幻
青いまま止まる夏空 ゆめべらし 笛を吹けないこどもがひとり
鳥になりそこねた君の瞳きれい好きになったらいいんでしょうか
ただ君の呼吸をずっと見ていたい月になったらいいんでしょうか
月になりそこねた私せめてもの抵抗いつまでも一番星
白米を食べつつ恋のこと思う昼に流星探すごとくに
蛹からあふるる蜜の可能性お前がどんなときも好きだよ
好きだって言ったくらいじゃしなないと思ってたのにわーちょっと待ってよ
いくつもの羽根の集合体ですか? 針が要らなきゃやさしく抜くよ
結局は甘えなんだろ何もかもそれでもいいよお前も死ぬぜ
意味なんかどこにもねえよハイタッチしたら友情てっぺんはここ
舌垢のついた言葉を口にして連続間接キス常習犯
酷い頭痛するねこのまま砕けそうcrash crash 天国ふたつ
眠らない星からどばっといちごジャム落ちればオートマティカルごめん
最高の人生だったね早起きをしては得して水を買ったり
天使の輪に舌を入れてはちろちろと濡れるみたいな青い焔を
とりあえず君とないしょの旅をする しゅいろのしゅってやさしく言って
6月はデッドフレンド錯乱期いつも優しいのはあなただけ
扇風機空に向ければ散る銀河 碧い昼ってこういうことさ
飲み忘れた薬が溜まりゆくように部屋の隅から幸せさがす
眠り星チ・ヨ・コ・レ・イ・トで勝利してまたも知らない場所で目覚める
目が痛い 君がいなけりゃ最近のドラマおもしろくて仕方ない
記憶はねお花なんです束にして叩きつければ喪失ごっこ
引き出した半袖すこし濡れていて昨年夏の雪の在処を
そよ風が300ページをめくり切り死ぬまでねむるとやさしく言った
愛あげる たぶん世界のものだけど少しくらいはバレなそうだし
空気清浄機を抱え世界じゅう二人が止まれる場所をさがして
「がんばれを言っちゃいけない人ですよー」オッケーひかるわっかをあげる
おはようと君が言うから徹夜した星もそろそろおうちに帰る
ひるねして眠った分の春が過ぎなくした分の夏がからだに
いま海の方から現れ帰る場所知らずあなたはわたしに触れる
砂糖には砂糖の四季があるみたい真っ白だから今ここだけど