女さんは意外と話せる
「…はぁ~…やっと終わった~…」
あれから四時間時間が経ちやっと六限目が終わった、そして今何をしているのかというと帰りの会をしている途中、つまりホームルームの時間だ
「んじゃ、以上だから明日も休まず登校するように、わかったな~?」
「「は~い」」
高校になってもこの気の抜けたような、小学校のような返事の仕方につい俺も大声で言いそうになるがなんとか小声で言う、ここで大声で言ってしまった場合俺は明日から気まずい状況になるからだ、と自意識過剰に程があるかもしれないが、そして一方で女さんは相変わらず無表情で先生、または黒板を見てはぼーっとしている、瞬きをするのに約十秒間ぐらい目を見開いたまんまだ
「よし、日直~」
「起立~!」
その合図と共に皆は立ち、そしてさようならと言っては次々と帰っていく、そしてここからが正念場なわけだが
「(うぉぉぉ…っ!!緊張して体が動かねえ…ッ!!)」
バッグを持ったものの足が動かない、俺の場合緊張してはいつもこうなる、いやもしかしたらみんなもそうかもしれないけど・・・
などと思っている間に次々とみんなは教室から出ていく、そして最後俺、女さん、先生だけが残った、女さんは先ほどまで使っていた教科書を机の中に入れている、そして筆記用具も
「?ん?どうした男?」
そして女さんを見ていた、というより残っていた俺に気付いたのか先生は俺の元へ寄ってきた、ちなみに先生の女だ
「っえ、あ、いや、ちょっと用事があって・・・」
「?ん?用事?」
俺の視線を辿るように見た、勿論その先は女さんだ、ここで俺はやらかしたと思った
「女に何かあるのか?」
「っ・・・は、はい」
そしてそんな会話をしている間に女さんは片付け終わったのか鞄を持って教室から出て行ってしまった
「あっ・・・」
「!用事があるんだろ?追っかけな」
「!は、はい!」
先生にそう言われ俺は慌てて女さんの後を追った、そして勿論校内で話すわけにもいかず緊張しながら女さんを追った
「…っど、どうすればいいんだ…」
あれから数十分女さんを追いかけたものの話かけるなオーラを放ちまくっている女さんに話しかけられないでいた、このままだと女さんは家についてしまう可能性がある、しかも女さんの家を知らないためいつ付いてしまうかわからない
「(っくっそ~!!なにやってんだよ俺!!これじゃまるでストーカーじゃねえかってストーカーだじゃねえか!?)」
俺は自分の心の中でコントをしながら自分で自分にツッコんだ、そしてこのままでは埒があかない、そう判断し息を吸い、吐いては深呼吸し、そして勇気を振り絞り
「っお、女、さん!」
俺は少し大声で女さんを走りながら呼んだ、そして名前を呼ばれた事に驚いたのか肩を竦んではこちらを振り向いた、そして女さんは見た事もないような表情をしていた、そしてそんな表情に俺はつい見とれてしまい女さんの元へ走ってきてはつい見とれてしまった
「っ・・・」
「っ・・・え、お、男、君・・・?」
目をパチパチとさせてはそう女さんは言った、そしてあまりにも普通に声を出して話した女さんに、そして俺の名前を呼んで貰えた事に俺は
「っ…か、かわいい・・・」
「・・・えっ?」
俺の失言に女さんは段々と意味がわかり目を大きく見開いては頬を赤くしていく、そしてそんな女さんに俺はまた可愛いと思いつつも自分が発してしまった言葉にとてつもなく恥ずかしくなった
凄い久しぶりにやれた気がします!