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風飯~普通の飯を美味しく食べる~

草薙悠弥、きな粉を食べる

――きな粉を食べよう。


草薙はそう思った。


理由は無論、なんとなく。


(きな粉だけ、か)


きな粉だけを食べる。

きな粉は何かに組み合わせるものである。


例えば、きな粉牛乳。

例えば、わらび餅にかけるきな粉。

他のものに組み合わせて食べるものが慣用というものだろう。


きな粉は単品で食べるという事はあまりない。


だが、


――それもまた良し


草薙は今日はきなこ単品で食べようと思った。


理由は無論、なんとなく。


きな粉を皿にいれた。


さらさらと、乾いたきな粉がさらにつみあがる。


(健康そうだ)


黄色いきな粉を見て草薙はそう思った。


(きな粉には栄養があるからな)


きな粉には栄養がある。


(大豆だからな)


きな粉は基本、大豆が元となっている。

大豆は栄養がある。それを元にしているきな粉が栄養があるのはある種当然でもああった。


良質なたんぱく質。

カルシウム。

食物繊維。


栄養がある。


(ありがたい)


日本人の健康の一助となったきな粉。


(食べる)


そのきな粉を単品で――食べる。


乾いたきな粉の感触が口に広がった。


(うむ)


これは……


(きな粉だ)


きな粉、間違いなくきな粉。


乾いた粉、そして……


(仄かな甘み)


草薙はもう一口、きな粉を食した。


(きな粉だ)


うん、きな粉だ。


(悪くない)


仄かな甘味、仄かな豆味。


(大豆……)

きな粉の元は基本大豆。

草薙はきな粉を食していく。


(水が混じると少しまとまる)

皿にわずかにあった水。

水を帯びたきな粉はちょっとした塊となっていた。

その水を含んだきな粉も食す。


(悪くない)


水滴がまじりまとまったきな粉。

中々よい。


そして粉のきな粉を食べる。


(健康になってきた気がする)


錯覚かもしれない。だが小気味いい錯覚だ。

きな粉は栄養があるのだ、日本の食なのだ。

そして


(全部食べた)


草薙は皿のきな粉を全部食べた。


(いいな)


仄かな満足感があった。


きな粉単品の食。

だが、


――それもまた良し

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