メフィスト戦 3
俺は必死に考えを巡らせる。
何かないか...俺、どんなスキルもってたっけか...。
そして、最初に手に入れたスキルを思い出した。
ん? そうだ! 『反発』があった!
...よし!
俺は剣をしっかりと構える。
「...どうやら、何か手を考えついたようですね」
「さぁな、来いよ!」
「いいでしょう、これで止めといきましょう」
そう言って、メフィストは武器を片手長剣に変え、俺に襲い掛かってくる。
そうだ...そのまま来い...!
メフィストの攻撃が目前まで迫る。
振り下ろされる剣を受けるふりをして、わざとダメージを受けに行く。
しかし、俺にギリギリ当たらない位置で剣が止まる。
「あなた...今、反射しようとしましたね」
「!?」
しようとした事を見破られ、驚きのあまり声がでない。
コイツ本当になんなんだよ!?
打つ手が無くなり、勝てる気がしないので、しぶしぶ降参した。
俺は、降参してから真っ先にメフィストに質問した。
「お前、何で俺のしようとした事がわかるんだ!?」
そう聞くと、メフィストは笑った。
「あなたは私と比べて戦闘の経験が少なすぎるんですよ、いわゆる経験の差ってやつです」
経験の差か...でも、圧倒的だったぞ。
「お前は今、何レベルなんだ?」
更に質問を続ける。
「私ですか? 知りたければ、あなたの持っている紙を使ったらどうです?」
「え? これ、対人でもいけるのか?」
「ええ、貼り付ける事ができるモノは何でもいけますよ」
俺は、さっそくメフィストに貼り付ける。
メフィスト・エイル・ストライフ
種族:魔族/人間
レベル:3
攻撃力:15
防御力:30
素早さ:99
ラック:??
スキル・・・『未来視』、『時の魔導者』、『イデア・オーバーアクセラレート』、『???』、『???』、『???』
なんじゃこりゃ! チートか? チートスキルだらけなのか!?
それより特筆すべきなのは、
「え? レベル3なのお前?」
「はい、そうですよ」
...って、えぇぇ!? レベル3? 弱っ!
「お前レベル低いな...レベル3に負けたのか俺...」
俺は落ち込んでいると、メフィストは意味深な事を言ってきた。
「そうですね、私が普通のレベル3だったらの話ですが」
「え? それってどういう...」
ふと、メフィストと戦う前に使った、スキル『引き継ぎ』を思い出す。
「...まさかお前」
俺は戦慄する。
「ふふふ、まぁ些末な事でしょう、さて、エルの所へ行きましょうか」
全く些末じゃねぇ!!
そう思いながら、異空間の外へ出た。
読んで頂き、ありがとうございました。