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とある少年の悩み

作者: 奈宮伊呂波

 朝、僕は電車に乗っている。

 いつからだろうか。ある日突然。他人の考えてることが分かるようになった。それだけじゃない。他人の記憶を盗み見て、その記憶をあたかも自分が体験したことのように感じることができる。簡単に言うと、誰かが高級料理店に行きうまいものを食ったとする。その味覚を感じることができるのだ。

 僕はなんて素晴らしことができるようになったのだろうか! と、一時は天に昇るような気持ちにまで喜んだ。

 しかし、日が経つにつれて全然うれしいことなんかではないことがわかった。なぜならこの能力には欠点がある。さっき言ったようなことはほとんどできない。なぜかと言うと、これはランダムで起きるからだ。

 経験上これは自分の近くにいる人間に対して起こりうる。それだけならいい。やっかいなのは誰の、いつの記憶を体験するのかがランダムなのだ。それもいつ起こるのかもわからない。完全に制御できていない状態だ。

 これは大問題だ。先ほど述べたのは味覚を感じ取れる、といったものだがそうではない。五感だけでなく感情も体験するのだ。考えていることはもちろん、その場面が悲しい場面ならその感情が自分に流れ込んでくる。

 お葬式の場面であったり、親友とケンカした記憶なんてものはよくない。こちらは普通に生活しているのに突然悲しい気持ちになってしまう。でも、うまいものを食べた時や、何かを達成した時の感情などはいい気持ちになれる。これならいい。最高だ。

 最も嫌なのは自慰行為をしている最中の記憶だ。一見ばかばかしいように聞こえるかもしれないがこれは最悪だ。僕は電車で学校に通っているのだが……その前に言っておかなければならない。僕は学生だ。れっきとした高校生だ。つまり思春期真っ盛りだ。

 そんな僕に自慰行為の体験が流れ込んでみろ。僕は電車の中でめちゃくちゃ興奮した状態になるのだ。つまり、それが今だ。うわあああああああああああ!!!! どおしよおおおおおおおおおお!!!!!!!!


思い付きで書いたものです。

長編の連載も予定しておりますので投稿を始めたらよろしくお願いします。

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