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帝國ロストヰデア  作者: 聖木霞
Ⅰ 花残月編
6/76

Act.4

<Act.4 4/19(月) 8:10>


【仄宮秋流】


「私は学校行ってくる。……くれぐれも変なことはすんじゃねェぞ」

「ぅわなんだこの埃の量はッ!? 秋流お前ソファの裏凄まじいことになってげほっ、けむッ! 掃除機は!」

「……、」

「掃除機はどこだーッ!!」

「リビングの隅ンとこに置いてあんだろうが! ……勝手に私の部屋に入ったら殺すからなッ!」

「リビングだけで手一杯だよいってらっしゃいッ!」

「……おう」

 馬鹿野郎お前俺はやるぞお前、と無駄にやる気を出しているベルンハルトを放置し(多分あの勢いならば帰ってくる頃には家中ピカピカになっていることだろう)家を出る。さて学校へと歩き出したところで、「あら」と左手で声が上がった。

「おはよう、秋流さん」

「……っす」

 隣、503号室から出てきた女性は神無月巡(かんなづき・めぐり)、折り目正しく着物を纏い淑やかに微笑む大和撫子だった。滑らかで朝日に輝く黒髪を簪で結わえて垂れ目がちな黒瞳を和ませる彼女は、隣人であると同時に私の行きつけの呉服店『鮮野(あざの)』の店主だった。そういった縁から、彼女とはそこそこ話す間柄なのである。

「何か話し声がしたけれど、もしかして……彼氏さん?」

 ンなわけないと反射的に言い返そうとして、昨夜なんだかんだと決まってしまったあの言い訳を思い出す。屈辱ではあるが話をあわせないことには始まらない。結局、エレベーターが上がってくるのを待ちながら、私は苦々しさを堪えきれない顔で頷いた。

「……まあ、そんな感じで。昔、色々あって国に帰ってたのが、ついこないだ帰ってきたんす」

「あらあらまあまあ」

 何ともまあ、楽しそうである。私のこの歯切れの悪さも照れからくるものだと信じて疑わないらしく、嘘を吐いていることに逆に後ろめたさを感じてしまうくらい完全に信じ込んだようだった。そちらの方が都合は良いのだが、何ともこう、言語化しがたく屈辱だ。

 エレベーターが到着し、二人で乗り込む。左手に鞄を提げ、右手でこの間失ったものとは別の扇子を弄んでいると、巡さんがにこにこしながら言葉を継いだ。

「それにしても、あの秋流さんがね……ふふ、いつかその彼氏さんと会うこともあるかしら。楽しみ」

「……どんな風に想像出来上がっちゃってんのか知らないっすけど、そんな期待してるような奴じゃ」

「あらあらまあまあ謙遜なんていいのよ秋流さん、日頃にこりともしない貴女がそんなに楽しそうにしている相手ですもの、きっと素敵な人に違いないわ」

「……、」

 楽しそう? どこが。だがまあ日頃ちょくちょくお世話になっている人なだけあって、私もこの人相手にはあまり強く言えないのだった。私が会う時はいつもにこにこしていて、怒ったところの想像できない人。苦手ではない、ないのだが、いつもこうしてペースを持っていかれてしまうからあまり得意な相手ではなかった。

「ああそうだ秋流さん、こないだ新しい簪と着物が入荷したから、今度は彼氏さんと一緒にいらっしゃいな。秋流さん、可愛いんだから絶対に似合うわ」

 前者の言葉には微妙な顔を。後者の言葉には少し沈黙して、そこにだけ答える。

「いや。私、そういうの似合わないんすよ。集めて眺めるのは好きだが、……着たりするのは、少し」

 私のような奴が着飾ったところで誰が喜ぶわけでもない。私が着物や簪を集めるのは己が身を装いたいがためではなく、あくまでそれそのものを愛でるためなのだから。

 巡さんは「そう?」と残念そうに首を傾げ、それでもそれ以上は何も言うことなくすぐに他愛無い話に移った。適当な世間話を交わしたところでエレベーターが一階につき、エントランスを抜けたところで巡さんはいつもと違う方向に足を向けた。

「今日は少し寄るところがあるの。学校、頑張ってね」

 一つ頷き「じゃあ、また」と返せば、彼女は相変わらず私の無愛想を気にしたところもなく反対のほうへと遠ざかって行った。

 踵を返し、歩きながら考える。目下の問題は、やはり金銭の問題だろうと思う。

 今現在我が家の財政は両親及び祖父の遺産、そこに加え私の請負人業による報酬で保たれている。だがそれも私の学費や趣味で毎月一定程度は減っていくし、そこに大の男一人分が加わるとなるとおそらく大してかかっていなかった光熱費や水道代も無駄に上がることだろう。流石にそこまで姐御に面倒を見てもらうと借りを作りすぎることになる。ただでさえ相当な負債がある身だ、それくらいは自前でどうにかすべきだろう。

 ということとなるとやはりバイトしかなさそうだった。遥が「バイトも募集中」とか言っていたはずだし、アイツ相手ならば事情も知っているしでやりやすかろう。適当に話をしにいくことに決めた。

 そして二つ目、狐呑の姐御に話をしにいかなければならないこと。これについては今日の放課後、夜見世が始まる十七時頃までには蘭玉楼に足を伸ばして手早く話を済ませるつもりだからおそらくは問題ない。

 三つ目。

「(……眼鏡がねェと、やっぱ鬱陶しいな)」

 小さく舌打つ。じろりと視線を回せば、ちらちらとこちらを見ていた通りすがりの人間達が慌てて目をそらしていった。そもそも私が眼鏡をかけているのは別に視力が悪いからでも何でもなく、生まれもった目付きの悪さのせいでこうして視線が集まることや、用があって話しかけた店員にさえ怯えられて話が進まないことが多々あるからだった。視線に害はないが鬱陶しいし、いちいち怖がられては話が進まなくて煩わしい。そういうことを回避するために、目付きの悪さを誤魔化す伊達眼鏡をかけているのだった。

 だがそれもこないだの戦闘で壊され処分されてしまった。面倒くさいが日々の中で遭遇する煩わしさを思えばそうも言ってはいられない。……やはり、買いに行かねばなるまい。

「面倒くせェなあ……」

 そういえば遥もベルンハルトも、直接私の素顔を見ている割に大したリアクションもなかったな、と。思ったところでちょうど到着だった。

 明石高等学校。私のマンションからもそこそこ近く、歴史ある、身も蓋もない言い方をすれば古臭い旧式の校舎を持つ普通の高校だった。だがその内情を示すのに「一般的」という言葉はあまり適切ではない。

 この学校にも私と同じ側に属する人間がいる。それも相当数。そういう雰囲気を纏う人間というのは、やはりどうしても普通の人間とは違って見える。まあ新宿という街にある学校だから当然といえば当然なのだが、ただ一つ問題なのは、「そういった空気」が校内に薄く薄く広まりすぎて誰が持ち主で誰がそうでないのかが最早わからなくなっている点だった。学校という風通しの悪い社会関係の中では魔術師を探そうとしても私の嗅覚もなかなかうまく働かないため、魔術師殺しも活動することが出来なかった。

 上履きに履き替え、階段を上がって三階、自分のクラスである2-Cに辿り着く。がやがやと騒がしい教室の扉を特に気負いも無く開け放ってみれば、そこらへんで屯していた生徒達がぎょっとした顔でこちらを見、すぐさま視線を外していった。いつもより過敏だと思ったところで、ああ眼鏡をしていないからだと気付く。だから嫌なんだ、面倒くさい。

 窓枠の自分の席に着き、しばらくぼうっとしていたところで担任が教室に入ってきた。

「あーい、ホームルーム始めるぞ~」

 ぼさぼさの茶髪をうなじで適当に纏めただけの髪型に、ひょろりとした長い背を揺らして教壇に立ったのは飛龍伊織(ひりゅう・いおり)、数学科のうちの担任だった。ヘビースモーカーでいつも煙草の匂いを漂わせており、よく職員室で吸っては(校内禁煙)「煙い」と色んな職員や生徒にしばかれているのを見かける。

 今日も今日とて低血圧なのかやる気なさげに(あれでも生徒には人気なようだ)連絡事項を垂れ流しているのを聞き流していると、不意にその視線がこちらを捕らえた。

「(……?)」

「最近ニュースになったから知ってるかもしれねぇが……十五日、歌舞伎町の裏路地で血痕が見つかったらしい。誰かが争った形跡もあったそうだ。そんなのが別のところでももう一件あったそうだし、念のため今日は部活も禁止、用のない奴はすぐ下校するように」

 血痕。

 争った形跡。

 三日――――否、四日前の戦闘。まさか、その跡が見つかった?

 ここ新宿には、そういった表沙汰にはできない事件の痕跡を全て残らず隠蔽する組織がある。新宿裏側の巨大な免疫組織とでも言うべきだろうか。だからこそ今までの殺しの形跡は警察組織である市軍の目に留まることはなかったというのに、それがあの時に限って見つかった。それも、――――の首を斬ったあとの、あの男との戦いの痕跡の両方が?

 ずき、と頭痛が走る。

 いや、だが待てと痛みを押さえつけるように思考を続ける。別にそういう騒動が表沙汰になろうが犯人が私であるとバレようとそんな些事は至極どうでも良い。そんな世間体など私の知ったことではない。それより私が気にするべきは、あの男を殺しきれなかったかもしれないという事実のみだった。

 あの男の死体がきちんと転がっていて、それを市軍が伏せているという可能性も考えにくい。それならば単に殺人現場と表現するだろう。かといって死体だけ回収して血痕や破壊痕がそのままなんていう中途半端も考えられない。

 となれば、結論は一つ。原則、死体は生き返らない。私はあの男を殺し損ね――――あまつさえ殺し返されたということだ。

 確かにあいつの脳味噌はかち割ったはずだ。それなのに何故生きているのか。否、原因の追究など二の次三の次。私がすべきことはただ一つ。

「(冥土から戻ってきた? なら上等。――――もう一回、あの世に叩ッ返すだけだ)」

 名も知らぬ男に拘る理由など『魔術師であるから』の一言で十分事足りる。身勝手な欲のために力を濫用し、犠牲の上に立って他を嘲笑う魔術師はこの手で全て抹殺すると決めたのだ。それは、“祖父を殺したあの鬼の魔術師”を殺してもなお足りぬ、

 ずき、と。再び思考を阻害するように走った頭痛に眉を顰め、ガリッと奥歯を噛む。いつもこうだ。あの魔術師のことや魔術師に対する憎悪を反芻する度不快な頭痛が走って思考が続けられなくなる。そのことに殊更顔を歪めると、「あー、仄宮?」と引き攣った声が前方から聞こえた。

「そんな不穏な顔しないでくれよ。たまたま目が合っただけでそんな顔されたら先生は泣くぞ」

 内心で舌打ちを零しふいっと顔ごと背ける。手っ取り早く残りの連絡を済ませた飛龍が教室を出て行く音を尻目に、外を眺める。教室の最左端の最後尾の席という位置は授業の手を抜くのに最適なポジションだった。

 教室から見た青空は、あの夜と同じ空だとは到底信じられないくらい底抜けに青かった。


*


<4/19(月) 9:00>


【飛龍伊織】


「なあなあ、俺、仄宮に嫌われてんのかなあ……」

「……また睨まれたのか」

「いつものことじゃないです? あの子の目付きが極悪なの」

「でもよぅ……」

 明石高校職員室。一時限目が始まって二十分、月曜の朝っぱらということで教室ではそろそろ早い連中が二度寝に突入しようとしているであろうことが容易に窺えるその頃、ここでは授業の入っていない教師たちが少ないながらも思い思いの時間を過ごしていた。俺とあと二人の教師も同じである。

 机にへばりついている俺の通路を挟んで背後、回転椅子をぎいぎい言わせながら足をぷらぷらさせている白衣の女が熊野静桐(くまの・しずき)。担当は現国で2-Aの担任であり第二学年の学年主任である。通称を「国語科の女王」。

 俺から見て熊野の左側、同じく白衣を纏った、赤味の一切無い黒髪を綺麗に整えた女性と見紛うほどの細面の男が鈴谷抹巴(すずや・まつは)。担当は化学で2-Bの担任。そして同時に学生時代からの熊野の彼氏である。手綱の持ち主というべきか。

 そしてここにいないもう一人を加えた俺たち四人は大学時代からの付き合いである。俺と鈴谷が熊野の一つ上で、残るもう一人がその熊野の一つ下。専門分野こそ違えど、青春時代を共有した仲間達だった。その仲間達に先程のことを話していたところである。

「今朝はもういつもの比じゃなくてよぅ……俺だってあいつの担任二年目だからその度合いとかそんなの分かるんだよ。今日の機嫌っつーの? ああ今日はそうでもないなとか。それが今日はもうなんか極悪で極悪で……何とかしてくれよ熊野ォ」

「んなこと言われてもですね~。でもまあ、あの年頃なら仕方ないと思いますよ先輩。あたしも学生時代、先生にガン飛ばすの日常でしたし~」

 なんせ底辺高校でしたから、と彼女はあっけらかんと答えた。胸元に下げた淡紫の瑪瑙の勾玉を触りつつ、彼女は「ね」と同意を求めるように隣に向けて首を傾げる。若干赤味がかった茶髪のセミロングがその度にふわふわと揺れ、鈴谷は鈴谷で「まあ」と頷いた。

「仄宮は仄宮で、また飛びぬけているとは思うが……それに俺たち教師が縮こまってどうする」

「そうやってヘタレてるから彼女できないんですよ~飛龍先輩」

「うるせェリア充が学生時代からお前らのイチャイチャを至近距離で見ざるを得なかった俺と扶桑の気持ちを考えろバーカああそうだなんか悲しくなってきたから煙草吸っていい?」

「……校内禁煙の字が見えないようなら眼科を薦めるが」

「って何いそいそ取り出してるんですかライターのオイルぶちまけられたくなかったら外行ってください外」

「同僚達が俺に冷たい……」

 味方はもう一人の後輩しかいないとでもいうのか。目尻をわざとらしく拭いながら立ち上がり、世の無情を嘆きつつ職員室奥の通用口に歩いていく。通り過ぎ際鈴谷にちらりと目をやると、流石幼馴染というべきかすぐに意を悟り「俺も外に出てくる」と言い置いてついてきた。

 ばたん、と。鉄扉が閉まると共に踊り場の手すりに寄りかかる。風下に陣取って煙草を一本抜き取り、ライターで火をつけ咥えて深く息を吸って吐く。紫煙がくゆって風に踊った。

「……扶桑のことだが」

 風上、煙草嫌いらしく少し離れたところに立った鈴谷が、やいのやいのとグラウンドのほうから聞こえてくる歓声に耳を傾けつつ口火を切った。言いたいことはお互い理解している。職員室にいないどころか、そもそも出勤すらしてきていない明石高校養護教諭・扶桑朧(ふそう・おぼろ)。

「ああ。あの二件、うち一件は明石機関(うち)が処理すべき件だった。それもあいつの担当の」

 この高校の背後には、「明石機関」という組織が存在する。一握りの職員、例えば熊野といった本当に凡庸な一般人を除いたほとんどの職員はこれに属していて、日夜どこぞのろくでなしが起こしたメディアには載せられないような事件の隠蔽をしているのだ。この学校に薄く薄く漂うそういった「ろくでもない空気」というのも、そもそもがろくでなしがろくでなしの尻を拭う組織の隠れ蓑として存在しているわけだからむべなるかなというわけで。

 さてその明石機関、俺たちはその身に唯一にして絶対の役目を負っている。即ち『魔術的・人外的事象の隠蔽と討伐』であり、機関自体の設立目的である。

 ここ大日本帝国首都・新宿は知っての通り龍脈の収束地である上に、天皇の棲まい・皇居を擁するいわば将軍のお膝元である。絶えず湯水の如く湧き出る魔力だけでも色んなものを引き寄せるというのに、その上天皇という絶大な力を持つ人間が恒常的に居ればより引力は大きくなる。そうして引き寄せられる奴らが害意のない者ばかりなら俺たちの仕事ももう少し楽になっただろうが、生憎世界はそう上手くはできていない。残念ながら新宿にやってくる連中の大半はゴキブリの如く有害な連中で、明石機関はそれらを残らず駆逐するゴキジェットの役目を担うわけだ。例えがちょっとアレなのは許して欲しい。

 連中が起こす魔術的・異能的・呪術的・人外的事象に対してこちらも魔術で・異能で・呪術で・人外で相対し、あらゆる理外の現象を可及的速やかに鎮圧し隠匿し抹消し御する――――闇を同様の闇を以って撃滅せしめる俺たちは、実のところ「全ての穢れなき無辜の民を守る」という大義名分に相応しいほど清廉潔白ではなかった。

 まあ、それはともかく。その扶桑であるが、直接現場に赴き下手人なり術式なりを破壊することを生業の半分としている俺や鈴谷のような実動員とは違い、奴はそういう戦闘の跡や血痕を抹消したり下手人の審問をしたりと主に裏方を担当する工作員である。裏方とはいってもその作業中の不測の事態だといったことは当然考えられるわけで、一線級の俺たちには及ばないにしろ扶桑だって相当戦える奴である。

「……扶桑(あれ)は、途中で仕事を放り出すような男じゃない。そうならざるを得ない要因があったと見るべきだ……飛龍」

 訥々とした声が徐々に鋭さを帯びる。後ろの手すりに体重をかければ半ば錆びたそれはぎしりと軋んだ音を立て、煙を深く吸い込み肺腑に満たして吐き出すと、白いそれが風に吹き飛ばされて青空に消えていった。

「ああそうだよ、鈴谷。あいつは仕事前に何者かに襲われ、そのまま戦闘に雪崩れ込んで逃亡した。発覚したうちの残り一件はそれだろうな」

 沈黙。

「はああああ~~~~、あの野郎新学期早々バックレとか勘弁してくれよもォォ~~~~。ただでさえウチは人手少ねえんだからお前がいなくなったら俺まで後始末駆り出されるかもしんねぇだろうがよ~~~~」

「……安心しろ……機関員がお前一人にならん限り、そんなことは有り得ん。お前に任せれば隠蔽どころか一日と経たずに報道で特集が組まれる」

「どうせ下手ですよ! だからいつも扶桑に頼ってんだろほんとも~~~~~」

 ぐしゃっと頭を抱えれば、鈴谷もはあと一つ嘆息して「まあ」と言葉を継いだ。

「あの扶桑のことだ……元々“アレ”があるから殺しても死なない上、ただ殺されるだけというのもあるまい。案外……さっさと帰ってくるんじゃあ、ないのか」

 相変わらずにこりともしない幼馴染の言葉に俺は一度目を瞬かせて「そうだな」と破顔し、やがて一時限目終了のチャイムと共に煙草を携帯灰皿に押し込むのだった。

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