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チートゴースト  作者: 未知風
3章「王都をめぐる闘い」
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2話「あれ?おかしいな。自分、めっちゃ役に立たなくね?」

長い刃の剣を持つ女はその剣をこちらに向けて言う。


「今、楽にしてあげるよ。お姫様。あっ、王子だっけ?……ぷっ」

「どうして……ミストリアさん」


どうやら前にいる人はミストリアというらしい。


「黙って死にな。国境こっきょう……国境くにさかい!!」


『ミストリアが出現。ミストリアは国境国境こっきょうくにさかいを繰り出した』


彼女の剣が大きく振りかざされる。ものすごい勢いで地割れが飛んで来る。


「翼よ、硬くなれ……翼落とし!!」


有川さんの声が鳴り響く。大きな翼がいつもより黒く私たちの前に現れる。彼女を前に歩かせたのが正解だったようだ。鈍い音が鳴り響く。


『天使は翼を硬くして”翼落とし”をした』


翼に小さなヒビが入ったようだが、有川さんは平然とした表情で翼を戻していく。彼女は近くに剣を持って振りかざそうとしていた。


「あぶっ」と私は言う。


しかし近くにいたアポロニアがいつの間にか手に持っていた双剣で彼女の剣を交えて彼女ごと弾く。


「あら、やるわね。アポロニア。お姉さんも負けないわ。天候は雪よ」


ミストリアさんの真上だけ雲が起きる。そして雪が降る。


『ユキは”天候変化の雲”を繰り出した。雪が降り注ぐ』


ミストリアは剣を上に持ち、両手で急いで回転している。


『ミストリアは回避している』


「あれじゃあ、凍らないじゃない!!」


ユキさんは悔しそうに怒る。そんな私たちの前にテンマは立つ。


「止めればいいんだろ?お安い御用だ」とテンマは木とゴムと革でできたゴム鉄砲を取り出し白い玉を取り出す。

そして彼女に向かって三発連射する。一つは両手と剣を接した部分に。もう一つは右足に。最後の一つは足に。それぞれ命中した。


『テンマは”ネバネバちゃん玉”と”飛鳥あすか”を使用した。ミストリアの身動きは止まった。そしてユキの攻撃により凍りづいた』


「とどめよ、花咲さん」と有川さんが仕切り始めた。

「ゴーストストーン」


でかい石が彼女に直撃する。大きな音とともに大きな穴がそこに出来る。


『無能ではなく幽霊がゴーストストーンを繰り出してトドメを刺した』


どうやらシステムメッセージ通り決着がついたようだ。ただ私はあることに心の中で気が付かされる。


あれ?おかしいな。自分、めっちゃ役に立たなくね?、と。

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